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戦略的な視点で解き明かす就職活動

私の学生時代に出会った同級生や現在の就活生との交流の中でよく耳にするのが
「宣伝部で魅力的なCMを制作したい」
「採用人事として新たな才能の発掘に携わりたい」
という理想です。自分が学生の時もこれらの職種は身近で輝いて見えるため憧れがありました。

しかし、この記事を読んでいるあなたが、もし特定の企業への入社を強く望んでいるなら、こんな考え方はいかがでしょうか?

「就職活動は確率論に似ている」


サッカーに例える

DALL-E3で制作

とても簡単な話で考えてみましょう。
あなたが地元で開催されるサッカー大会に出場することを考えてみてください。この大会では、スタメンとして出場した選手にだけ賞金が与えられるとしましょう。(少々強引なルールですが)
多くのポジションが存在する中で、あなたがゴールキーパーを希望しているとします。しかし、ゴールキーパーの枠はチームごとに1つしかないのに対し、フィールドプレーヤーの枠は遥かに多いです。ゴールキーパーに固執すると、参加の機会が大幅に減少します。本当にその道を選ぶべきか、考える必要があります。

具体的に例える

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次はもっと具体的に考えてみましょう。
あなたはどうしてもA社(自動車メーカーと仮定します)に入社したいと考える文系就活生です。
A社は超大手企業で1000名/年 新卒学生を採用しています。
ちなみにあなたが希望する職種は「採用人事」です。

OB訪問をしたところ、おおよそ以下の割合で新卒採用していることが分かりました。
700人:開発職、技術職、工場勤務のいわゆる理系職。
270人:営業
 30人:マーケティング・総務・広報・宣伝・人事(採用も含む)・企画・経理など

果たしてあなたは、この状況でもは依然としてエントリーシートや面接で「採用人事を希望します!」と伝えますか?
もちろん自信や明確な目的があればよいでしょう。ただ、恐らく採用人事の採用枠は1人/年 程度でしょう。(むしろ毎年採用する方が珍しい)

採用人事は会社の顔であり、将来の才能を見極める重責を担います。そのため、優れたコミュニケーションスキルと鋭い洞察力が求められます。要は、いきなり枠の少ないピン目がけて受験する必要はないと言うことです。その目標数年後に叶えるのではいけませんか?

社内公募制度

大手企業には転職による退職者を減らすために社内公募制度があります。企業によっては上司の知らないところでこっそり希望部署に応募して、合格が出たらようやく公表される企業もあります。

私にも希望部署があった

私自身の経験を振り返ると、どうしても入社したい企業があり、理想として某人気部署で仕事したいと考えていました。
だだ、まずはその企業に入ることが最優先です。

新卒で某人気部署に配属されることは稀であるため、私は意図的に自分の本来の希望とは異なる「営業」職を目指す戦略を立てました。エントリーシートや面接では、「私は御社の商材が好きで、営業をしたい。ひたすら数字を追い求めたい。それが私の喜び」ということを得意げに語りました。むしろ「演じきった」という表現が正しいでしょう。そして無事採用枠の多い営業として採用されました。

ただ、狙いは某人気部署。まずは経験を積んで、そこから異動しようと思い、数年間は希望しない営業を行いました。そして時が熟したタイミングで異動希望を出し、上司へお願いをして無事希望部署に異動することができました。

就活は確率論


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つまり希望する職種の採用枠が限られている場合、まずは採用枠の広い職種で実務経験を積み、その後で社内異動を目指すという方法があります。
そもそも人気部署で仕事をするには、企業の文化やルール、商材に対する深い理解が必要不可欠です。最前線の営業職で培った経験は、商材知識の深化と顧客ニーズの理解に大いに役立ちました。

就活を確率論という側面から考えてみるのも一手だと思います。


筆者撮影

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