見出し画像

業販刺繍のプロがキャップ刺繍をガチレビュー

皆さんこんにちはカワシマです。

今回は私のお気に入りの帽子、というか1個しか持ってないんですけど、見出し画像のニューエラキャップの刺繍部分を商品レビュー、徹底解剖していこうと思います!
ニューエラといえばあのマーク、キャップの場合はマークの刺繍が左側にされていて、その他の部分でいろいろなデザインが刺繍されているという構造になってます。

今日解剖していく刺繍はニューエラマーク、正面、右側、後ろの4つになります。
既にニューエラ帽子を持っている方、そこまで刺繍面を細かく見ることがないと思いますのでこの機会にじっくり見てみてください!ではまずはニューエラマークから見ていきましょう。

【ニューエラマーク(左側)】

気になる部分が目立つ刺繍・・・

ニューエラといえばこちらのマーク、ほぼ全てのキャップについているのではないでしょうか。最初からなんですけど正直、これから見ていく4つの中でこの刺繍は残念な部分が多く・・・ガタツキが気になります。本来キャップで使われるような生地は伸縮性がなくてコシがあるので綺麗に縫いやすい素材なんですけど。。。振り刺繍の幅が細かく違っていたり、振り刺繍で糸が交差してたりともう少し綺麗に縫えるんじゃないかなという感じです。

こうなっちゃう原因は2つほど考えられるんですけど、1つは機械が古い。古いと機械の動きが悪くなるのでガタツキが出やすくなります。2つ目は刺繍データ。データがそもそもこういう感じで縫われてしまうようにできているならまずはデータを編集する必要がでてきます。

【右側】

手書き風の刺繍(ネーム刺繍ではない)

お次は英語のロゴですね。字体が手書き風なのでガタツキというのはあまり気にならないです。
ここで面白いところをお見せしたいんですけど、刺繍が終わった後、ほつれ止めで糸がぴよんとなっている部分はある程度カットして短くしたりすることがあるんですけど、そのカットがヒートカットなんですよ。品質ネームを見たところ、この帽子の刺繍は全部ポリエステル糸でした。ヒートカットだからこのほつれどめの糸の先が溶けて固まってるんです。日本だとハサミを使うことがほとんどなので珍しいといえば珍しい手法ですね。

ヒートカット時の溶けた塊部分(すごく拡大してます)
今回のキャップの品質表示

【後ろ】

タタミ刺繍をベースに振り刺繍で描かれている

こちらワッペンかと思いきや直縫いしてます。2つの生地を跨いでいて、その境目に合わせて刺繍がされています。ここはすごく綺麗に合わせてあります!ただの刺繍ではなくて立体感があるので、おそらくこの刺繍の中に硬い何かが入っているかと思うんですけど、恐らく海外の資材なので正体が分かりません・・・ウレタンの1.5mmとかなのかな・・・バッキバキに硬い刺繍面ですけど、後なので特に気にならないのと、あとはこの綺麗な円形が崩れにくくなってるのですごく良いですね。

横から見ると1~1.5mm程度の立体感がある

【正面】

これぞ太陽の塔!

さぁ最後は正面です。先ほどの後ろと同じように刺繍の中に何か入っているみたいで立体感があって、さらに中央にピッタリ合ってるのですごく綺麗です。後ろとデザインが似ているので同じ手法なのかなと思いきや、輪郭をご覧ください。さっきはこのベタの部分、タタミ刺繍の上から輪郭を刺繍していましたけど、正面のこれは輪郭を先に刺繍してその上にかぶさるようにタタミ刺繍がされています。

後からタタミ刺繍をすることで輪郭がベタ表現の邪魔をしない

こうすることで輪郭を強調させずに中の資材を多い隠すことができるので、ベタのデザインが忠実に再現されていますねー。カットソーなんかでこの手法を取ろうとすると、生地が縫い縮むので綺麗な円にならない可能性があります。キャップのこの硬さならではの有効な手法ですね!

ここまで、刺繍に興味がある方はなんとなく見る可能性があったかもしれない内容ですが・・
さぁここからは!皆さんが絶対見ないであろう箇所を見ていきます。
それが裏面!

【裏面】

貫通している右側刺繍
貫通している左側刺繍

まずは側面2つの刺繍、これは1枚の生地に直接縫っています。ただし、ペロっとめくれる部分が邪魔するので既製品になってからでは刺繍が難しかったりします。なのでこの側面2つの刺繍は黒い三角形の裁断パーツの状態か、完成される手前で縫われていると予想します。

後ろの刺繍も貫通しているが・・・

対して後ろのこの刺繍、裏面を見ると2つの生地がテープで縫製された後に刺繍されているのが分かります。さらにテープは直線で4つの生地を固定しているので少なくとも4パーツが縫製された後に刺繍されていることになります。

唯一貫通していない前の刺繍

そして最後は正面、これは先ほどの後ろと同じテープで固定されているので後ろと同じタイミングかと思いきや、硬い芯で刺繍が見えていない状態なので・・・つまり、この芯とテープで縫製される「前に」縫われているものということになります。側面2つと後ろ、正面は別々の段取りで刺繍工場に投入されているってことですね!さすがニューエラって感じです。

いかがでしたでしょうか?刺繍だけでもかなり作りこまれてるんだと思います。また面白いコラボキャップが出たら買いたいなーなんて思っていますが。

刺繍のご依頼、お問い合わせお待ちしております!

加工のご依頼&お問い合わせはこちらから↓↓↓
㈲カワシマ 公式サイト
https://www.kawashima-gr.co.jp/

Youtubeチャンネル「カワシマ加工室」https://www.youtube.com/channel/UCzbW6JxJqBEErjE_7g5xPOQ

インスタグラム
https://www.instagram.com/kawashima_shisyu.print.emboss/

ツイッター
https://twitter.com/tsukawashima

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?