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空き家リノベ:2日目「リノベの準備&第一ステップ」

ひょんなことから家と土地をタダで手に入れたぼく。

記念すべき1日目は、電動ドライバーという武器を手に入れ、そのデンジャラスハイスピードローリングに恐れをなしつつも、右手から全身に伝わる快感という振動にある種の興奮を覚え、ボロ屋に鍵を付けるというなんとも簡単な作業で満足して帰ってしまった。

本日は記念すべき2日目。タイムリミット4時間という作業時間の中で、果たしてどれだけリノベを進めることができるのか。十分に気を引き締めて、家屋内の清掃を始めるのだった。

形から入るタイプ

さて、早速作業に取り掛かる!…とその前に。前日もお話しましたが、ぼくはゆとりと悟りのハイブリット温室育ち(裕福という意味ではない)であるため、これまでにリノベもしたことがなければ、作業らしい作業をしたことがないのです。

つまり、作業に必要なものが何もかも揃っていないという状況なわけです。ということで、これから空き家リノベをやっていこうと考えている方が、ぼくのようにボロ屋式の前で何から始めればいいのかわからず、丸一日をただただ無駄にするということがないように、作業前に最低限揃えたいものについて見ていきます。

まずは汚れてもいい服
5年程度誰も住んでいなかった空き家の汚れは、チリやホコリなどという生半可なものではなく、それに加えて砂と土と虫の死骸と風化してボロボロになった鉄クズと得体の知れないドロドロの何か、それからセンチメンタル、ノスタルジー、ミゼラブルなどが混ざり合ったものが積もり積もっています。そこに普段着で足を踏み入れようなら、その服は一発でお母さんお手製の手作り雑巾候補になってしまうことでしょう。

ということで、ポチッと。作業着=ツナギというのはなんとも安直な考えですが、まぁ汚れてもいい服ならなんでもいいでしょう。ちなみに、ぼくが買ったときは1399円と大変お求めやすい価格でした。ただ、Mサイズを買った170センチのぼくですが、ちょっと小さい。バンザイすると股上がお股に食い込んでチン……が気になるんですよね。

まぁでもツナギは作業場のスーツですよね。通りかかった町の人が「何やってんのー?」と声をかけやすいのもツナギ=作業着というイメージがもたらすメリットの一つなんじゃないでしょうか。

続きまして、靴
風通しを行っていないボロ屋は、床が腐って柔らかくなり、最悪抜けます。また、先ほどのゴミやホコリに加えて、使いかけの醤油や油などを廃棄しなければならない機会等も出てきます。そこでこちら、

長靴。ぼくはこれと同じ型の長靴をホームセンターで買いました。価格は800円。いやーまじでホームセンターは宝の宝庫。現場の人間にとってホームセンターは見ているだけで楽しいマジカルワールドです。また、これから屋根に登って作業をすることが予想される方は、足袋型の靴も800円~1000円程度で売っていますので、こちらもおすすめ。

続いて防塵メガネ

作業をするとチリやホコリや砂や土や…が舞い上がるため、マスク着用は当たり前なんですが、忘れてはならないのがこの防塵メガネ。まじで重宝します。ないと目が開けられなくなります。バルスをくらったムスカ並に目やられます。ということでこちら

こちらも同じ型のものが300円程度でホームセンターにありました。近くにホームセンターがない方はAmazon先生におねだりしましょう。ただ、マスクをしてこちらのメガネをかけると、半端なく曇ります。特にこれからの季節は自分の息でムレムレ、ヌルヌル、ハァハァになってしまいそうです。そこで、ぼくが注目してるのがこちら。

いやぁこれ誰もが憧れる一品でしょ。特に男ならぜひ使ってみたい道具No.200には入るんじゃないでしょうか。しかも普通の風邪予防マスクだと、結構砂が入ってくるんですよね。このくらいのものであれば安いですし、いいんじゃないかと。使い心地は保証しません。通報されても知りませんけどね。

と、ダラダラと商品紹介してもつまらないと思いますので、あとはゴム手袋(150円くらい)、雑巾(100均で2枚セットがあります)、ゴミ袋があればとりあえずはいいんじゃないでしょうか。ただし、水道を通していない方は雑巾の代わりにウェットティッシュ(100均で50枚入りがあります)などを用意しておくことをおすすめします。

とりあえずボロ屋敷に入る際には、頭の先から足の先まで全身が汚れる覚悟で、準備をしてください。

まずは何から始めるか。

ぼろ屋敷であり、ごみ屋敷であり、そして自然あふれるネイチャーハウス。水着の美女も微笑んでおります。

さぁ何から手を付けるか。早くもすべてを壊してしまいたい衝動に駆られつつ、最初に手を付けたのは天井付近でした。「お風呂に入るときは上から洗うんだぞ。汚いものが下に流れてしまうからな」とは幼いころの父の言葉ですが、家も同様で、いくら床の掃除をしても、天井がこれだとまた一から掃除しなければならなくなります。

これ、どういう状況かというと、柱の枠組みの上にベニヤ板を敷き、その上に木片やら木材やらを通して簡易的な天井が作られているんですが、ベニヤが腐り、上の重さに耐えきれずに弛んできているという状況です。そしてその上に雑多に置かれた段ボールと大量の砂、土、ほこり。しかも、段ボールは持っただけでサクッと朽ち果ててしまうほど年季が入っています。

そこでまずは段ボールをすべておろしました。おろした段ボールは小さくちぎってゴミ袋の中に入れました。木片や木材をすべておろしました。使えそうなものだけほこりを払い資材置き場へ移動しました。段ボールの中にまぎれて「金属の最終形態」みたいなボロボロに錆び果てた一斗缶もありました。全部おろしました。ベニヤ板もおろしました。裂けるチーズばりにべりべりと裂けるベニヤは細かく細かくちぎって一斗缶の中へ収納。

…と戦うこと2時間。ようやく本来の天井が見えるくらいに簡易天井を撤去し終え、本来の天井が見えるところまで。意外としっかりとした骨組み。美しい。

反対側もこの通り。

穴や隙間はご愛嬌(いずれ塞ぎます)。

地上はまだまだごみとチリの山ですが、何とか天井付近はさっぱりとしました。ちょっとしたログハウス的装いも見せていますね(実際に見るとただのボロ小屋)。

写真や文字にするとほんとに一瞬ですが、空き家リノベ、特に家財道具や廃材がそのまま残っているような空き家を片付けるのは本当に時間がかかります。えいっ!と一掃できたならばどんなに楽なことか。

だけどぼくにはお金がない。
リノベや大工の腕もない。
ボロ屋はいつでもー半ー開きー。
無力なー僕だけー残ーさーれるー。

ということで、空き家リノベ3日目も頑張ります。

・本日使ったお金=2,750円。
・本日までに使ったお金=合計3,500円
・借りたもの、頂いたもの=電動ドライバー。

ご通読ありがとうございました。

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