サプライズを予告された。
「じゃーお礼に、今度、◎◎（←日付が分かるイベント）に
　めっちゃ驚かせるサプライズします！」
と後輩が言った。
「サプライズを予告したら、
　もはやもうそれはサプライズではないだろう。
　しかも◎◎（←どうでもいいイベント）って意味ないし」
と私は言ったが、
「いや、内容ですよ、内容で驚かせます！
　心の準備しておいても、内容で期待以上に越えていき
 　絶対に心底驚いてもらいます！
　日付でなく内容で勝負です！
　なんでもない日のサプライズ、期待しててください！
　いろいろ予想、妄想、しといてください。
　全部裏切って、驚かせますよ！
　覚悟しておいてくださいよ！！！！」
と自信満々で彼が言うので
そんなにハードルあげて大丈夫かなと
心配と不安でいっぱいになった。
「プロポーズとか、そういう系は辞めてね。
　冗談でも付き合いきれないから。」
と悪ふざけが過ぎるのは辞めてと釘を刺したら
「大丈夫です。純粋なサプライズです！
　純粋に驚いてもらうので、安心してください！」
と彼は言った。
純粋に驚くってなんだ？と思ったが
彼が何か私にお礼をしようとしてくれているし
あまりにしつこく言ってくれるのだから、
とりあえずその日を待って
サプライズに付き合い、喜ぶ事にした。

そして、その日が来た。
その日は、一日中、なんとなく覚悟して待っていた。
サプライズ内容が全然想像つかないので、
どんな段取りになっても対応できるようにスタンバった。
そしてその日は何もなかった。
彼も特に変わった様子はなかった。
？？？一日ずらして、油断した時に驚かせる作戦か？
深読みして次の日も待ってみた。やはり何もなかった。
数日過ぎて、何もないのでこりゃ忘れてるなと思い
聞いてみた。

「あのさ、◎◎（←サプライズすると言ったイベントの日）に
　サプライズしてくれるって言ってたけど、
　あれ忘れてるやろ？」
と言ったら、
「何もしないタイプのサプライズです！
　驚いたでしょ？？？
　なにげにサプライズ待ちしてる顔、
　面白かったっす！」
と言った！その言葉に驚いた！
なんと、前々から考えていたいたずらのようなもので、
まんまとひっかかった私を大笑いした。
「ふざけんなぁ！」
と激怒する私に
「人生で一番驚いたサプライズじゃないですか？」
とケタケタ笑いながら言うので
「じゃー私もサプライズするよ。」
と言った。
「いつですか？」
と聞く彼に
「いつとは言わないけど、
　人生で一番驚くサプライズをしてあげるから、
　覚悟しておいてね。」
と低音で言った。
「・・・・・・先輩、恐いっす」
「うん。そうだね。
　恐いサプライズが待ってるね。
　待っててね。」
それから彼は、平謝りしたけど、
許してやんねー。
「『復讐』と書いてい『サプライズ』と読む」
という私の言葉に
彼は反省したと言い続けているが、
今、私、最恐のサプライズ、
思案中ですw