メモ:勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強とは自己の破壊である。
そして、その勉強は「懐疑→連想→享楽」の流れで進んでいくものである。
懐疑と連想は無制限に出てくる。勉強に区切りをつけるためにそれぞれを有限化する必要がある。

懐疑の有限化は信仰の決断によって行われる。
自分にとって確実に正しものを選ぶ、ある物事をそれ以上追求できない真理と定める決断をするということである。

連想の有限化は比較の中断によって実現される。
決断によって得た真理は恒久的にその位置が確保されるわけではない。批判的な視点というのは常に存在する。しかし、その視点があるからといって決断した信仰を疑い続けては決断した意味がない。勉強に区切りをつけるためには意図的に疑うことを中断する必要があるのだ。
この中断はあくまで中断であり、放棄とは異なる。あくまで比較し考えを広げることを再度懐疑が必要な時まで一時停止するのみである。

享楽とはこの中断が行われる地点を決める感覚のことである。ある内容に何らかの理由で納得し、そこまでで良いとする点を見定めるための基準といえる。
ある点に享楽を感じるか否かは時とともに変わりうる。納得した点に懐疑を感じた時、また勉強が始まるのだ。

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