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本当の頭の良さとは?『頭のいい人が話す前に考えていること』安達裕哉著

頭がいい人とは、どんな人を指すと思いますか。著者は、頭の良さには二種類あると言います。IQや偏差値など数値で測れ、一人で完結する力を持つ「学校的知性」、もう一つは、数字やテストでは計れない、他者を動かす能力である「社会的知性」

生きていく上で最も重要な頭の良さは、社会的知性であるということです。つまり、コミュニケーション能力に長けているか、ということです。よっし、コミュニケーションを勉強するぞ~と本を買ったりセミナーを受けようとするのは学校的知性思考。本書では、他者とのコミュニケーションの中で知性を身に着けることだと述べています。勉強してから人に実践ではなく、実践しながら勉強することを勧めています。

さて、頭が良くなるためにはどうしたらよいのか。私のドキリ、ギクリとしたポイントを3つお伝えします。

1.キレない
まず、怒らないこと。人は怒っているとまともな判断ができなくて、頭が悪くなるとのこと(涙)若かりしきころは、怒っている人がカッコいいのだと思って、模倣していた時期もありました。それを先日友人に話すと「なんで?」と驚かれましたが…。強い口調で言い返す人に憧れを抱いていたのかもしれません。今ここで卒業いたします。

2.親切にすること
承認欲求が強くなってしまうと、他人より自分が自分がとなってしまいます
。承認欲求をコントロールし、他者の欲求を満たせる人が慕われるということです。親切にすると、それだけで「ありがとう」と言ってもらえて、幸せな気持ちになりますもんね。

3.最後まで話を聞く
「相手は私に何を言ってほしいのだろうか?」と考えるのが知的で慕われる人。「やったじゃん」「辛かったね」「それでいいと思う」「こうするのはどうかな」「少し、休んだら?」「もう無理しなくていいよ」どの言葉をかけるべきか、しっかり話を聞いたうえで伝えていくということ。訓練ですよね。う~ん、これ!と思っても「それじゃない」という顔をされてしまうこともありますし。とにかくやっていくしかありません。頑張りましょう~。

さて、本書を読んで、最も大事だと思ったこと。それは「本当に頭のいい人とは、大切な人を大切できる人」だということ。

なぜ、頭がよくなりたいですか。「あなたってすごい!」と思われたいからですか。先ほども書きましたが、どうやらそれは頭のいい人ではないようです。相手が何を求めているか頭をフル回転させて、丁寧に優しく歩み寄る。それが間違っていたとしても、温かな関係を構築するためには続けていくしかないということです。

私は新人のころ、あるドクターに「君、頭悪そうだね」と言われました(笑)はあ?見返してやる!と思って、病気や治療についてのセミナーに出向きまくりました。でも、たぶん、そういうことじゃなかったようですね。あのころ、この本に出合っていたら…と思う反面、これまで色々なことがあったから、あの時よりはだいぶマシになったコミュニケーション力を身につけられたのでは、とも振り返っています。良き思い出です。



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