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リトープスの十石十色

難しい宝石

 二連続でメセン属の多肉記事ですが、メセンといえばリトープスを思い浮かべられる方も多いでしょう(ほんまか)。「生きる宝石」と言われるアレです。私、実は7〜8年前から持っていましたが、なかなか散々な育成者です。
 多肉といえば、のエケベリアやセダムとは、えらい違いだけれどもどう違うかを掴めずに5年くらいなんとか育てて、というより維持してきました。本来なら毎年脱皮するらしいのですが、その5年生たちはミリのまま、一度も成長らしい姿を見せずに「脱皮なんてしてないやん」と飼い主に言われる始末。毎年とまではいかなくても5年も全く成長しないのは、どう考えても私の飼い方がおかしいのですが。買ったばかりの頃「空気中の水分だけで十分だから、水をあげてはいけない。時々、霧吹きで表面の砂埃を飛ばすと良い」とのネットのエセ記事に踊らされ、たまにカリカリになって脱落していく子を見送ることしかできていませんでした。

最近、やっと‥‥?

 昨年、帝玉を焦がしてダメにした時に、お仲間のメセンとしてリトープスたちの場所を変えました。そして、エセ記事が禁忌としていた「たっぷり水やり」を、うっかりしてしまったのです。「あちゃ!」と思いましたが、後の祭り‥‥三日ごには、なんとプリっと可愛く、心なしか大きく成長していたではありませんか。まぁ、そうなんです。最初に見たエセ記事だけを信じて全然メディアリテラシーの無かった私。ちゃんと調べなおし、植え替えもして、水もちゃんと(エケベリアより頻度は低いですが)あげるようにしました。すると、大きくなるし、花は咲くし、全部ではないものの脱皮もするし!リトたちよ、よくぞ今まで耐えてくれた!これからはなんとか「育てて」いくよ!とテンション高めで撫で撫でしたり、愛で愛でしたりしていたわけでございます。ところが‥‥

初めてリトが「溶けた」

 上記のように若干(?)調子に乗った私は、ちょうど田舎のホムセン2で出会ったリトープス丼をひと鉢買ってしまいました。しかもこれ、三号鉢にいっぱいリトープスが詰まった丼でした。
 お迎えしてすぐ、土があまりにも「培養土」なのに気づき、植え替えようと鉢をあけたところ、ちょっと嫌な感触。多肉としては硬いはずのリトープスにしては、少し柔らかい気がしたのです。2秒後には、原因が分かりました。虫が凄かった‥‥。すぐ土と鉢を捨て、リトープス本体も洗浄して植物用の消毒しましたが、少しばかり虫食いの傷が生々しく。これを乾かそうと、ガラ石のような少し粒の大きな砂利に据えたところ、三日でほぼ「溶けました」。エケベリアがジュレる時とは違いました。半透明になることもなく、皮がかろうじて残ることもなく、ピンセット代わりの割り箸でも掴めないほど、ほぼ液体になりました。今、ひと鉢(おそらく25〜30個)あったのは4個にまで減りました。そのうち一つは根がなく、危ういです。ホムセン2のクオリティよ。

失った恋は新しい恋で

 残ったものを大事にするのはもちろんですが、まさに影も形もなくなるほど、どんどんダメになっていくリト達を見送るのは、正直辛うございました。虫を見つけて傷口を洗った後、すぐ薬を打ったのがいけなかったでしょうか。買ってきてから溶けるまでが早すぎて、どの手がいけなかったかちょっと分からずにいます。
 しかも、この同時期に、私は何を血迷ったか、ネットの個人ショップでまたポチってしまったのです。リトのセットを。きっと、次々いなくなる新参リト達の姿と後処理にショック状態で寂しさが爆発してしまったのでしょう。今日届きました。通販で抜き苗ですので、見た目でわかるほどの虫や傷みはありませんでしたが、今度は本当に‥小さい!窓と呼ばれる上の部分が、ほぼミリです。シワが寄っていましたが、全てに一応根が残っていました。硬さも、多分いけるかな、小さすぎてわかりません。新しい土を用意し、水捌けきつめにして植えました。一つはちょっと下半身(?)が痩せすぎているので、これはちょっと厳しいかもしれませんが、他はすぐ溶けたりはなさそう。いや、そう願ってやみません。
 最後に届いたリトセットには、今まで見たこともないライムグリーンの個体や紫や薄紅色の窓のものがあり、植えた瞬間は本当に可愛らしくて。このひと時の幸せが長続きするように、大事に育てていこうと思います。もちろん、生き残ったホムセンリトや今まで苦楽を共にしてくれたリト達と一緒に。

綺麗に育ちますように!

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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