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鞄の1冊|一生、お客に困らない!日本人の知らなかったフリーエージェント起業術(著者:マイケル・ポート)

ダイレクト・レスポンス・マーケティングでは、もはや日本トップといっても過言ではないダイレクト出版さん。

書籍の値段からするとちょっと高いのですが、COOの領域ではとても勉強になるものが多いので、これまで10冊以上購入しています。

そんな中でもたまに読み返す本がいくつかあるのですが、これはその中の1冊で、「自分のスタンスってこれでいいんだよな?」という指針をチェックするために活用しています。

一生、お客に困らない!日本人の知らなかったフリーエージェント起業術(著者:マイケル・ポート)

まず、「フリーエージェント」という呼称がいいですね。プロスポーツ選手のよう。(原題は「Book Yourself solid」なので、邦題はダイレクト出版さんがつけています)。

ちなみに著書のマイケル・ポート氏は、以下のような実績のある方です。

・マーケティングおよび営業をテーマに世界中の企業や業界団体に向けて講演を行い、最高の評価を受けているほか、小規模ビジネスを成功に導くため、示唆に富んだ協調的な、成果を重視したメンタリング・プログラムを提供している。
・本書をはじめ、「Beyond Booked Solid」「The Contrarian Effect」「The Think Big Manifesto」といったベストセラーを持つ作家であり、「ボストン・グローブ」紙で「並はずれて正直な作家」、「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙からは「マーケティングの教祖」と称される。
・また、テレビのパーソナリティーとしてケーブルテレビやキー局にレギュラー出演している。

|もし、あなたが以下に当てはまるのであれば、おすすめの1冊です。

・何かの専門家として独立・起業したい。しかし、自分にできるか不安だ。
・お客の集め方がよく分かっていない。しかし、営業は苦手だ。
・好きなクライアントとだけ仕事をして高収入を得たい。

いかがでしょうか?

コンサルタントや各種士業、デザイナーやセラピストなど、何かの専門知識や専門スキルがあれば、それを武器にして独立起業し、成功すれば雇われの従業員だった頃の何倍もの収入を得ることができます。

但し、それはお客さんがいればという条件付きの話です。

いくら、知識やスキルが優れていても、お客さんがいなければ、収入は増えるどころが無一文になることもあります。

逆に、もし予約の絶えない状況を作り出すことができれば、収入は青天井に伸びていくことでしょう。あなたの稼働時間は同じでも、単価が変わるからです。

もちろん後者を目指す方のために、本書には、以下のことが丁寧に練習問題までついて書かれています。

  • 知識や技術力は同じなのに、儲かる専門家と儲からない専門家の違いは一体何なのか?

  • 文句や注文ばかり言う面倒なお客を相手にしないといけない専門家と、お客に尊敬される専門家は何が違うのか?

  • まず、起業の際に何をするべきか?

Webまわりの記述は少し古いと感じる箇所もありますが、それ以外の本質的な部分は変わりません。ずっと愛読できる1冊です。

|ぜひお読みいただきたいポイント

個人的に好きなポイントを、著作権に触れないと思う範囲で一部引用してピックアップしました。ご購入の検討にお役立てください。

・入場制限ロープ(価値のない顧客は捨て去るべし)

エネルギーをすり減らし、空虚な気持ちにさせる顧客(そういった意味では顧客に限らないが)を、なぜ抱えているのだろう。自分でビジネスを始めた最初の年、私は1週間で10名の顧客を切り捨てた。それは簡単ではなく、自分の信念が正しいと強く信じることが必要だったが、感情的そして金銭的な見返りには驚くべきものがあった。そして3ヵ月もしないうちに、切り捨てた10名を上回る16名の顧客を獲得したのである。利益を増やしただけではなく、私はそれまでにないほどの安らぎと落ち着きを感じるようになり、顧客と仕事をもっと楽しめるようになった。

本書より抜粋

本編はじまって最初に出てくるのが、「入場制限ロープ」です。つまり著者は顧客を選ぶどころか、制限せよ、という立場に立っています。

これは、自らを省みても同じことが言え、ストレスの多い顧客を抱えていると、たった1名でその他の優良なお客様に使える時間と注意力の10倍は使っている気がします。

サラリーマンのときはそれでもいいですし、正直、自分の一存では顧客を変えられないことも多いです。しかし、フリーエージェントとなると、自分の時間(稼働時間と思考時間)に上回る資産はありません。
入場制限ロープは、自分の資産を守る盾だと思うといいと思います。

・顧客が得られる最大の結果を設定する

顧客が実現する、またはあなたが力を貸すことで顧客が得られる一番の結果は何か。もちろん、顧客が実現、経験、または得るのにあなたが一役買えることがたくさんあることはわかっている。しかし顧客があなたのところに来るのは、概して大きな問題を1つ解決したいとか、1つの大きな結果を達成したいとかいう場合である。(中略)あなたが提供するどの製品またはサービスにも、大きな約束が1つなければならない。あなたの仕事は、サービスを行う際にその約束を果たすことである。

本書より抜粋

また、こうも書いてあります。

私の経験から言うと、顧客はあなたのサービスへの投資の少なくとも20倍の利益を得なければならない。(中略)投資に対する利益は高くなければならないだけでなく、顧客があなたからサービスを買う前に、利益を得られる可能性が証明されていなければならない。

本書より抜粋

20倍とは途方もない、とはじめは思うかもしれませんが、例えば以下のように考えてみると、妥当だと思えるでしょう。

・あなたは、同じサービスを複数の顧客に提供できる(しかも、増えるごとに経験曲線によりコストは下がる)
・顧客は、あなたのサービスにより得られる利益を過小に見積もるか、または掛け目をかけてみてくる
・あなたはある程度決まったパターンのサービスを提供することになるが、顧客はそれを理解し、使いこなすために自分の時間も投資しなければならない

本書より抜粋

つまり、10万円のサービスなら、最低200万円のリターンが期待されるくらいでないと購入する側の不安が勝ちます。

以上2点抜粋しましたが、まだまだ拾いたいポイントはたくさんありました。

本の紹介ページには目次も記載されているので、ご参考にしてみてください。

|まとめ

筆者は年100〜150冊を読み、また「積ん読」をするタイプなので、本はとりあえず買っておくのですが、そんな筆者でもさすがに3,700円する本をノータイム購入するのは少しヒヨリます。

他の本なら3冊買えるので。しかし、それを加味しても、以下に当てはまるのであれば買うべき1冊だと言えます。

・何かの専門家として独立・起業したい。しかし、自分にできるか不安だ。
・お客の集め方がよく分かっていない。しかし、営業は苦手だ。
・好きなクライアントとだけ仕事をして高収入を得たい。

なんと90日間の完全返金保証もついているので、ポチっておかない手はないでしょう。

一生、お客に困らない!日本人の知らなかったフリーエージェント起業術(著者:マイケル・ポート)

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