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伝記映画でみる:ショパンの鍋の中

 無責任に音楽家やら美術家やらのはなしを作品や映画や占星術やらなんやらすべてごっちゃで話したくてつい書いてしまいました。趣味です。これがどんなカテゴリーにあるものなのかとか知りませんからしばらく楽しく書きます。あくまでも、伝記映画みたりちょっと本人の小説を読んだり音楽聴いたりといった中での感想だけど、なんか正しくエンタメってると思ってます。伝記映画大好き!!

 というわけでいきなりショパンなんですけど、
高校?の頃かな、『別れの曲』1934独仏という映画をNHKかなんかで見まして、めちゃくちゃよかったんですよなにこれすごいっていう。(語彙力)
 さくさくっと名場面ばっかりなので敢えてシーンについては語らないのですが(見てねという暗黙のゴリ押し)そうですね、自分の中ののショパン像はこれでできてました。

 クライマックスでは、「ショパンはジョルジュに押されると簡単にほだされるけど、ほんとにほんとはどうなの?」みたいなにおわせをしつつ、ジョルジュ期に突入するショパンは過去のショパンと決別するんだな、「けどほんとに?」みたいな感じ。いや、ひどい日本語ですけどそんなかんじなんすよ。
 ここがめっちゃ盛り込みつつ現代のように描き込みすぎず良いなーと思う映画ですねっ 捨てる・削るがうまい。
先生イイ。

 ショパン映画には『楽聖ショパン』1945米というのもあってこちらはあまぷらで見れます。はい、Amazonプライムですよ。みんな見よう。
 こちらのお話だと、そのショパンとジョルジュの関わり方みたいのが前作よりつっこんでガンガン書かれてて、なんというか『別れの曲』で結構ふわっと書かれていたジョルジュ・サンドの人となりをもっとがしがし手突っ込んで書いてる感があります。

 このウブそうなショパンに対してどうやって作品作らせようか、もうめっちゃ近くにいて自分のものにしたいけどプロデュースするのも私ですから的な支配欲をジョルジュさんよく考えましたねぇっていう。すごい闘争心と集中力。
 引きこもるショパンに苛立ちを表すところが、単に甘い作品を作ってないから怒ってるわけじゃなくて、自分の方を見ていないから、返してくれてないからの苛立ちというか。そことここを同一視してるところが人間くさいですよね、、、、、それが描かれてるってのが人間性を認めていて昔の映画ってすごいなって思う。
 まぁ、ショパンが甘い曲を作るってことはジョルジュの方を見て返してるっていうことだったんでしょね。ショパンの鍋ん中にあるスープのベースは甘い情感だと見ていたというか。きっとそれだけじゃないことも知ってたでしょうに。でもまぁ、、、、、「情感」ということにしとけばいろいろ忘れられますからね、、、、双方きっと。

 一方で、ショパンは「うんうん、ついてくよ」と先生とジョルジュに言いながらポーランドのことやコンスタンツェのことやら友人のことやら全部鍋の中に詰め込んでる。結果いいようにつかいつかわれているような形になるから何考えてるかわからない、宇宙人のような姿に、、、、、そして悲劇のヒロイン。だけど、彼の中ではやることは決まってるんですよね。葦のようにしなやかなのに、折れない。

 ジョルジュ・サンドという人となりについていろんな人がいろいろ考えてこういう風に描かれる人ってすごいことなんですけど、多くの人は「ものすごく強烈」だと思ってるんだろうなというのがよくわかります。強烈だけど。彼女の本を読んでいると、引いてるのにるつぼのなかの狂気を一緒に中に入って見て描ける感じがあるので、すごくお仕事が堅い。地味さを真っ向から歩いてるからかっこいいし好感が持てると思う。私は。
 『月と太陽でわかる性格辞典』チャールズ&スージー・ハーヴェイ2003という書籍があるんですが、太陽蟹月牡羊座というジョルジュ・サンドの太陽星座と月星座の組み合わせのページをみると、記述が多い上になんかもうジョルジュの話しか書かれてない感じがして大変興味深いんです。まぁ、太陽星座と月星座の組み合わせですから?確率にして人間を144通りに分けるだけだと言われてしまえばそうなのですが、この真っ向から向かった感は苦手ない人も多いでしょうけど(リストの奥さんとかw)そんなあなたの中にも、彼女のような感覚持ってるでしょう?見てないだけで、とか言いたくなるとこが、魅力の一つなんでしょうね、、、、、

ショパンのこと書いてたのにいつのまにかジョルジュのことに、、、、、あわわ


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