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昨年の1月のメモと、今みる次。

2020年1月7日のメモをみつけた。

・ごまのおかきNG
・ティッシュを食べる(というより、なにかティッシュを取る用があって、途中で切り替わって、口に運んでしまってるだけ)
→声をかけると笑いながら自分で戻す
・口の開け閉めが体調の変化に関係なく脳と繋がらないかんじ

これを見ていて思い出したのは、昨年の年始は、父の認知症がいよいよ始まったかと心配したり、ひとつひとつの行動に応じきれずに苛立ったりしていた。

体調が悪くて動かなくても、口に入れたら動き出すという便利なお気に入りのおかきの効力がなくなったときは衝撃的だった。なにかを噛むことで身体が動き出すというという分かりやすさは私と完全に同じだけど、父の場合はなんでも良いということでなく、同じメーカーの塩味や醤油味では動かなかったため、ごまおかきを常備しておく必要があった。

ごまがひっかかる。ということと、噛む力がなくなってきた。ということで、訪問歯科の先生にも相談して、これからは歯を守るためにも食べない。という方向性に切り替えた。

その他のメモについては、逆境でこそ燃える父らしい特性からか、2月に海外での感染症流行のニュースを見たときに、

「地球が…えらいことに…」「あと10年、生きる」

という突然の決意?の呟き以来、ティッシュを食べたりはしていない気がする。自ら、手を拭いたり、消毒したり、家事や介助の際の片付けを手伝おうと手を動かしてくれる。

タオルを畳もうしたり、自分の服を完璧に畳んだり、食べ終えたものをまとめたり。とにかく、手がよく動くようになった。

手を洗いたくて、台所の流しまで連れていって。ということもあるので、連れてはいくものの、最初は蛇口の下まで手が届かなかった。でも今は、腕がよく伸びるようになり、届くようになった。

楽なのは介助するこちら側で、手が硬いと苦労する場面が本当に多かったけれど、今は比較的のびやかなので有り難い限り。

今日は、「まわりの感染症対策慣れてきた?」「マスクの人怖くない?」と色々質問してみたら、「大丈夫、慣れた」「怖くない」とのこと。事業所や人により、対策の形も違ったりするけれど、その時々により相手を見て、受け入れいる。先週の人が今週も全く同じ対策で来るとも限らず、突然の自宅待機や離職やキャンセルもあるので、予定通りに過ごせることはないけれど、おそらく父は、そういった「流れ」がある方が、把握して物事を見極めようとスイッチを入れて次の行動を計画的に考えられるのだと思う。

今は、ただただ、次の誕生日を、笑って過ごせますように。


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