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映画館まで80km

先日、奥会津に住む『義母と娘のブルース』の原作者の方が映画『シンエヴァンゲリオン』を見たいものの、近くに映画館がない、というツイートをした内容を取り上げた記事を見ました。


そして先日偶然にも私自身も『シンエヴァンゲリオン』を見たいと思って、たまたま仕事が午後休になったので映画館に行きました。

富山まで。片道約80km。

私が働く岐阜県高山市は日本で一番大きい面積を誇る市で東京都と同じくらいの広さがあります。にも関わらず映画館が一つもありません。
岐阜県内の映画館も愛知寄りの美濃地方にしかなく、飛騨地方からですと2時間以上はかかります。そのため最寄りの映画館は富山か松本の2択。どちらも県外。


グーグルマップで「映画館」と検索すると飛騨地方がぽっかり空白地帯になるのがわかります。

80kmという距離は埼玉育ちの私としては小旅行みたいな距離感ですが、地元の人からすると富山は生活圏内のようです。映画を見に行く話を職場のパートさんにしたら「私も今日買い物で富山に行くよ」とさらっと。


埼玉に住んでいた頃は家から5km圏内にありとあらゆるものが揃っていたので、車がなくても充分に生きていけました。
そのため時々10km先に買い物に行くだけでも、ひどく遠い感じがしたものです。道が渋滞してるという理由もあるのですが。

しかしこちらでは車がないと生きていけません。特に奥飛騨に至っては24時間営業のコンビニですら車で40分はかかります。スーパーはありますが、食料品以外だと高山の市街地まで行きます。片道40〜50km。
バスはありますが1時間に1本ですし往復4000円近くかかるので地元住民で乗るのは、高校生くらいではないでしょうか。


そんなわけで埼玉と同じ感覚でいると非常に不便なのは間違いないのですが、ここにはそれを補って余りあるほどの「自然」があり、「温泉」という資源があります。

それにネット社会と物流網の発達のおかげでWifiがあればNetflixやamzon primeで過去作の映画は見られますし、ネットでの買い物も翌日には届きます。

地方に出ると慣れるまでは苦労することもありますが、「住めば都」とはよく言ったもので徐々に順応してきます。

つの

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