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入山59日目 久しぶりの山歩き

晴れの日に休めない、ということは以前記事に書いた通りですが、
今年は晴れの日の外作業が特に多かったので休みが無く、入山7日目以来、久しぶりの晴れ休みとなりました。


1年目のスタッフであれば初めての山小屋ということを考慮して、もう少し晴れの休みがもらえますが、数年来ている私は「もう散々歩いたろ🤨」という感じで雨の日や台風でお客様の少ない日に休みを回されます。

そんな状況は自分でも納得はしているのですが、やはり晴れの日に気持ちよく歩きたい!とは思うもの。
そんな本日は雨予報から一転、午後に晴れ間が。ありがたく昼から山歩きに出ることができました。


晴れの休日の楽しみはもちろん山歩きですが、
特に楽しみなのが同僚と歩くことです。

理由は主に2つ。

1つ目の理由は、これまで何度も眺めてきた景色であっても、同僚と一緒に眺めることで改めて「この景色はやっぱり良いよね」ということを共有できること。
また1年目の方であればより一層自分が好きな山の景色を共有できることが嬉しくなります。


もう一つの理由は登山中の会話。
「飲みニケーション」という言葉がありますが、登山中の会話もこれと似ています。「山ニケーション」とでも言いましょうか...。

登っている最中は景色が良いとはいえ退屈します。歩くこと以外することが無いので会話が不思議なくらい弾みます。

多分相手もそうなのでしょう。たいていの人が色々なことを話してくれます。山小屋とは関係が無い身の上話から山小屋を降りてからのこと、将来の話、また時には小屋生活・仕事での悩みなども。

普段の生活の中でも同じような話は出るのですが、それよりも何となくではありますが突っ込んだ話ができているような気がします。

特に小屋生活の悩みに関しては、普段聞くことができない考えや思いを聞いたり話すことができます。
普段仕事中は友人というよりも「同僚」「先輩・後輩」という関係になってしまうので、場合によってはその人の仕事に対して注意をしたり、意見を言う場面もあります。どうしてもその関係のままだと、その人の実際の気持ちに踏み込めないのです。

ただ山を歩いている最中は「山仲間」として、悩みや思いを聞けるし話せます。山の開放的な環境が人を普段よりも素直にさせるのかもしれません。または「障子に目あり、壁に耳あり」と言いますが、山には障子も壁も無いからかもしれません。

今日の山歩きはそんな同僚であり山仲間であるスタッフと普段はなかなかしない話をして、また景色を存分に楽しむことができ束の間の良い休日になりました。




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