わたしの、お産


「お産を語る会」
というやつに参加してきた。


むすめっこの出産は
破水からはじまり、
初産のわりには進みもはやく
わりと安産だったのだと思う。

だから、わたしには
特に語りたいお産なんてなかったのだけど
SNSで見かける
主催者さんの想いが
なんとなく気になって
開催の告知を見てすぐ申し込んだ。
一番乗りの申込だったらしい。


会場に入って
参加の手続きをしていたら
わたしに気付いた主催者さんが
ハグしてくれた。
DMだけのやりとりだったのに
何かしらのシンパシーを
わたしに感じてくれていたみたい。
素直に、嬉しい。


みんな、どんな話をするのかな
どんなふうに会は進むのかな

どきどきした。

なごやかにはじまり
なにごともなく会は進んだのだけど

別に何があったわけでもないのに
わたしはずっと
泣き出さないように
気を張っていた。


なんでだったんだろう。
今もよくわからない。



「お産」って一言だけど。

それは
陣痛がスタートしてからとか
破水してからとか
病院に「もう来てください」って言われてからとか
赤ちゃんが外の世界に出てくるまでとか
退院しておうちに帰るまでとか
そういうことじゃなくて。


もっともっと、ずっと。
ずっと前から始まっていて。
もしかしてまだ終わっていないことなのかもしれない。
と、思った。



わたしは、この会に
家族で参加していたのだけれど。

その場に居合わせた
もともと知り合いの助産師さんに
「奥さんの顔をしていたね」
というようなことを言われた。

「今度は【ゆうこちゃん】のお産について聞いてみたい」
とも。


なんだか、はっとした。








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