メンタルしんどい話 後編

前編があるので、こんな個人的な話ですが読んでくださる方はそちらからお願いします。


上司Mさんに計らってもらい、その人と仕事を分けてもらうことになった。
GL(グループリーダー)は私の精神的な不安などには懐疑的だ。まあ、もともとそういう人なので驚かない。面倒臭いと思ってるのだろう。

適応障害で休職していたことがある人にきいたところ、まずは産業医に相談し、それから紹介状をもらって心療内科に行くのがいいのではないかと。
なので、まずは産業医について社内イントラで調べた。
どうやら心理カウンセラーもいるそう。A先生とする。「A先生宛のメールは、A先生以外の誰にも読まれることはありません」とある。今の状況について簡単にまとめ、メールを送った。言葉にするのはつらいし、まとまらないし、ありがたい。
その日のうちに、医務室から電話がかかってきた。
A先生に相談する前に、まずは産業医に相談して欲しいそうだ。まあ、いいか。


産業医との面談は、ひどかった。
まず、話をろくに聞かず、「家庭にはストレスの原因となることはないんですか?介護でしんどいとか。」「他には思い当たる原因は?」
会社は関係ないと言いたいのか。
「そうですかー。では、管理職に言うか、当事業所の人事にいうか、選んでください。」
そういうのも私に丸投げするのか・・・
「管理職に言うと、人によっては、結局何も動いてくれません。事業所の人事課長だと、あなたが飛ばされる可能性もあります。」
そのうえ、当事業所の人事は、うちのGLと懇意らしい。どう考えても私が飛ばされる。腐ってるな。
私が飛ばされる可能性もあるんですね?というと
「うーん私には、パワハラかどうかは判断できませんから。そもそも、パワハラだって思ってるんだったら、ここじゃなくて人事に直接いってるでしょ。」
・・・信じられない。
人事に直接いってないのは、自分の体調を救いたいことが最優先で、そのために何をするのがベストなのかを相談するためなのに。
さらに信じられなかったのは、誰にも見られない、と公言されていたA先生宛のメールを、堂々と産業医が見ていたこと。
「ちなみにですがA先生は、事業所の人事課長が雇っている人なので、全部つーつーですが、それでも相談しますか?」
腐ってんな・・・・。もう二度と相談しないぞと思った。もちろん紹介書などはなく、「病院行くなら行ってくださいね」と言われた。何のために存在するのか。

Mさんに報告してもびっくりしていた。
そんなにドライな産業医は当社でもその人くらいだそうで、他の事業所の産業医はもっと親切だそうだ。ハズレを引いた。


14日月曜日。大きく動いた。
木曜日有給をとっていたのだが、わざわざその日にGLから複数回電話がかかってきていた。幸か不幸か、気づいたのが夜だったので、月曜日にかけなおしてもらうことになったのだ。
GLの電話はこうだった。
「Mさんからきいてたんだけど、体調どう?」
いつもどおり心のこもってない(嘘のつけない人なのです)声で言う。管理職としての責任として言ってるんだろう。
症状の内容を伝える。
「そっかー。で、それ、仕事のやる気はあるの?」
あります、ありますが・・・できないのが困っていて、でもやりたい気持ちはあるので、少し休ませてもらっているんです。と言った。答えながら、あれ?これって、やる気ないんだろ?って言ってるのか・・・と気づいた。

GL「そうなんだね。じゃあ、いろいろあるんだろうけど、少しずつ慣れていこうね。いろんな人がいるから、そんなんなってられないじゃん。頑張って慣れていこう。」

私「慣れる・・・?慣れるってなんですか?」

GL「これまで営業とか、いろんな人と仕事してきて、いろんな人がいるじゃん。それで、毎回そんなんなってたら困るじゃん。だから、頑張って慣れていこうね。」

・・・困るのはあんただし、結局なんもしたくないってことだし(あの人は今次期GLとして育てているので傷をつけたくないのだ)、面倒ごと増やしたくない、事なかれ主義ってことですね。

と思ったがもちろん言わず、
私「・・・でも体調が悪いので、Mさんにも相談して、しばらく離してもらうってことにしてますから」
といった。
GL「・・・そう(不満げ)。じゃあ、まあ、体調気をつけてとしかいえないけど。お疲れ様でーす」

微塵も思ってないような口調で「体調気をつけて」といわれた。
とりあえずこの人はもみ消す気まんまんで、朝から、なんの意味も持たない電話を私によこしてきた。なんの問題ともおもわず、コンプラアウトな発言をしてきた。

なんか急に自分の中でキレてしまい、社内の企業倫理相談窓口に電話した。
(もしもお世話になるかもと、前回出社した時に、ポスターを写真にとっておいた。早速役に立つとは)
正直全然信用してなかった。産業医の件もあるし。
でも、そこからがすごかった。
その人にされてきたこと、私が自分のデザインの仕事を離れたくないこと、それでもあの人と仕事を一緒にできないこと、あの人はマネージャーになる予定でいつか私が嫌がらせをされるのではないかと不安なこと、管理職が私に対して慣れろといってきたことは正しいのかということ、いろいろ聞いた上で
「基本的に、とばされるとしても加害者側がなので、大丈夫だよ。」
「こういったことの後で何か不遇にされるようなことがあれば、懲戒にかけるから心配しなくていいよ。」
「迅速に対応した方がよさそうなので、すぐに動きます。」
「そちらの事業所の〇〇さんからMさんに連絡して動きます。」
といってくださった。
独自で動いてくださっていたMさんには、状況説明と勝手なことをした謝罪をした。Mさんは「全然構わない、むしろ勇気ある行動をさせてしまってごめんなさい」とおっしゃった。なんという人徳者。

そしてその日の15時前、Mさんからチャットで連絡がきた。
法務、Mさん、GLで急遽話し合いがあり、
・体調まで崩している人に対して、それを知っているのにかける言葉ではない
・今まもるべきはあの人じゃなくて(私)だ
と厳しく指導され、今後しばらくGLは本社法務の管理下におかれるそうだ。
そして、あの人と私は、3月もしくは4月1日以降の体制変更で、どんな業務内容であってもかならず分けることが約束させられたそうだ。

あまりにスピーディーにことが進んだので驚いている。
ここまではなんだったのか。産業医に失望したり、我慢したりしていた時間は。
まあ、GLのあのコンプラアウト発言がなければ私は動けていなかったし、ある意味感謝だな。

翌日、私は出社していないが、GLとMさんの間には異様な空気が漂っていたのだそうだ。隣の席なのに一切話さなかったらしい。多分GLはキレている。当然私にもキレているし、ずっと私の味方だったMさんにもやつあたりギレしている。
3月に、GLとサシでの仕事があるんだけどなあ・・・。


そして17日、予約の取れていた心療内科へ。
2枚のテストを答え、軽度のうつ症状と、適応障害だと診断された。
うつというのは、問題から離れてもずっと不安に付きまとわれている状態。
適応障害というのは、問題と関わっているときや思い出している時におこる状態。

対処法としては、もちろん通院とか投薬とかは続けながら、問題のあることから離れて過ごすことしかないそうだ。
診断書をだしてもらい、あの人と離れて過ごすことを書いてもらった。

エゴグラム検査も受けた。
真面目で几帳面などの性格以外にも、うつになりやすい性格というのがあり、私がそれにあてはまるそうだ。

↓ググって出てきたエゴグラム診断
https://commutest.com/egogram/

私はNPとACが高い。特にNPが高い。
NPは、母性的な特徴で、共感性が高く、人の気持ちを汲み取って行動する。
ACは、従順な子供のような特徴で、自分の気持ちを抑えて相手の期待に応えようとするタイプ。協調性があり忍耐力があるが、ストレスを溜め込みやすい。
そしておそらく相手はCPが高い人。
CPは、父性的な性格で、理念に従って行動する。目標が高く、理想を追求し、責任感が強い反面、人に厳しく、自分の価値観を人に押し付ける傾向。
(※病院でいただいた資料から抜粋)

一番合わない人とあわされちゃいましたね、といわれた。
なるほど納得。
ACの強い人は、そういった窓口に相談することもかなりのハードルなのに、よく言えましたね、頑張りましたね、言えなかったら、重度のうつ病になっていたはずです、と言われた。

集中力がなくなってしまったこと、意欲が前のように出ないこと、も、うつの症状だそうだ。
すきな仕事なのに、なぜか前のように面白いと思えない・没頭できない、集中できないことがショックだったが、そういう症状がでるものだと言われると安心する。
私、デザインさえ面白いと思えなかったら、何で食っていけるんだろう、と自分を責めていたから。
意欲を出すのも脳内分泌物質の機能だそうで、それがうつによって止まってしまっているのだそうだ。
前向きに慣れる薬もだしてもらった。効果が出るまで半月以上かかり、その前に強い副作用が出るそうだが、「やる気の問題だ」と根性論でとおされそうなことも、すべて科学なのだというのが安心する。
心も科学なのだ。そして科学にはロジックと答えがある。救われる。



ここまでがここ2ヶ月弱の近況だ。
これからどうなるかもわからない、おそらくあの人からの恨みも買っている。
でも自分で抱え込んでいたことが公になったことで、少し気楽にもなった。
まだ完全回復には程遠いが、少しずつ自信と自分をとりもどしていきたい。

仕事にからまなければ、おおむね普通に元気です。

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