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多死社会について

先日、近所の方のお通夜に参列した。91歳の方でした。
昭和ひとケタ生まれで第2次大戦中に中学~高校年代を過ごされていた。戦後大人になり、高度経済成長を作って来られた世代だ。

多死社会とは、高齢化社会の次に訪れるであろうと想定されている社会の形態であり、人口の大部分を占めている高齢者が平均寿命などといった死亡する可能性の高い年齢に達すると共に死亡していき人口が減少していくであろうという時期。
2038年頃が多死社会の中でも特に事態が著しい時期であると予想されている。

現在、年間110万人程度の死亡者数がこれから、年間170万人程度になる見込みだそうです。
ピンとこない数字かもしれません。
死亡数は戦前の1920年代から30年代にかけて120万人程度で推移していました。
割合が全く違うかもしれませんが、それくらいの数の人がなくなる社会になるということです。

そうなると様々なことが変わってくることが予想されています。

私がお通夜に出ていて感じたことは、「死」に対する価値観が変わってくるんだろうということです。
戦前・戦中は、家族・世帯の同居率から身近な人の死が身近にありました。
しかし、わずか70数年の間に核家族化が進み身近な人の死すら身近ではなくなりました。
70年というと長い年月と感じる方もいると思いますが、人類的に見るとわずか一世代です。
中には、「子どもに見せたくない」等の理由で祖父母の死を教えないという方も聞きます。

わずか70数年の間に死が身近でなくなり、非日常になった。
しかし、これからは日常になっていく。また価値観が変わらざるを得ない時代となります。
さて、どんな時代が来るだろうか。

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