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思いがけない「母感謝デー」に思うこと

この日曜日、家族に留守番をお願いして上京していた大学時代からの親友に会いに行った私。

玄関の外までお見送りをしてくれた長男に、軽い気持ちで

「夜ごはん作っておいてくれたら嬉しいな〜」

と言い残して出かけたのですが帰ってきてみると、キッチンから何やらいい匂いが漂ってくる。


しかも、その時点で夫も長男が何を作ったか全く知らなかった=全工程ひとりでやり遂げた、と聞いてびっくり。

まずは家にある材料を確認して書き出し、「材料からレシピを検索」してから、iPadでレシピを見ながら全部一人で作り上げた、とのことでした。

(感覚がもはや主夫・・!)


この日のメニューは、鶏ムネ肉と茄子の甘酢あん&わかめと油揚げのお味噌汁に、しっかり浸水させてから炊飯器の「極上モード」で炊き上げた白米。

一品一品説明してくれました。

誰かに作ってもらうごはんはいつも美味しいけれど

下味をつけた鶏ムネ肉はしっとりしていて、甘酸っぱさが沁みる旨さだし、ちょっと濃いめがポイントのお味噌汁との相性も抜群で

「美味しい!」

と繰り返しながら、山盛りの白米もあっという間に平らげた私。


夜寝る前には

「毎月第三日曜日は『母感謝デー』にするから、また友達と遊びに行っていいよ。疲れて帰ってきたら、ごはんできてるからね」

と言ってくれて

「なんでこんなに優しいこと言ってくれるんだろう・・」


この胸が震える感じをなんて言葉にしていいのかわからず、ただ何度も嬉しかったよと伝えて、おやすみしました。

私たち親がやるべきことはこれひとつ?


もちろん、常にこんなふうに「できた子」「いい子」なわけじゃない長男。

健康的な小学生男児らしく(?)、何度注意しても

ランドセルや上着は玄関に置きっぱなし、脱いだものはその場に脱ぎっぱなし。

子ども部屋は、掃除機をかけられないくらい床に物が散乱。

集中すれば10分程度でチャチャっと終わるはずの学校の宿題も、立ち歩いて遊びながら、しゃべりながらやるから、毎日1時間以上かかる。

注意を素直に聞き入れるはずもなく(もしくはスルーされ)イラッとする。


・・なんて、毎日ずっと一緒にいると、できないことや直した方がいいように思えることにばかり目がいってしまったり

「これくらいはやっておいた方がいいんじゃないか」

と、余計な手出し口出しをしてしまいそうになる(実際してしまう)ことが多々あるけれど。


食べるのが好き。
料理をするのが好き。
人を喜ばせるのが好き!


そんな長男らしいパッションがめいっぱい詰まった粋な計らいに

「ああ、そんなに頭であれこれ考えたり、心配したりしなくていいんだな」と。

私たち親は、この子が自分で『好き』と感じて、自ら『やりたい!』と言ったことを、心ゆくまでやってみるのを見守るだけ。

そして、転んで怪我をしたときや本当に何か手助けが必要になったときだけ、そっと手を差し伸べればいい。

長男が作ってくれた「母感謝の日」ポスター。 最後に謎のルールまで(笑)。


先回りせずに見守る


この「見守る」とか「その上で、必要最低限だけ手助けする」って、簡単そうで、実際はかなり難しい。

極力本人に任せようと思っていても、気づくとつい親がよさそうだと思うものをあれこれ提案していたり

「こうした方がいいんじゃない?」

って勝手に見通しをつけて、軌道修正を促そうとしたり。


でも上手くいかなかったことも含めて、他でもない自分自身で経験したことがどれだけ記憶に、心に残ることか。


そして今、子どもが夢中になっていることが「将来に繋がりそうか」「役に立ちそうか」なんていうことも、気にしなくていい。

それが何であろうと、好きなことを見つけて熱中できる才能があれば
きっとこれから先も「自分に合った道を見つけてやってみる」ことを積み重ねながら、進んでいくことができるから。


これからも、長男らしさ全開で大きくなっていってほしいな。そのために、私が母としてサポートできることは何かな?

そんなことを改めて考えさせてくれた、思いがけない「母感謝デー」でした。


「こんな母でありたい」と思い描くこと、ありますか?


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