永遠に解けない暗号を、祈りの言葉に代えて。
詩集のような短編集のような。
書き手の意図など置き去りにして、言葉の羅列から立ち上ってくるイメージや感覚、それらが自分の内側にある世界…
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2017年1月の記事一覧
澱(おり)の中に眠る
彼の部屋で手に取った六法全書の中
かつてのわたしたちの表現の一部が
言葉の檻に囚われていた
|罪|罪|罪|
寝返りひとつ打てぬ息苦しさ
文字たちのひしめきは
草いきれのように
その、ありとあらゆる罪を枕に眠る
今宵きみは、
澱の中に沈めたその身で
なにを夢見る
暑中お見舞い申し上げます
庭に咲いた白百合の花を手折って、ミニワンピースに仕立ててみたの。披露がてら、ちょっとそこのポストまで出かけてきます。
「太腿、いかがですか?」
道中、ブロック塀に寝そべって、しっぽで釣りをしている猫に問いかける。
青葉の茂る桜の木に置き忘れられた、蝉の脱け殻はお守り代わり。
大人になった瞬間から、砂時計の砂は零れはじめる。ひっくり返してくれる存在などここにはいない。
神様は片道切符