「風采が上がらない」印象は動きのあるもの

 風采(ふうさい)は、見た感じから読み取れる人の様子のこと。それが上がらないということは、イコール「印象がよろしくない」ってことです。

 あえて「上がる」という動詞を使っているのは、「印象」を動きのあるものとして捉えているからだろうか。

 たしかに、印象というのは相手を見た瞬間に決定されるものではない。パッと見で「なんか変態っぽい」とか「Mっぽい」とか(いつもどんな目で見てるんだ)、なんとなく浮かんでくるものはあるけど、観察を続けるうちに「メガネを外したらSっぽく見えてきた」なんていう発見があって、印象が変化することもしばしばで。

 だから、「風采が上がらない」とは、パッと見よろしくなくて、その後ためつすがめつ眺めてみても、やっぱりよろしくないといったニュアンスなのだろう。

 ところで、この「よろしくない」はどこまでを範囲に含めるのだろう。単にうつくしいうつくしくないといった見栄えのことを指すのか、それとも「性格が悪そう」とか「人を殺してそう」といった内面に通じる印象まで含めるのか。

 そのあたりのことがまだよくわからない。

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