「在りし日」言葉の重み

「在りし」の「し」は過去を意味する。(古典で「こーきーくーくる(?)」とかって、発声練習みたいにして覚えたあれです。)
 つまり、「在りし日」は、「かつて在った日」ということになる。何が在ったのかというと、その瞬間とか、生とか、そういうつかみどころのないもの。

 ということで、「在りし日」は、過去や、亡き人がまだ生きていた時代のことを示している。

 これは勝手なイメージだけど、なんとなく、「在りし日」を口にする人は、取り戻すことのできない何か大事なものを失った人という印象が強い。
 あるいは、「昔」でも「あの頃」でもなく、あえて「在りし日」という言葉を使うだけの重みのある過去を持つ人、か。

 

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