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【月刊ポップ・カルチャーの未来から/24年1月号】 2024年(以降)の抱負について。

いまだに年間ベスト「洋楽」「映画」を発表できていないまま1月が終わってしまう、というかつてない事態ですが、2023年の最後の振り返りの前に、毎月最終日恒例のこの連載で、2024年の抱負を書き記しておきたいと思います。とはいえ、今年の抱負や目標というよりも、どちらかと言うと、今後の中長期的な考えに近いものになるかもしれません。

音楽ライター/映画ライターを名乗っていますが、以下、僕の仕事の中で多くの割合を占める音楽ライターを軸に話を進めていきます。音楽ライターとしての一年の抱負や目標を掲げるのは、一見シンプルなことのようでありながらとても難しく、それは何故なら、(基本的に)誰かから声をかけて頂いて初めて仕事の案件が始まるから、なのだと思います。もちろん、いろいろな方(主に、各メディアの方たち)に声をかけてもらえるように、目の前の一つひとつの案件に誠実に向き合ったり、noteなどで自主的に発信し続けることは非常に大切で、今後もそれらを変わらず続けていくつもりですが、目標は、誰かに依存するものではなく、自分の意志と力によって叶えられるものに設定するのがよいのではないか、というのが最近の僕の考え方です。

では、それは何なのか。僕はほとんどやったことはありませんが、自ら各メディアの編集部に記事の企画案を持っていく、というスタイルの働き方をされているライターの方もいると思います。そのようにして、自発的に担当案件を増やしていく、という目標の置き方もあり得るかもしれません。もしくは、新しく書く場所(メディア)を開拓したりするなど、僕自身がこれまで積極的にやってこなかったことの中に、まだまだやるべきこと、やりたいことは、もしかしたらたくさんあるのかもしれません。前職を辞めライターとしての活動を始めてから、2024年の3月末で丸6年になりますが、引き続き、初心を忘れずに行動を積み重ねていきたいと思います。


ここからは先は、まとまりのない抽象的な話になりますが、僕自身、音楽ライターとしてできることは、「依頼を受けて記事を作る」「企画を提案して記事を作る」ことだけなのだろうか、と最近よく考えています。記事を作ることは手段の一つに過ぎないのではないか。そもそもの目的、つまり、自分が記事を作ることを通してやりたいこと、やろうとしていることって何なんだっけ。このように思考を巡らせ続けていますが、現時点で明確な方向性が見えたり、新しいアイデアが形になっていたりするわけではありません。

ぼんやりと思うのは、自分の次の世代の方たち(主に、今10〜20代の方たち)の中から、音楽ライター(もちろん、映画ライターを含む)という仕事や働き方に興味を持つ人が増えていったら、また、この仕事を目指す人が増えていったらとても嬉しいな、ということです。僕自身、自分の上の世代の方たちが作ったメディアや綴った言葉に触れ、それに憧れてこの仕事を始め、今もなお、偉大な先輩方の背中を見ながら勉強中の身です。ただ、僕自身もう32歳になったので、そろそろ次は自分が、微力ながら、次の世代にとって何かしらのきっかけを与えられる存在になりたい。そう考えています。

ただ、それが非常に難しい。これまでのように一つひとつ記事を作っていって、それが次世代の読者の方に届いていけば期待する影響が多少は生まれるのかもしれませんが、もっと大きなインパクトを実現するためには、今までとは異なる方法にチャレンジする必要があるのではないか。逆説的ではあるけれど、多くの方に音楽ライター(映画ライター)の仕事や働き方に興味を持ってもらうために本当に必要なことは、「書く」こと以外の何かなのではないか。最近、そのようなことを考え続けています。

抱負、というテイでこの記事を書き始めて、結局、具体的なことは何も宣誓しないまま書き終えてしまう形になりましたが、今後も、これまでの執筆活動を継続しつつ、新しく挑戦すべきことを模索し続けていきたいと思います。

また来月!



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