ショートショート『コバルトブルーに溺れる』
「え?え、しんだ?せんせー、赤点って30点みまん?いじょー?」
日常茶飯事のやり取りをつまみに騒がしい教室の中でこっそり自動販売機で買った缶ジュースを飲み干す。スーガク、という絶対苦手な人は一人存在する教科のテスト返却の時間は、中間期末ともにやけにデシベルが大きくなるのだ。
とりあえず私もぐしゃりとしまい込んだ用紙をもう一度確認する。
58点、良いのか悪いのか。
私はとりあえず、椅子を思いっきり背中で倒しながら伸びをする。
一番後ろの席になってから、この景色を眺めるのが楽し