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ねぇ。これがスペインのサッカーなの?


Hola. こんにちは

スペインにいる時に書いていた独り言noteを少し編集して投稿しました。
では。👇


最近よく聞かれる事。


スペインってパスサッカーなの?

どんなサッカーするの?ポゼッションサッカー?


などなど。

それは

「スペインはパスサッカーをする」という前提の上、質問を受けることが多い。


僕もスペインでサッカーというものを実際に体験するまではそのイメージだった。



でも実際は違った。



スペインは日本と比べ物にならないくらい人工芝のサッカーコートが沢山ある。


たくさ〜〜ん。


僕のいたチームのグラウンドでは住宅街にポツンと現れるようなサッカーコートだったため


とんでもなく狭かった。


横幅は狭すぎた


ペナルティエリアのラインからタッチラインまで4歩。

この写真を見ればわかるだろう。明らかにセンターサークルからタッチラインが近すぎる。
奥にいるのは観客ら。あの観客の人々が熱いゲームを作ってくれる。
右側に見える黄色い線が7人制コートのゴールエリア。左にほんの少しだけ見える白い線は11人制のペナルティエリアの角。

👆これらの写真を見ればわかるでしょう??

見て欲しいのはピッチの狭さ。

7人制コートのゴールエリアの縦を4メートルとして、

11人制コートのペナルティエリアの横幅を40メートルとする。

そうなればこのグラウンドの横幅が48メートルしかないことがわかる。

ちっさ〜〜えぇぇ〜!!??

ちなみに11人制コートの横幅は大体どこのピッチも68m。

よってこのグラウンドは20mも横幅が足りない。

「え??それあり??」

それはそのはずビルドアップで幅はほぼとれないし、


仮にサイドチェンジをしたところで、スライドが余裕で間に合うから相手もそんなに揺さぶれない。

いや、コートが狭くてプレッシャーを感じやすい上に
ピッチがボコボコすぎてボールを回すことでさえ難しい。


そんな僕たちのチームは戦術がある程度決まっていた。


狭いコートでやれる事は限られていたが、狭いコートだからこその戦術だった。



システムは4-1-4-1

ゴールキックは可変して3-4-3から始まる

中盤と前線の4-3 の7人は

ハーフライン近くまで上がり、


ビルドアップはキーパーと3バックの4人。

キーパーがチョンッって触ってスタート。相手のプレスを見ながら3人で少し運ぶ


少し運んでフォワードへロングキック。

前線には7人いるもんで、セカンドボールは優勢。

そこからセカンドボールをサイドの裏に蹴って、
速い選手とテクニックのある選手でキープ。

ガンガン蹴っ飛ばしていくサッカーだった。

センターフォワードに平均1試合に一点決める得点ランキング1位の圧倒的ストライカーがいたため、そこで得点を狙う。


と、戦術はある程度ハッキリしていたためか

スペイン語が曖昧な僕でも

戦術、立ち位置、
チームとしてやるべきことは大体理解できたと思う反面、


自分が思い描いていたスペインサッカーとは少し違った。

「めっちゃ蹴るじゃん。パスサッカーじゃないんだ?練習でやっていたビルドアップの練習と細かな立ち位置の調整はなんだったんだろう。。。」って、、、

でも、バルセロナやレアルマドリードの下部組織をみてみれば、

自分が想像していたスペインサッカーそのもので
完全なるポゼッションサッカーだった。

いや、想像をはるかに超えたポゼッションサッカーで衝撃をうけた。

レアルの小学生の7人制サッカーでは
幅と高さ深さをとり、ガンガン回す。
パススピードはそこら辺の中高生くらい速い。

一方でバルセロナの下部組織は
レアルよりもさらにポゼッションに特化していて綺麗で面白いサッカーだった。
特にバルセロナのミットフィルダーはありえないくらい上手い。

バルセロナの絶対的なポゼッションサッカーに対し、レアルマドリードはポゼッションをしながらもロングパスや裏へのパスを使ってくる。

見ていて楽しいのはバルセロナなのだが、

バルサとレアルが戦えば
4対6の割合でレアルが勝っていた印象。


スペインジュニア年代からユースまでの1部

いわゆるスペインの年代別のトップレベルのチームでも

ポゼッションサッカーのチームもあれば、

裏へ裏へと蹴るチームもあって、

ほとんどボールが浮いている試合だってある。

スペインサッカー
=ポゼッション

とは言えないサッカーだった。

これまで僕や日本人が想像していたスペインサッカーというのは

バルセロナのサッカーだったということがわかった。


ただ、、、
ボールを持っていた方が勝つ確率は上がるよね。
という考え方は大前提としてあって、
プレスがきていないならじっくりと回して前進していく。

でも、勝つためにならボンボン蹴るし、パスも回すし、

時に悪質なファールだって、なんだってする。

日本人が言う「あのチームは荒い」と言う言葉が大嫌いになった。
サッカーが闘いだと知ったから。

スペイン=ポゼッションで綺麗なサッカーではなく
とにかく勝てばなんでもいいらしい。


でもスペインって練習の強度がめちゃくちゃ低い。

練習では正直自分が一番うまいし1番強かったはず。

でも試合になったら自分が一番下手で弱くなった。

ねぇなんで??

わかんない。

日本では試合に勝つために日々の練習でも強度を高く。って教えられたつもり。

スペインは試合があるから強度を上げるな。下げろ。って。

きっとこの国では日々の成長とかどうでもいいかな。
僕たち選手はとにかく試合に勝つ行動をすればいいのか?

練習はゆるく、試合は爆発的になる。

あんなに優しかったチームメイトのお父さんお母さんも、
あんなに気にかけてくれたコーチたちも、

今日は寿司を食べたよ。ポケモンGOも始めたの。と僕と会ってから日本を好きになってくれた監督も、

試合になれば別人。プレーしているのは11人なのに。

監督は怒ってレフリーに抗議してレッドカードで退場するし。

あの優しかった保護者たちも
観客同士で煽りあったり、暴言を言いまくって警察が来るし。


審判は試合中に文句を言われすぎて泣いている。
「おれのメンタルが持たないから20分休憩させてくれ。もうこれ以上言うな。」って。
試合が中断したり。

残酷で可哀想に思ってしまうが勝つために。
勝ち点3をとるために毎試合チームが一つになる。
それが汚く1つになることもある。

選手たちはいつも喧嘩して煽り合うし。
試合中に殴り合って乱闘。

差別用語がガンガン飛びまくる。
なんど目の前で笑われたか。なんどアジア人をバカにされたか。

こんなのはよく見る景色どころか、毎試合ある出来事。

レアルのコーチはマンションの屋上に侵入して上からサッカーをみている。

ベンチにいるコーチと電話を繋いで指示。

ねぇ。そんなのあり??


きっとこの国では勝ったやつが偉い。
その過程でズルをしようと、反則しようと関係ないみたい。


日本でも言われ続けた ずる賢さ
とはこうゆうことか。と知った

どうやってマンションに入ったのだろうか。


小学生も中学生も同じようにいつも熱い。

ただのレベルの低い町クラブの小学生の試合。

相手はライバルチームだからなの?

選手と観客の熱さが凄い。でも、
まともにボールも蹴れないレベルのサッカーチーム。

大盛り上がりで、歓声が家まで聞こえてくる。


どうやら0–3から2–3まで追いついて大盛り上がりらしい。

あと試合は10分だって。

観客は歌を歌って応援し、選手は熱くなって叫んでる。

歓声やばいし鳥肌止まらない。

情熱ってすごい。会場あっつアツ。

ラスト5分にPKを与えてしまった大ピンチを
キーパーのスーパーセーブ。
またまた盛り上がる。

ラスト2分で3ー3に。

ラスト1分で4−3。ひっくり返した。

歓声に釣られてきたのか、観客は200人以上集まった。
ねぇ。ただの小学生が試合してるだけなのよ。
日本でありありえるか。

ラスト1プレーはスライディングでカウンターを阻止してまた会場が沸く。

試合終了ホイッスルと共にピッチに走り込む観客たち。

何かおかしいこの国は。たったの1万キロ離れただけなのに。

この国の人々はサッカーが好きすぎて狂ってる。

奇跡の大逆転。試合終了

鳥肌止まらなかったな。


長すぎるので一旦ここまでにします、、、

最後まで見てくれてありがとうございました。


んじゃまた〜👋
















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