見出し画像

『インターステラー』をIMAX 1:1.43のフルサイズで観てきた

クリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET』が9/18に公開されるまで、今映画館ではノーラン祭りが開催されている。『ダークナイト』『ダンケルク』『インセプション』に続き、先日上映を開始したのは超大作SF『インターステラー』。

マシュー・マコノヒーが家族想いで冒険好きなNASA宇宙飛行士を演じている。この映画は、公開された2015年にアカデミー視覚効果賞のみ受賞しているが、個人的には主演男優賞に匹敵する演技だと思う。(ちなみに2015年アカデミー主演男優賞は『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメイン)

『インターステラー』はDVDも持っているし、Netflixでもヘビロテして、目を瞑ってもシーンが目蓋の裏に浮かぶくらい好きだが、今回グランドシネマサンシャインIMAXで観直し、それがとんでもなく最高な体験だったのでここに書き記しておきたい。

■ グランドシネマサンシャインで鑑賞して良かったこと 2点

①まず、画角の広さ。本来一般公開される映像上ではカットされてしまう範囲も今回のIMAX上映@グランドシネマサンシャインでは観れる。下の画像でいうと、左が今回のIMAX 1:1.43、右が通常。明らかに縦幅が広く、ノーラン監督が本来撮影していた部分まで観ることが可能だ。当然、スクリーンで観れば没入感も上がるだろう。

映画自体の各シーンもとびきり迫力があるが、エンドロールもスクリーン最下の足元から天井まで流れるため、スクリーンに吸い込まれるような錯覚にも陥る。それがまた楽しい。

②次に、重低音が肌に伝わる音響。TVで観る際は無音だと思っていたシーンも、本館のシアターで観ると無音ではなかったことに気づく。「ズズズズ」なのか「グングングン」なのか、ノイズのようなBGMが実は入っていてそのシーンの見方が変わった。本作の宇宙のシーンは無音になることが多いため、一段とメリハリが効いている。

■個人的に『インターステラー』の好きなところ 4点

①  マシュー・マコノヒー演じる主人公の冒険心が絶えず燃え続けているのが、同じ父親として観ていて憧れる。(ソーラードローンを見つけパンク修理中の車でコーン畑に突っ込んで追いかけたり、子供を置いて宇宙飛行士に復帰したり、常識では考えられない方法で高難易度のドッキングを成功させたり。NASAに入るくらいの頭脳の持ち主のため何をやっても成功してしまうのだろうが、新庄のような強運も付いているキャラクターである)

②  宇宙に飛び立った父と地球に残った娘の距離が、映画のラストに向けて縮まっていく描写が美しい。伏線回収も勿論見事だが、2人の時間軸が擦り合っていくシナリオが映画全体の完成度を上げている。何度でもお代わりしたくなる所以だ。

③  ハンス・ジマーの音楽が良い。『インセプション』はスパイ映画なので元々音楽は暗く、重低音が響くダークな印象だった。対して本作の音楽は少々悲壮感がある。幼い頃の記憶を少しフラッシュバックさせてノスタルジックな気持ちにもさせられる。
この映画ではそこそこのキーパーソンが何人も亡くなるが、人類滅亡がかかっているため一人一人に対して時間をかけて弔ったり悲しむ余裕が無い。実際、映画内でそういった描写はほぼゼロである。人類の未来を救うという特大ミッションを背負う人の死生観と音楽が非常にマッチしている気がする。

(おまけ)④  マシュー・マコノヒーのファッションに惹かれる。作中で着ているCarharttのデトロイトジャケット✖️Levi’sのデニムが激渋だ。娘に渡したHamiltonの時計もヴィンテージ感があって格好良く、手に入れたくなる。アメリカの田舎町で農業を営む父、というキャラクターにぴったりだ。

■最後に

『インターステラー』を既に観たことがある方/無い方にも、グランドシネマ池袋サンシャインのIMAX上映は強くお勧めできる。一種のアトラクション体験のような感覚で訪れてみても、期待は裏切らないと自信を持って言える。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?