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含意された作者

津島修治と太宰治は別だということ。津島修治は太宰治ならこう考えるなと筆を進めてた、と言うこと。式部相の娘である某と紫式部は別だということ。式部相の娘は紫式部ならこう考えると筆を進めてたということ。二人は別ということ。作者と語り手は別ということ。雨夜の品さだめは、紫式部なら、そう書くと某が思って書いたと言うこと。某は恐らく道長に言い寄られ、断る術もなく。そうした思いが紫式部に託され、源氏は書かれた。道長は恐らくニヤニヤしながら、それを読む。それを知った上で源氏は書かれる。某は読者を意識したほぼ最初の人であり、作者を意識した最初の人であるということ。無意識のメタレベルで「源氏物語」は書かれた。という理論。

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