マガジンのカバー画像

ツカモト シュンのサブカル一人語り

143
ツカモト シュンが勝手気ままに一人で語るコラム、雑記。 基本一つの作品をテキストにして、サブカルチャーに関して語っていくスタイル。
運営しているクリエイター

記事一覧

タイトルに「変態」でなく、「HENTAI」とつける作品~リスクワード管理とは

■リスクワード管理が求められる時代つい先日も、特定のプラットフォームではクレジットカード対策として作品名の表現に対して言い換えを求めることがあり、その「ひよこババア」というワードから違った方面でも話題になっていた。  ただ、違った方面で話題になっていても、本質的な問題は言葉狩りという問題は理解した上での話題性でもあった。ただ、この本質というのは、海外ではそういった犯罪を絶対に許さない流れがある。 参考動画(38:36 サンクションの話) これは日本では理解しずらい部分

非ライセンス商品を紹介する、ネットニュースたち

ファミ通.comにて、以下のような記事を投稿されていた。 この記事は『エルデンリング』の暗月の大剣のレプリカを紹介するものですが、記事の結末で「本商品は非ライセンスと思われる。」と記されています。 なお、フロム・ソフトウェアは現在、KADOKAWAの連結子会社。ファミ通にしても以前よりKADOKAWAグループである。 このように記事がまとめられていては、KADOKAWAは『エルデンリング』の非ライセンス商品は勝手に作っていいと認めていると捉えられても文句は言えない。

『搾精病棟 全年齢版』打ち切りから見えるモノ ~同人誌を取り込む戦略とその失敗

『搾精病棟 全年齢版』が終わってしまったが、最終巻の帯でもあるように打ち切りという認識で問題はないようだ。実際、てこ入れで新展開が始まろうとしていた中で唐突な終わりであった。 だが、裏表紙側の帯にもあるように、この「搾精病棟」シリーズは今も継続して展開している。 「搾精病棟」シリーズは成年向けコンテンツではある。しかし、別出版社の漫画作品『淫獄団地』は成年向けでなく「搾精病棟」シリーズともリンクして、今なお人気作で連載を継続している(ただ、謎の人気ぶりではあるが)。 例

悪役令嬢モノ、18禁ゲームと語りながらありえない舞台となった作品達の謎? ~そうなった理由とは

ここ数年、悪役令嬢モノのアニメが多いが、その原型であるはずのゲームでの悪役令嬢モノはそうそう聞くことはない。 個人的には今後出てくるタイトルに気になるモノはあるが、ジャンルとしての悪役令嬢モノとは少し違ってはいるようだが。 さて、アニメ化されるほどの人気ジャンル、悪役令嬢モノではあるが、多くでその舞台となる悪役令嬢が出てくるゲームがほとんど無いという歪さ。 これは悪役令嬢が女性モノだから男性である私が知らないだけというのも考えられる。それゆえ、web小説では18禁ゲームを

「このライトノベルがすごい!2024」から見える、ラノベ多様性の欠如とは

私のnote投稿で例年の定番の「このライトノベルがすごい!」ではありますが、いつの間にか結果が出てきたので、その話題を。 そもそも、今年はTwitter現Xで動向が見てなかったというか、私自身がラノベ関係をXで注視してなかったのでTLで見かけることは少なかった。実際、結果に至っても見る機会もなかった。 一応はラノベレーベルはフォローはしているのですが。Xになっての影響でしょうか。 しかし、ランキングの結果を見る限りはそれも納得である。 ちなみにランキングに関してはゲーマー

アニメ『薬屋のひとりごと』の世界観から見る、一般となろう界隈の乖離

『薬屋のひとりごと』のアニメ化によって、その世界観が一部にとって問題というのか話題になっている。 話題になっている中華風なのに文字がひらがなが出てきたり、中国か韓国か、何がベースなのかといった世界観の矛盾というか突っ込みである。 ただ、これは問題でもなんでもなく、なろうを知る者にとってはテンプレートで作られた世界観、そして、設定の中身の無さは常識的に分かっていることだろう。 そう、ナーロッパと揶揄される概念である。 それだけに『薬屋のひとりごと』でひらがなが出てこようが

「ブランド化されてないブランド力で商品展開」するライトノベル ~ゲーム雑誌の歴史から見える、今後の展開とは

■「ブランド化されてないブランド力で商品展開」する 『千歳くんはラムネ瓶のなか』の福井市コラボに関して、完成度の低さから突っ込み所満載だった。 何が一番変かというと、クリアファイルのこちらである。 目線、スマホの位置など構図を見ても変だが、一番変というよりも異質なのはブレザーを着ていること。 そう背景は花火と夏に対して、キャラクターはブレザーだけに冬服と季節が合っていない。それだけにジオラマアクリルスタンドも同様の問題を秘めている。“夏を感じさせるグッズの数々”と謳

ライトノベルのタイトルに「催眠」を入れる!? ~案の定、発売前から問題に

ご存じの方は知っている話だが、ここ数年、インターネットで特定のワードが伏せ字にされることがある。それが「催眠」「痴漢」「泥酔」といったワードである。 これらはAV、エロ関係に紐付けられることから伏せ字にされる流れがある。 もちろん、これよりも強い性描写を示すワードはこれ以前より避ける傾向があった。 センシティブな言葉に対して、昨今は「自主規制」からの危険回避が測られているのが現状である。特にクレジットカード会社は、成人向けコンテンツに対して強い態度を取っているからだ。 ま

アニメ「異世界ワンターンキル姉さん」12話の背景に異変!統一感のなさが!

今回は視聴したアニメの話です。(タイトル画像、タイトル名はAIによるものです) 「異世界ワンターンキル姉さん」。この作品に関しては、原作時点で様々な面からも問題、批判があり、これらまで含めて語るのは膨大になる為、今回はアニメ第12話を軸に話していきたい。 漫画原作(原作に関しても、ややこしい部分があるのだが)はほぼ未読である私だが、第12話にはアニメオリジナルキャラが登場することから、このエピソード自体アニメオリジナル展開なのだろう。 そんなアニオリ展開の12話だが、背

誰もが出版社に依存しない流れがきている話

■作家よりも内情を議論する 5ちゃんねるのまとめで、こんなモノがあった。 5ちゃんねるだけにその信憑性は確かではないが、「小説家でなろう」から書籍化した作家らが印税、年収に関しては以前にもTwitter上で発言していたこともあり、内容自体と実際の現状はそう外れていないと思われる。 また、スレッド内でも同様の内容が発言されている。 このスレッドを見ていて面白いと感じたのは、投稿者以上にスレッド内の住人達が内容に対して議論していることだ。 そして、まとめサイトのオチでも使

【漫画レビュー】『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』 ~「透明な傑作」を体現したコミカライズ

以前から『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』に関して、触れてきたが今回コミカライズ版も単行本として出たので、これについて話していきたい。 『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(漫画:手名町紗帆 原作:燦々SUN  キャラクター原案:ももこ)、このコミカライズは原作出版社であるKADOKAWAではなく、講談社から出版されている。ここを不思議に思う人もいるかもしれません。 そのため、この点にも触れながら、本コミカライズを見ていきたい。 先にこのコミカラ

「ブルーアーカイブ」で日本コンテンツの「守破離」を見た話

■インターネットミーム製造機「ブルーアーカイブ」 何かあるごとにインターネットミームを製造する気配があるコンテンツ、「ブルーアーカイブ」。それは運営側の仕込みのネタであることもあるが、ユーザー側によって作られる場合もある。そして、ユーザー側が作ったネタに対しても、運営は一応把握しているらしく、公式の場でも隠しながらもネタとして披露している。 ただ、「ブルーアーカイブ」はインターネットミームを抜きにしても、他のアプリゲームと変わらず可愛らしい女の子が出てくる作品…に見えて、

『虫かぶり姫』は少数に向けたメディアだったのだろうに… ~大人によって資本主義の犬になったアニメ

近年にしては珍しく少女向けアニメということで、『虫かぶり姫』というアニメを見ていた。まあ、あまり面白くはなかった。 ただ、これは少女向けアニメだからではなく、何処まで真摯にアニメを作っているから分からないからである。 まず、アニメの制作陣がこの作品を盛大に勘違いしていると感じる。 それは女性向け恋愛ゲームのように多くの男性陣に囲まれた作品としているからだ。公式サイトのキャスト、キャラクターからもこの点は確認できるが、実際アニメを見ていれば分かることだが、男性よりも女性の方

今年のライトノベルに思うことを考えながら ~本年度の抱負の下地として

去年はnoteでの活動は、ライトノベル業界を主軸としていた。これに関しては自分でも振り返って考えないと理由というのが思い出せない物であった。 その理由というのは、様々な点から来ているのだが、一つは以前から語る、個人コンテンツがライトノベルから生まれない現状。そして、これと対となる業界の変化を感じさせる幾つかの出来事。 この出来事の中には、ライトノベルのイラストを描くイラストレーターがVTuber業界で幅広く活躍するようになった点もある。 これらの理由というのは、以前からの