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サブカル一人語り( 漫画、ラノベ編)

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ツカモト シュンが勝手気ままに一人で語るコラム、雑記。 基本一つの作品をテキストにして、サブカルチャーに関して語っていくスタイル。 漫画、ライトノベルなどをまとめたマガジン。
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記事一覧

タイトルに「変態」でなく、「HENTAI」とつける作品~リスクワード管理とは

■リスクワード管理が求められる時代つい先日も、特定のプラットフォームではクレジットカード対策として作品名の表現に対して言い換えを求めることがあり、その「ひよこババア」というワードから違った方面でも話題になっていた。  ただ、違った方面で話題になっていても、本質的な問題は言葉狩りという問題は理解した上での話題性でもあった。ただ、この本質というのは、海外ではそういった犯罪を絶対に許さない流れがある。 参考動画(38:36 サンクションの話) これは日本では理解しずらい部分

悪役令嬢モノ、18禁ゲームと語りながらありえない舞台となった作品達の謎? ~そうなった理由とは

ここ数年、悪役令嬢モノのアニメが多いが、その原型であるはずのゲームでの悪役令嬢モノはそうそう聞くことはない。 個人的には今後出てくるタイトルに気になるモノはあるが、ジャンルとしての悪役令嬢モノとは少し違ってはいるようだが。 さて、アニメ化されるほどの人気ジャンル、悪役令嬢モノではあるが、多くでその舞台となる悪役令嬢が出てくるゲームがほとんど無いという歪さ。 これは悪役令嬢が女性モノだから男性である私が知らないだけというのも考えられる。それゆえ、web小説では18禁ゲームを

「このライトノベルがすごい!2024」から見える、ラノベ多様性の欠如とは

私のnote投稿で例年の定番の「このライトノベルがすごい!」ではありますが、いつの間にか結果が出てきたので、その話題を。 そもそも、今年はTwitter現Xで動向が見てなかったというか、私自身がラノベ関係をXで注視してなかったのでTLで見かけることは少なかった。実際、結果に至っても見る機会もなかった。 一応はラノベレーベルはフォローはしているのですが。Xになっての影響でしょうか。 しかし、ランキングの結果を見る限りはそれも納得である。 ちなみにランキングに関してはゲーマー

アニメ『薬屋のひとりごと』の世界観から見る、一般となろう界隈の乖離

『薬屋のひとりごと』のアニメ化によって、その世界観が一部にとって問題というのか話題になっている。 話題になっている中華風なのに文字がひらがなが出てきたり、中国か韓国か、何がベースなのかといった世界観の矛盾というか突っ込みである。 ただ、これは問題でもなんでもなく、なろうを知る者にとってはテンプレートで作られた世界観、そして、設定の中身の無さは常識的に分かっていることだろう。 そう、ナーロッパと揶揄される概念である。 それだけに『薬屋のひとりごと』でひらがなが出てこようが

「ブランド化されてないブランド力で商品展開」するライトノベル ~ゲーム雑誌の歴史から見える、今後の展開とは

■「ブランド化されてないブランド力で商品展開」する 『千歳くんはラムネ瓶のなか』の福井市コラボに関して、完成度の低さから突っ込み所満載だった。 何が一番変かというと、クリアファイルのこちらである。 目線、スマホの位置など構図を見ても変だが、一番変というよりも異質なのはブレザーを着ていること。 そう背景は花火と夏に対して、キャラクターはブレザーだけに冬服と季節が合っていない。それだけにジオラマアクリルスタンドも同様の問題を秘めている。“夏を感じさせるグッズの数々”と謳

ライトノベルのタイトルに「催眠」を入れる!? ~案の定、発売前から問題に

ご存じの方は知っている話だが、ここ数年、インターネットで特定のワードが伏せ字にされることがある。それが「催眠」「痴漢」「泥酔」といったワードである。 これらはAV、エロ関係に紐付けられることから伏せ字にされる流れがある。 もちろん、これよりも強い性描写を示すワードはこれ以前より避ける傾向があった。 センシティブな言葉に対して、昨今は「自主規制」からの危険回避が測られているのが現状である。特にクレジットカード会社は、成人向けコンテンツに対して強い態度を取っているからだ。 ま

アニメ「異世界ワンターンキル姉さん」12話の背景に異変!統一感のなさが!

今回は視聴したアニメの話です。(タイトル画像、タイトル名はAIによるものです) 「異世界ワンターンキル姉さん」。この作品に関しては、原作時点で様々な面からも問題、批判があり、これらまで含めて語るのは膨大になる為、今回はアニメ第12話を軸に話していきたい。 漫画原作(原作に関しても、ややこしい部分があるのだが)はほぼ未読である私だが、第12話にはアニメオリジナルキャラが登場することから、このエピソード自体アニメオリジナル展開なのだろう。 そんなアニオリ展開の12話だが、背

【漫画レビュー】『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』 ~「透明な傑作」を体現したコミカライズ

以前から『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』に関して、触れてきたが今回コミカライズ版も単行本として出たので、これについて話していきたい。 『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』(漫画:手名町紗帆 原作:燦々SUN  キャラクター原案:ももこ)、このコミカライズは原作出版社であるKADOKAWAではなく、講談社から出版されている。ここを不思議に思う人もいるかもしれません。 そのため、この点にも触れながら、本コミカライズを見ていきたい。 先にこのコミカラ

『虫かぶり姫』は少数に向けたメディアだったのだろうに… ~大人によって資本主義の犬になったアニメ

近年にしては珍しく少女向けアニメということで、『虫かぶり姫』というアニメを見ていた。まあ、あまり面白くはなかった。 ただ、これは少女向けアニメだからではなく、何処まで真摯にアニメを作っているから分からないからである。 まず、アニメの制作陣がこの作品を盛大に勘違いしていると感じる。 それは女性向け恋愛ゲームのように多くの男性陣に囲まれた作品としているからだ。公式サイトのキャスト、キャラクターからもこの点は確認できるが、実際アニメを見ていれば分かることだが、男性よりも女性の方

「打ち切り」ではなく、作家のネームバリューが上がる可能性というお話 ~ラノベ打ち切り騒動

先日の『このライトノベルがすごい!2023』の発表で様々な点で大きな反響があった。 その一つに新作部門8位の作品が作者から打ち切られた報であろう。他の作品も打ち切られているが、詳細が語られている8位の方が話題性があったと思う。 ただし、これに関しては「打ち切り」というワードが先行しすぎて、ほとんどの人は大事な点を見過ごしている。下手をするとライトノベル作家も編集者もここを把握できていないかもしれない。 でなければ、この件は「打ち切り」よりも業界を壊しかねないことが書かれて

「追放されたチート付与魔術師は 気ままなセカンドライフを謳歌する。」 第12話感想 ~タイトル回収だけではない、怒濤の展開

「追放されたチート付与魔術師は 気ままなセカンドライフを謳歌する。」 第12話がニコニコ静画にアップされていたので、その感想を。 あらすじは各自、本編を見て頂くとして、本題の感想に入りますと今のなろう系では定番の追放モノのざまぁ展開をしたタイトル回収回ではあるが、ざまぁされた方が憑き物が落ち改心だけで新たな踏み出しを見せていた。 しかし、この展開は普通に漫画を読んでいる人なら、正解というか王道と感じるだろう。だが、なろう系の追放モノでのざまぁ展開はそうでない。追放した者の

理想の「神作家」と現実の「神作家」 ~タイパラの残滓

以前、タイトル、あらすじから頭の悪いタイトルの作品を見つけたので、読んでみた。確かに頭は悪いし、糞と一喝できる内容だった。 ただ、しかし…作品外での背景を考えると馬鹿に出来ない作品だけに悩み続けている作品でもあった。 『高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い』(著者:茨木野) 自分がひとまず読んだのはコミカライズ版だが、原作も購入済み。しかし、糞な内容を読みながら、論理的に分析するのには相当体力を使うため、

『くまクマ熊ベアー』TVアニメ2期で見えてきたモノ ~部数アップが切っ掛け?

■目に見えた、アニメ化効果 『くまクマ熊ベアー』という作品がTVアニメ2期の放送日が決定されたようで、少しびっくりとした。 この作品のアニメは原作から改変した1話を放送したことから、悪い意味で話題となっていた。まあ、自分はその話題だけを聞いていただけで、見てはいなかったが。 ともあれ、そんな悪評だけが先行してしまった作品のアニメが2期を作られる要因とは何かは思っていたが、その答えは先の記事、出版社が冒頭から出してきた情報にある。 そして、振り返ってアニメ1期の際での記

Vtuberとライトノベル作家の仕事における関連性を考えてみた ~SNS時代のクリエイターとしての接し方とは

つい昨日、気になるTweetを見つけた。 この内容で気になったのは、Vtuberに対する誹謗中傷ではない。それに関してはどうであれ、今に始まったことではない。確かに問題とすべき話だが、そう簡単な話でもない。 ともあれ、自分が気になったのは、このアカウントの人物はライトノベル作家であり、デビューから数年しかたっていない点。 確かにこの作家の作品はコミカライズもされているとはいえ、実績、知名度は乏しい作家に他業種から声がかかってくる点に興味を引いた。 別にこの作家を悪く言う