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性的同意問題における所感と今後の対策

昨年末からの著名人への性加害問題を経て、性加害や性的同意、不同意性交罪についての話が度々話題に出るようになった。

性的同意や不同意性交罪については「後から同意がなかったと訴えられたら犯罪者になる」「同意書等の明確に同意を示す方法がない、作っても無理やり書かされたと言い出す奴が現れる!」という話を中心に、被害者(主に女性)の都合だけで相手を犯罪者に出来てしまう事が大きな問題として取り上げられている。

不同意性交罪が昨年7月に制定されて以降、筆者も上記の問題はずっと気がかりであったし男女関係に地獄の釜の蓋が開いてしまったのでは、と絶望的な気分になる事もあった。そしてそれが騒動になっている今、打てる対策を打っていかないと本当に地獄化しかねないと警戒している。

しかし一方で、諸々の議論を見て考えを深めるうちに、「問題の本質はそこではないのでは?」と思う事もいくつか出てきた。なので今回は、筆者の考える問題点と、それについての対処法、および諸々思った事をまとめてみようと思う。


・性的同意の問題について


著名人の騒動でもこの議論がしきりにあげられ、先述の通り「後で同意がないと訴えられたら〜」という批判も殺到する。しかしこの問題の本質は法律そのものではなく、「女性の訴えが一方的にまかり通ってしまう社会の風潮」ではないか、と筆者は感じる。

女性が「この人に被害を受けた」と訴えると、警察も司法もメディアもそして世間も事実関係も確認しないまま訴えが真実であると断定して騒ぎ始める。要は「女性が勇気を出して声を上げたのだから間違いない」「女性が卑劣な嘘をつくはずがない」という反応を皆躊躇いなく見せてしまうのだ。訴えられた男性は問答無用で逮捕されるし、冤罪であったことが発覚しても失った時間やキャリアには見合わない補償しかなされない。また、訴えられたのが著名人であれば事実関係が明らかになる前から「疑惑のある人」という扱いになり、出演予定だった番組や出場予定の試合の参加を取り消されてしまう。法も使わずに人を制裁できてしまう状況である。

これは性的同意に限らず、ハラスメント、DV、強制性交など、女性が「被害を受けた」と訴えて世間に真実として認識されやすい犯罪全てに起こりうるものだ。草津町長が虚偽の性被害を告発され、本人も町も外部の者たちから著しいバッシングを受けたことはその一例である。


仮に不同意性交罪を廃止に追い込んだとしても、女性の主張を社会が鵜呑みにする風潮が残れば、上に一例として挙げた犯罪を使った「でっち上げ」が今後も横行するし、男性に降りかかるリスクは変わらない。

なので、女性の主張を鵜呑みにしないように社会や国民が意識改革をするべきではないか、と考える。被害の告発があった時にも事実関係を調べる事を優先し、それが分かるまでは外部の人は騒がない。また、告発が嘘であったと発覚した際には、それを厳しく批判する。「被害をでっち上げる奴はクソ、ダサい」という空気感を作っていく事で、今後同じような手口を使う者が現れないように「圧」をかけていくのである。

法律面では、虚偽申告罪の厳罰化が必要だろう。

現状虚偽告訴罪は3か月以上、10年以下の懲役と言う扱いであるが、犯罪者として告発された人の社会的損失と比較すると軽いと正直思ってしまう。より重い罰則にするべきだし、世間がそれを訴えていく必要がある。


・恋愛の環境の問題


一連の話を聞いていて知ったのだが、「ホテルに行く、異性の家に上がる、二人だけで食事に行ったり飲みに行く=セックスOK」というような、セックスの可否について暗黙の了解が当然のように使われているらしい。

この暗黙の了解を読み取るのが普通という感覚はいかがなものか?とは正直思ってしまう。ホテルに行くならまだ分かりやすいが、家に上がる、二人だけで飲みに行く=OKのような風潮が普通にあるのは、(筆者含め)恋愛経験がない人からすると「ややこしい」という気持ちがないと言えば嘘になるし、そうした文化を学べと言われると「恋愛めんどくさい」という気持ちが出てきてしまう。

自由恋愛ではモテる人が世間に対し影響力を持つようになる訳だが、その過程でモテる人たちの高度なコミュニケーションが「恋愛に必要なモテる方法」として当たり前のように広まっているのでは?と思った。

もしそうなら、セックスOKかどうか女性によっては食い違いが起きてもおかしくないとは思ってしまうし、男性にとっても「恋愛はめんどくさい、コスパ悪い」と思われる一因になるだろうなと思ってしまった。


・少子化の要因


「不同意性交罪のせいで少子化が加速する!」と主張する人も少なくない。だが、少子化というフェーズまで切り込むとそもそも自由好き放題に恋愛やセックスができて、それが婚姻や子育てと結びついている事からして問題という結論に行き着く。

恋愛結婚は昭和の高度成長期から普及した文化であり、それ以前の皆婚社会ではお見合いで結婚する人の方が圧倒的だった。恋愛結婚が普及し始めてから生涯未婚率も徐々に上がっていったし、近年ではマッチングアプリやSNSで手軽に申し込みが出来るようになった分、競争がエスカレートしている。それが結婚できない人を大勢生み出し、少子化の大きな原因となっている。

https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/15/backdata/01-01-03-009.html より


一連の騒動で今後自由恋愛のリスクやハードルが上がっていくというのであれば、これを機にアプリやSNSを使った手軽で自由な出会い環境を見直しするべきである。

アプリ、SNSで出会う人はヤバい人がいて危険!男性にとっても他人事じゃない!」
「家族や親友に良い人を紹介してもらった方が、信頼できる相手と出会いやすい」
「婚前交渉禁止の結婚相談所なら関係を持つ前に相手が良い人か知れて安心」

こんな感じの事を若者に向けて発信して、かつてのお見合い文化に近い制度利用を促していくのである。これならアプリと比べて性的同意の犯罪をでっち上げるようなヤバい人と遭遇するリスクを抑えることが出来るし、仮にいたとしても、婚前交渉禁止のルールを守ることで性的関係を持つ前に交際をお断りすることが出来る。また出会いの性質上、ハイスペックな人とのマッチングで認知が狂うことも少なく、この方法での結婚は恋愛結婚に比べて離婚率が低くなるというメリットもある。

例の法を潰せたとしても、その先にあるのが「問題だらけの自由恋愛市場の現状維持」では何の解決にもならない。恋愛、結婚に関する他の問題にも同時に切り込んでいき、少子化全体の問題解決、改善を目指していった方が余程良いことは多いと考える。

・同意の取りやすいセックスって・・・


あくまで個人的な考えでしかないが、子作りや妊活を目的としたセックスは比較的安全に明確に同意を取ることが出来るのではないだろうか?

純粋な快楽目的で行うセックスと比べて妊活はセックスをするための理由が「子供を作る為」と明確なので夫婦間で意識の食い違いが起きにくい。日時や時間を決めてその為のメモ書きなども残しておけば、「明確な同意」に極めて近い状況を作ることも可能である。

この法が施行された直後、政府は「こどもまんなか社会」の取り組みを掲げ大々的なキャンペーンをはじめた。これは「子供を産んだ人達こそが偉く、社会の中で優遇されるべきである」というメッセージを政府が直接発信しているに近いもので、この流れで今後は社会全体で産め圧が強くなっていくと分析している人もいる。

これは狙ったわけではなく本当に偶然なんだろうが、快楽目的のセックスがハードルが上がる代わりに子作り目的のセックスは比較的低リスクでできるとなれば、「セックスは子供を作るためにするもの」「セックスするなら子供も作る」という考えが子供まんなか社会の推進と共に強くなっていく可能性もあるのでは、と感じてしまった。


・関係持ったらヤバイ人


この法が制定された以上、「でっち上げ」や「気変わり」をするような女性と関わりを持つことは避けるべきだと残念ながら言わざるを得ない。筆者は色々な話を聞いた中で、下に挙げたような人は特に避けるべきと考えた。

・メンヘラ気質が強い
少し情緒不安定というくらいならまだいいが、日頃から被害者意識や他責性を感じさせる言動が特に多い人は警戒した方が良い。自分に都合のいいように過去の出来事を改ざんして相手を悪者にしてくるからである。

・虚言癖がある
周りの気を引くためなどの理由で嘘の話をし始める人。セックスに関しても同様に虚言を向けてくる可能性がある。(場合によっては事に及んでいなくてもそのような虚言を言ってくる可能性もある)
草津町長を性被害で告発した新井町議も虚言癖のある人物だったようである。

・やたら性を売りにしようとする
これは風俗嬢やパパ活のような人だけでなく、日頃の生活の中でもハイスぺ、イケメンに性的価値を前に出してアピールをするような人たちである。この手の人達は性と引き換えに対価(金品等)を得る事を目的にしているので、期待していただけの対価が得られなかったときに以前の性的関係を「不同意だ」と告発してくるリスクが高くなる。昨今の著名人の性加害騒動でもこの手の人が多いのでは?と言われており、所謂「二毛作」を仕掛けてくる可能性が高いのである。



長くまとまりのない文章となってしまったが、諸々こんな事を考えていた。法自体の欠陥や問題は厳しく批判しながらも、問題の本質は他にある事を認識して対策、行動していくのが良いのではないかと思う。


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