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Jリーグの開幕を告げるマスコット総選挙!浦和レッズのレディアがなぜか投票されない3つの理由



歴史的寒波に襲われて、冷凍庫の中みたいに冷え切った日本列島。
でも、その寒さを吹き飛ばすような熱い戦いが迫っている。

それが、Jリーグ開幕。
Jリーグの2023シーズンは、2月11日(土)国立競技場 で行われる「FUJIFILM SUPER CUP 2023」を皮切りに、翌週からリーグ戦が始まる。
その熱い開幕に合わせるように、もうひとつ各クラブチームの間で戦うものがある。それが、Jリーグ・J1・J2・J3マスコットによる『Jリーグマスコット総選挙2023』


各クラブのマスコットにJリーグのマスコットである「Jリーグキング」を加えた56キャラが、1番人気の座を争って繰り広げらる選挙である。

ちなみに過去の優勝者は、下記のようになっている。


マリノス君(横浜FM) 1回/2022年
マリノスケ(横浜FM) 1回/2020年
ベガッ太(仙台)2回/2013年、2016年
グランパスくん(名古屋)2回/2018年、2019年
サンチェ(広島)2回/2015年、2017年
ヴィヴィくん(長崎)2回/2014年、2021年


実は、11年間続いたこの大会は今年が最後。
栄光の座を求めて熱き戦いが始まったのだ。




みなさんも同じように思っているかもしれないけれど、人気投票と言えばサポーターの数が多いチームが有利になってくるに違いない。
そうすると、Jリーグで一番観客動員が多い浦和レッズのマスコット「レディア」が最も栄光の座に近いはず。

ところが、過去の10年間の結果散々たるものだった。

レディアの総選挙順位
※カッコ内はエントリー数

2013年 不出場(37)
2014年 37位(37)
2015年 21位(40)
2016年 39位(39)
2017年 46位(49)
2018年 31位(51)
2019年 45位(53)
2020年 47位(53)
2021年 50位(55)
2022年 47位(54)

上をみてもらうとわかるように、最下位2回を含む、毎年のビリ争いの常連だったのだ。栄光の座には程遠い結果なのである。

なぜ、このような結果になっているのだろう。
それには3つの理由が考えられる。



理由1 マスコットだけど、あまり見かけない。


ウィキペディアのレディアの説明欄にこのように書かれている。

積極的なファンサービスやパフォーマンスを行う他クラブのマスコットと異なり、浦和は「真剣勝負の場だから」というクラブ方針から、マスコットをほとんど露出させていなかった。『スポーツマスコット図鑑』(綱島理友編 2009年 PHP研究所)では、「会えたらラッキー」と紹介された。さらに、たまにスタジアムに姿を表しても特にファンサービスをするわけでもなく、ただブラブラする姿がよく目撃されるため、レッズのサポーターからは「ニート」呼ばわりされる

たしかに、他のクラブのマスコットのようにスタジアムの中で見ることが少ない。たまに試合前に広場にいたり、ファン感謝デーでみかけるくらいだったりする。(最近は増えてきているように思うけど)

一緒に戦う思い入れのあるマスコットというよりも、そういえば居たなあというくらいの緩めのキャラ設定が、総選挙という活動に合っていないのかもしれない。



理由2 クラブとしての「真剣勝負」スタイル



なぜ、レディアの露出が少なく活動をあまりしていなかったかというと、浦和レッズのクラブ方針が影響しているらしいのだ。

調べてみたら、2015年の記事にこう書かれていた。


クラブの広報担当者は「選挙活動をすることは考えていません。そういう展開をしてきていませんので」と説明した。レディアが生まれた92年から「レディアもレッズの一部だし、当然、品位あるものとして育てていこう」という考えがあったのだという。

 浦和はクラブとして、「サッカーで人をひきつける」スタイルをとっている。スタジアムは「真剣勝負の場である」という理念もあり、ホーム・埼玉スタジアムの試合日もレディアはピッチ内に姿は見せない。近年は埼玉スタジアム敷地内の広場などでファンと交流する機会を設けているが、他クラブで一般的になっているピッチ内でサポーターと盛り上がったり、チームを応援したり、というような活動はしない。

たしかに、浦和レッズの試合では試合以外のイベントをスタジアム内で見かけることはほぼない。

他のクラブだと、チアが踊ったり、始球式をしたりいろいろなイベントをやっているけれど、浦和レッズでそのようなことは見たことがない。

記憶にあるのは、ACLの決勝の時に運営側で勝手にやっていたイベントや、2004年の駒場スタジアムで、当時サッカー界で有名だった英国のテノール歌手、ラッセル・ワトソンがハーフタイム時に一曲歌ってくれたことくらい。

浦和レッズは、ずっと変わらないストロングスタイルを貫いているのだ。






理由3 過去の経緯からサポーターが投票を避けている


これも大きな理由なのかもしれない。
たしか、Jリーグが行っていたオールスターの人気投票の時に、浦和レッズのサポーターの投票が独占してしまって、お叱りを受けたようなことがあった気がする。

ちょっと漠然とした記憶なので、本当にこのようなことがあったのか調べてみた。
浦和レッズのマッチデープログラムを書かれている清尾淳さんの2001年のコラムにこのように書かれている。



https://www.saishin.co.jp/column/seio/092.shtml


 レッズサポーターがオールスターに興味を失ったのは(断言していいのか、おい)、97年ごろからではないか、と思っている。96年のサポーター投票はすごかった。MDPに締切り約1ヵ月前の途中経過が載っているが、そのJ・ALTAIR(ジェイ・アルタイル)を見ると

GK   1位・ジルマール 2位・土田尚史※ 3位・本並健治※
DF
1位・ブッフバルト※ 2位・武田修宏 3位・ボリ※
4位・柳本啓成 5位・田口禎則※
MF
1位・バイン※ 2位・ドゥンガ 3位・土橋正樹※
4位・名波浩 5位・広瀬治※
FW   1位・福田正博※ 2位・岡野雅行※ 3位・森島寛晃
4位・三浦知良 5位・福永泰※

 GK部門は2位だが、DF、MF、FW部門の1位はすべてレッズの選手。しかも各部門とも5位以内に全部で3人ずつ名前が挙がっていたのだ。
レッズの選手が占めていた。サッカーマスコミの話題にもなった。二次集計でもこの勢いは止まらず、この分だとレッズが属するチームのメンバーはレッズ+他のチームのエース、なんてことになりそうだった。結局、最終的にはレッズからのオールスター参加は、ギド、ウーベ、福田、岡野の4人になったが、これでも当時のチームの力から言えば、異様なことだった。
 いろんなところから批判を受けた。他のチームのサポーターからは「組織票」と言われるし、あるサッカー雑誌では編集長のコラムで「レッズサポーターはオールスターを何だと思っているんだ。本当にそんなチームを見たいのか」みたいなことを言われた。

これによると、1996年のオールスター投票で浦和レッズサポーターの投票熱が熱すぎて、順位を独占し、いろいろなところから批判が上がったということらしい。

このことがあってから、浦和レッズサポーターはJリーグの開催するファン投票に積極的に参加することはなくなり、30年近く経った今でもそれがサポーターのスタイルとして受け継がれているらしい。




#最後の選挙は狙っている


そんな状況の中、迎えた最後の総選挙。

浦和レッズの公式ツイッターには、このような投稿が上がっている。

ここでも、レディアに入れてくれということは言っていない。

むしろ、写真をよく見ると他のクラブのマスコットに投票をしようとしている。
「やはり、今年も総選挙で結果を求めないのか!」
「そういう姿勢なのね」
と思っていたら・・


ハッシュタグに


#最後の選挙は狙っている

と書かれている!

えっ!


まさか!最後の総選挙で頂点を狙おうとしているのか。

あるいは、最下位の座を取り戻そうとしているのか。


うーん。わからない笑


Jリーグのマスコット総選挙。
浦和レッズのレディアの行動。
そして浦和レッズサポーターの反応。

しばらくは目が離せなくなりそうだ。


投票は2月3日まで!





このマガジンでは、今年もスポーツファンの熱量を高め、熱狂のスタジアムを作っていくことを書いていきます。よろしくお願いいたします。


昨年はこのようなことを書いてきました。



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ファンベースデザイナー、地域創生プロデューサーなどしてます。 おむすびnoteを毎日書いてたり、浦和レッズを応援したり… みんなが、好きなこと、応援したいことを素直に言える世の中にしたいなあ。 皆さんと、いろいろなコラボをしたいです! ぜひぜひご連絡ください!