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中日首脳陣による投手整備は進んでいるのか?

こんにちは!つけものです!
今日は「首脳陣による投手整備は進んでいるのか?」について書いていきたいなと思います!

最近TwitterのTLで「チーム防御率リーグ5位とか整備進んでねえじゃん」とか「吉見や山井を使っているのでは整備が進んでいるとは言えない」等の意見をよく目にします。
確かにチーム防御率5位という数字を見るとそう感じてしまう方もいるかもしれませんね!


ですが、本質は本当にそれで正しいと言えるのでしょうか?

結論から言わさせて頂くと私は「投手整備は進んでいる」と思っています。

ではなぜ私がそう思ったかをまとめて行きたいと思います!稚拙な文ですが最後まで読んで頂けると幸いです🙇‍♂️


1.リリーフから見る投手整備


まず私が投手整備が進んでいると考えた理由は「リリーフがリーグ2位の防御率」だという点です。

まずはリリーフの防御率を確認していきましょう

1位阪神タイガース 2.86
2位中日ドラゴンズ 3.45
3位広島東洋カープ 3.61
4位読売ジャイアンツ 3.67
5位DeNAベイスターズ 3.75
6位東京ヤクルトスワローズ 3.98
(8/28現在)

阪神タイガースに次ぐ2位の3.45とは素晴らしい数字ですね!
去年の救援防御率リーグワースト4.93からとても改善されたと考えられます🥳

防御率だけではありません!!奪三振率という面でも多大な成長を見せています。

ロドリゲス 奪三振率10.97
藤嶋健人 奪三振率9.74
岡田俊哉 奪三振率9.15
福敬登 奪三振率9.14
マルティネス 奪三振率11.37

チーム救援奪三振率
2017 7.43
2018 7.36
2019 8.54
                           
赤味噌さん(@Akamiso97)提供

チーム全体で三振が取れる選手が増えてきているのはとても喜ばしい事実ですね!


でも「選手が頑張ってるだけで首脳陣は関係ないのでは?」と言いたい方もいると思います。

確かに選手の頑張りも大前提ですが、実は首脳陣の指導によって活躍している選手が今のリリーフ陣を支えていると言っても過言ではありません!
では実際に首脳陣の指導により活躍している選手を見ていきましょう!

福敬登投手
オフに阿波野コーチの助言で大胆にクロスして投げるフォームにする

与田監督がカーブの投げ方を伝授

18年 1登板
      ↓
19年 40試合 防御率2.08 13H  K/BB3.67

https://t.co/y9CB0kPuGB?amp=1 若狭アナが詳しく記事にまとめているのでこちらも是非。
藤嶋健人投手
オフに阿波野コーチがカットボールの握りを3つ教えてその中の1つがハマる。去年までのスライダーとは違い、ストレートと同じ軌道から変化し鋭く曲がるので打者に効果てきめん。
カットボール被打率.154 奪空振り率 12.70%

18年(中継ぎ) 11登板 防御率3.13 23回
                             ↓
19年             21登板 防御率0.00 20.1回 9H
https://twitter.com/cbcspoon1053/status/1067996358076903425?s=21

阿波野コーチの指導によって何かを掴んだ2人が今やリリーフの要と活躍してることがよく分かりますね!
では次は先発について見てみましょう!



2.先発から見る投手整備


次は先発という観点から投手整備が進んでいるかについて書いていきたいと思います!
まず先発防御率から見ていきましょう。

1位読売ジャイアンツ 3.70
2位広島東洋カープ 3.78
3位横浜DeNAベイスターズ 3.84
4位阪神タイガース 3.92
5位中日ドラゴンズ 4.16
6位東京ヤクルトスワローズ 5.16

リーグ5位となっています。
このデータだけ見ると整備が進んでいないように見えますが、実際は進めている途中であると思います。

私が先発の整備は進んでいると思う1つ目の理由は「ベテランの登板が減り若返りが進んでいる」ということです。
では実際に見ていきましょう。

2018年のチーム先発総イニング数1262.2回

山井・吉見・松坂の合計イニングが243.1回

(山井 62.1回 吉見 125.2回 松坂 55.1回)
                          ↓
2019年(8/31)までのチーム先発総イニング数が1054.1回
山井・吉見・松坂の合計イニングが86.1回

(山井 61.1回 吉見 19.2回 松坂 5.1回)


昇龍さん(@7580dragon)提供

どうでしょうか?小笠原・笠原・藤嶋と若手投手の怪我での出遅れがあったにも関わらずベテランの投球割合が減っているということが一目瞭然ですね!
柳投手の成長や大野雄大投手の復活、無理のない範囲での若手投手の起用のおかげだと思います。


2つ目の理由は「若手投手への配慮」です。

現政権の先発整備について指示できる点はここにもあると思います。
前政権は「若手を積極的に起用した」と言えば聞こえはいいですが、実際は「ただの酷使」では無いでしょうか?

去年に108回投げた小笠原⇒オフに手術

先発・リリーフをし70回投げた藤嶋⇒オフに血行障害

と2年目・3年目の投手に負担をかけすぎた結果、今シーズン出遅れてしまっています。

それに比べ、現政権は

若手投手全員⇒比較的少ない球数、早い回で降ろすことを徹底
勝野・清水⇒無理して一軍で使い続けずに二軍降格後、ミニキャンプを行いノースロー調整

と若手投手への配慮ができていると感じました。
若手を酷使せず、少しずつ戦力にしていくことがこれからの先発陣の整備に繋がっていくのでは?と思います。



3つ目の理由は「去年からの上積みのなさ」です。

では去年からのマイナス面とプラス面から見ていきましょう。

【マイナス面】
ガルシア投手の放出
吉見投手の不調
松坂投手・小笠原投手・藤嶋投手・笠原投手の出遅れ
【プラス面】
ロメロ投手の補強
柳投手・大野雄大投手の台頭

どうでしょうか?チーム内投球回 1位・2位がほぼ投げられておらず、軸になるはずであった若手の出遅れという多大なマイナス面を抱えています。

先発防御率がリーグ5位とはいえ、これだけのマイナス面を抱え上積み無しなら現首脳陣の責任ではなく「仕方ない」と言えるのではないでしょうか?
先発に関してはまだ「整備中」であると言えると思います!実際若手はそんなにすぐ育たないし外国人もたくさん補強できる訳では無いのでゆっくり焦らず再建していって欲しいですね!

実際、プラス面である柳投手・大野雄大投手も首脳陣の指導によって台頭・復活したということに触れていきたいと思います!



柳裕也投手

阿波野コーチ
が二段モーションにすることを提案

第2クール最終日となった11日、阿波野投手コーチから「しっかりタメをつくったらどうか」と2段モーションを提案されるとこれが好感触。今キャンプで課題に挙げていた「直球」には「強さが出たと思います」。提案した阿波野コーチも「ボールが強くなった。うまく力を伝えられている」とうなずいた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201811/CK2018111702000106.html

18年 10登板 防御率5.23 2勝5敗 53回
                           ↓
19年 21登板 防御率3.33 9勝5敗 140.1回



大野雄大投手

阿波野コーチ
が打者の内角に投げきること・フォームについて指導。
https://www.daily.co.jp/baseball/2018/11/20/0011835353.shtml?pg=amp

門倉コーチが新変化球を伝授。
https://www.chunichi.co.jp/amp/chuspo/article/dragons/news/201811/CK2018111102000117.html

与田監督の「信頼しているから。自分のやってきたことを信じて投げればいい。結果なんか気にすることない。何回か打たれたからといってファームなんてことはないから。」という優しい鼓舞。
https://www.tokyo-sports.co.jp/baseball/npb/1316371/?amp

18年 6登板   0勝3敗 防御率8.56 27.1回
                           ↓
19年 20登板 7勝7敗 防御率2.72 142.1回

以前大野雄大投手についてもっと踏み込んでnoteを書いているのでぜひこちらもお願いします🙇‍♂️
https://t.co/G8sK1LH3nl?amp=1 

相変わらずの阿波野コーチの指導の良さ、与田監督のモチベーターとして選手のことを考え選手に寄り添う熱さがよく分かりましたね!
他にも表に出ていないだけで首脳陣による選手への良い指導はたくさんあることでしょう。




3.投手整備の未来予想図

次は投手整備の未来予想図について書いていきたいと思います👋
整備中であるとはいえ、もちろん問題点はあるように感じます。

問題点の1つ目は「一軍でのイニング消化数4位が山井である」ということです。

19年一軍イニング消化数(8/28現在)
1位大野雄大 142.2回
2位柳裕也    140.1回
3位 ロメロ   114.2回
4位 山井大介 61.1回

どうでしょうか?さすがに山井投手に消化させるイニングが多すぎるように感じませんか?
来年は今年出遅れた笠原投手や小笠原投手に最低100回は消化して欲しいと感じます。

一軍イニング消化数(理想)

大野雄大 160回
柳裕也    140回
ロメロ    140回
小笠原・笠原 120回

これくらいが理想と言えるのではないでしょうか。現状の大野雄大・柳裕也・ロメロの3人しか7回まで行くのを見込めないという状況ではリリーフにかかる負担もとても大きいように感じます。
ロメロ投手の成長にも期待したいところですね。
残りひと枠やこの5人の誰かが離脱した時の枠を山本・清水・石川翔・勝野・梅津・福谷・阿知羅で争うのが理想かなと思います。

2番目の問題点は「ファームで2番目にイニングを消化しているのが吉見」だという点です。

ファームイニング消化数

1位 山本拓実  72.2回
2位 吉見一起  66回
3位阿知羅 拓馬 62.2回
4位 勝野 昌慶  49.2回

どうでしょうか?吉見投手が消化しているイニングをもう少し若手にあてたいですよね。
山本投手への負担も大きすぎる気がします。


この2つの問題点から首脳陣・フロントに期待することは「ロメロ投手の保険として新外国人投手の獲得」と「即戦力先発投手の獲得」です。
今年よかった投手が来年もいいとは限りませんし、一軍の先発に余裕が無いと無理して若手を一軍で投げさせないといけないという状況にもなりかねません。




4.最後に


前政権までのリリーフ酷使や若手酷使の中での現在の再建は「ようやっとる」と某オーナーのように言いたくなるのは私だけでしょうか?
上に名前を挙げた選手を含めて阿部寿樹、井領、加藤、堂上と他にも与田政権じゃなかったら出てこなかった選手が沢山いるし、与田政権だからこそ出てくる選手がこれからもいるでしょう。
確かに「プロは結果の世界」ですが前政権までのせいで「結果の出せるような戦力では無い」ことを考慮すると、結果ばかり求めず過程でも評価していくべきなのではないかなと思いました。
3年かけてこのチームを与田監督を始めとした首脳陣がどのように建て直していくかをこれからも注目していきたいと思います!

最後まで読んで頂いた方、本当にありがとうございました🙇‍♂️
ご意見・ご感想お待ちしております!





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