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密教の礼拝が筋肉に超効く

護摩行』というものをご存知だろうか?

炎を盛大に焚きながらやる儀式と聞くと、「ああアレね!」と思い浮かぶ人も多いだろう。

↑これ

日本では天台宗や真言宗のような密教系の宗派で行われる。

今回はそんな護摩行と筋肉について語ろう。


ある日、自分がYoutubeを巡っていると、護摩行に行く動画があった。

自分は坊さんとのいざこざで葬式仏教からの脱却を考え、仏教の本を読んで理論武装を図っていることは以前記事にしたが、実は護摩行をする密教に関しては、かなり自分にとって馴染みがあるものなのだ。

四国の旅行で空海のあれこれに触れているのもそうだし、COTEN RADIOの密教回でその奥深さに触れたことや、おかざき真里氏による漫画の「阿・吽」を全巻読んだりした結果、知識だけは無駄に増えている。

というわけでしっかりその護摩行の動画を見た。

そこで紹介されていたのが『礼拝』である。

ぶっちゃけ個人的には、炎の中で護摩木を燃やすとかそういうのより、なんかもう礼拝が気になってしょうがなかった。


『礼拝』とは、自身の過ちや煩悩を懺悔する修行である。

煩悩の数と同じ108回、一切休まずにとある動作を繰り返すのだ。

その動作はというと、実にシンプル。

1.土下座する
2.その状態から立ち上がって手を合わせる

たったこれだけである。

この動作を108回、途中で止まらずに繰り返すだけ。

動画では出演者が運動不足だったのか、108回の半分もできずに終わっていた。

そういうのを見て燃えてくるのが自分である。

おいおい……自分はこんなの余裕で出来るが?」という謎のイキりだ。


……だが本当に今の自分にこれが出来るのだろうか?

現在書いている2016年の旅行記の頃とは、別次元に衰えた今の自分に。


というわけで、実際にやってみた。


結論から言おう。

めちゃくちゃきつい!!!!


というかやって10秒でわかったが、

ぶっちゃけこれ「簡易版バーピー」なのだ。

いやもちろん礼拝はバーピーよりも動作は小さいのだが、
問題はこれを休まず108回やらなければいけないところである。

礼拝を108回やるのに、自分は11分かかった。

11分間休まずバーピーなんかやったら、運動不足の人間は死ねる

自分は2分経過した時点で上着を脱ぎ捨て、後半は息が上がった状態で必死に礼拝を行い、終わったときにはマラソン走ったんじゃないかくらいの呼吸をする汗だくな体がそこにはあった。

でも……すごく筋肉に効いているのがわかる。

まあそりゃバーピーやってるようなもんだし当然なのだが。


しかしホントに密教の修行僧はこんなことをするのだろうか?
もし毎日やってるなら、良い感じに体が仕上がっていそうだ。
(まさか戦国時代の僧兵が強かったのって……?)

というかこれ、護摩行に来た人が運動不足だったら無理では?

実際、動画の出演者は無理だったわけで、高齢者だってこんなものが出来る人は少数だろう。

となると、護摩行の必須要素というわけではないのかも……?

密教はどうも、こうやって肉体を限界まで追い詰める要素を盛り込んでいることが多い気がする。(千日回峰行とか)

仏陀は「きつい修行なんかしても悟れない」とか言ってた気がするが……。


というわけで、

運動不足に悩んでいるそこのあなた!

運動」と「煩悩を払う」を両立できる『礼拝』、オススメです!!!



……あ、ひとつ言い忘れていたが、

1.土下座する
2.その状態から立ち上がって手を合わせる

この2つの動作に加えて、

慚愧懺悔六根罪障滅除煩悩滅除業障」と唱える必要がある。


辛いから息したいって?

呼吸は甘えだよ?


一切休むことなく、この文言を唱えながら、108回。


さあ、やろう。


・・・


あ、自分はもういいです……




【追記】

筋肉痛が尋常じゃないので、普段筋トレをしない人がやるのは危険です。


いたたたた……


これだから密教は……!


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