見出し画像

夜明けを目指して歩いていくよ。

おはようございます。
夜明け前の羊、今日も生きています。

私は今、地元・北海道を飛び出して、秋田県・五城目町で「地域留学」をしている大学1年生です。
この春20歳になって、もう子どもと呼ばれなくなった人生迷子でもあります。

去年まで、いろいろなことがあって、ゾンビだったけれど。
この春、3月にあの選択をしたから、わたしは今、ちゃんと生きています。

今のわたしは、結構自分のことを愛すことができるのです。



この3月に何があったのか。
それは、今通っている大学に入学すると決めたことです。
さとのば大学という、地域を旅する大学なのですが。
この選択が結果的に大成功だったと胸を張って言えるくらいには、
わたしの人生を変える大きな選択だったのです。
なんせ入学を決めた理由がやけくそですからね。

なぜやけくそで大学に入学するに至ったかを説明しないのはだいぶ不親切かと思うので、こちらからお話しさせてください。

まず初めに、自己紹介のところで違和感を感じた方はいるでしょうか。
大学1年生なのに20歳なの?
そう、大抵の場合大学1年生というと高校持ち上がりなので、18歳か19歳です。それが普通だと認識してしまうあたり、やはり普通にとらわれているのだなぁと思います。

さてさて、そうでないわたしは何者なのか。
わたしは浪人生を経てさとのば大学に入学しました。
 
現役生の時と浪人時代、とある美大を目指していましたが、ことごとく落とされまして、後が無い状況になりました。
崖の端まで追い詰められていたわたしは、もう1年浪人するのではなく、たまたま知ったさとのば大学への入学を決めたのです。
そのたまたまも、このnoteの記事がきっかけでさとのば大学を知ることのになったので、とんでもない奇跡的な出会い方をしています。

そんなさとのばに来た理由を一言で言えば「やけくそ」。
真面目な理由を言うと「暮らしそのものも学びになるためどこよりも実践的に学ぶことができる」「本物に触れながら学ぶことができる」「答えのない問いに向き合いたい」です。
半分はフィーリングだったんですけどね。

去年までのわたしは、きっとどこかに逃げ出してしまいたかったのだと思います。だから地域留学という選択をとったのでしょう。

 また1年浪人するの?
 またこんな1年を過ごすの?
 そんなのは嫌だ。
 
まるで生きた屍のようだった私は、何かに四六時中何かに追われているようで、サスペンスドラマに出てくるような崖の縁にまで追い込まれたわたしは、「なんとかなれーッ」と叫びながら飛び降りたのです。人間に戻りたかったわたしの心を守るためには、あの時飛び降りるしかなかったのです。

こうして迷い羊であったわたしは、さとのば大学に入学する!という選択をしたのです。


さて、かくしてさとのば大学に入ったわけですが、とんでもないところでした。とんでもないところに入ったから、わたしは人間に戻れたんですけど。

まず、講義が面白すぎる。
ウケるー、の意味ではなくて、わくわくする方。

わたしは何が好きだったかな。
気づいていなかった周りのこと、何があるかな。
心の動きって、こんなことでも起きるんだな。
地域って実はこんなにも魅力で溢れているんだな。
自分って意外と物語性のある人生を生きてるんだな。
人と話すってこんなに楽しかったんだな。
やりたい、欲しいと思った未来は自分次第でこんなにも近いんだな。

かつてのわたし、大好きだったはずのわたし。
宝物のようで、だけど周りが大人になれと言うから、仕方なく宝箱にしまっって、クローゼットの奥の奥に仕舞い込んだ、本当のわたし。
その自分を、ようやく陽の当たる場所に連れ出すことができたよう。
気づき自体も多いのです。
もう、優等生装わなくていいんだ、なんて、普通にしていたら気づいていても認められないだろうから。

そして、毎日の暮らしそのものでさえも、濃ゆいのです。
addressというサービスの拠点にもなっているこのシェアハウス、変わるがわるやってくる旅人さんたちのお話は、冒険物語のようで楽しい。
今まで気に留めていなかった、自然の綺麗さも、思わずカメラを向けてしまう。田んぼも、空も、なんてことない街並みも。
人との繋がり、ご縁には驚かされることばかり。

そう、まるで毎日がハイライトだとでもいうように。



ここに来て、わたしはわたしの知らないわたしに出会うことができたし、かつてのわたしを思い出しかけている。
苦手だと、向いていないと思っていた書き物も、言葉が好きだと言ってもらえたから、また向き合おうと思える。話すのが苦手で出てしまうメタファーも、ちゃんとらしさだったのだと。

さとのばは、わたしがわたしであれる場所でした。

たまたまとは言え、わたし、さとのばに来てよかったな。
あの選択をしたからわたし、ここにいるんだよな。
それってすごいことだよな。
随分遠いところまで歩いてきたな。

受験をしていた頃だとか、かつて欲しかった未来じゃないかもしれない。あの頃欲しかった未来にはきっと多分わたしはいない。
それでも、今のわたしは結構好きなんです。
大学に落ちてよかった。

自分で選んで「これがいい」と言えるくらいには。
「これでいい」ではなくて「これがいい」と言えるくらいには。
わたしはちゃんと人間をしています。
おかげで、わたしは人間やっていることに幸せを感じるのだと気づくことができました。たとえば、食べること、寝ること、言葉を介すこと。

ちゃんと、わたしはここにいる。
わたし、生きてるよ。
今を、生きてるよ。

そうやって叫んで回りたい笑。

さあ、たまたまのご縁で、たまたました選択でこんなところまでやってきたわたしは、まだまだ迷い羊だし、夜明けを待っているけれど。
日が昇るまでは後少し。

夜明けを目指して歩いて行くよ。
もう、弱いままのわたしではないから。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?