日記95:「ウルトラ元気特盛デー」

へい!おまち!

特に予定はなかったが、なんとなく服屋に行って服を見てきた。節約を心がけるようにしたので見るだけにしておこうと思った私を見かねたのか、母が春服を奢ってくれてありがたい気持ちでいっぱいだった。
私は公共機関の利用もできなければ車にも無論乗れず、自転車を運転できる人間でもないので(レジもほぼ使えないので買い物もできない、無)、出かけの際には母の助力が必要不可欠なのだが、今日は母も特に用事があるわけではなく時間を持て余しぎみだった。服屋の袋を抱えて車に乗り、このあとどうする?という話になり、某店の杏仁豆腐ドリンク的なサムシングがそろそろ発売だったことを思い出したのでそこへ車を走らせてもらった。

我が家はまあまあの田舎にある。近所にスタバとかサブウェイとかの洒落た店はなく、こんな店ならあるよとの私の言に対して東京の方に住む知人が放った言葉は、「ああ、ラーメン屋とか家電量販店が多いのは田舎の特徴だよね」だった。
なのでそのサムシングが売られている店、ゴンチャ(貢茶と変換するのが煩わしいので片仮名表記で失敬する)も当然ない。近所にない。唯一あるのは某ショッピングモール内だった。
嘔吐恐怖のある人間がこの時期人混みに行くのはキツいものがある。ショッピングモールはデカくて広いので、広場恐怖の面でも結構厳しい。でも今日は元気だった。ウルトラ特盛元気デーだった。なので行ってみようと思った。

結果、杏仁サムシングはなかった。
ちょうど…ちょうど来週からの発売らしいことを店頭で知った。なるほど、曜日だけうっすら覚えていたのかもな、脳裏にこびり付いていたのだろうな…と思った。
けれどもまあ、せっかく来たのだし、なにか頼んでいこうと母に言われた。ちょうど店はガラガラでタッチパネルが空いており、これか?こうか?なんだ!?となりつつ母と2人で注文した。戦闘した、苦労したとも言い換えられた。 
抹茶のを選んだ母、チャイのを選んだ私。ズゴゴゴと車内で飲んだそれは、歩きに歩いて5000歩近い数を歩数計で叩き出した足にはじんわりと効くのであった。

こうしてみると、私は病気の重さのわりにはフットワークが軽いように思える。
けれども、けれどもだ。こんなにも動ける日って、本当に珍しいのである。基本的に朝食後は調子を崩すことが決まっている人間にとって、こうもどこかへ苦労なく行ける日はそうそう存在しなくて、なんならなにもしていないのに車内でいきなり吐き気に襲われて、店に入れないどころか降車できない日もわりにある。というか、そっちの方がダントツに多い。
元気な日、ありがたい。すごくありがたい。楽しい1日だった。よかった。


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