Tuko I : 感想家

何百回、何千回繰り返し聴いても、飽きることのない「音楽」がある。文章が美しすぎて、数ペ…

Tuko I : 感想家

何百回、何千回繰り返し聴いても、飽きることのない「音楽」がある。文章が美しすぎて、数ページ暗記してしまうほど読む「本」がある。観劇中に号泣してしまう「舞台」がある。感じたことを、どんなに稚拙でも、自分の言葉で伝えたい。

マガジン

  • カミーユ・クローデル

    彫刻家、ロダンのミューズであり、自らも天才彫刻家であったカミーユが、ロダンと結ばれることなく、自らの作品を破壊し、精神病院に入れられる。その後、作品を制作することもなく、亡くなるまでの30年間を過ごした精神病院での日々と心情を描いた舞台の感想です。

  • 音楽の出身地(P→マンウィズ→平沢進)

    「美術館で会った人だろ」の歌詞を読んで、どんな曲なのか聴きたくてレコードを買った。当時、高校生。親を説得して、「JAM」というライブハウスへ行った。ど真ん前での初ライブ参加。そのインパクトを纏ったま社会人となり、人生に迷い、聴くべき音楽に迷い、心が折れ過ぎて、燃え尽きていたら、マンウィズが火種を見つけてくれた。そして、ついうっかり会社を辞めて、今、再び「平沢音楽」にもどってきた。誰も尋ねてはくれないけど、間違いなく私の音楽の出身地は「平沢音楽」なのである。

最近の記事

平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(昼)

二日目は天気が荒れた。 こちらはホテルでのうのうとしていたけど、 冷たい雨の中、 物販に並んだり、 入場の時間まで外で待っていた方々は、 ライブ前に結構、体力を奪われたと思う。 それでも、 「熱狂」は増々で、 ステージで音が鳴った時の会場の熱と興奮に、 まんまと飲み込まれ、 鳥肌が立ちまくった。 今回は、 70番台と素晴らしい整理番号だったため、 入場した際、 はやる気持ちを抑えて、 1階の最前列を目指してみたけど、 すでにムチムチ。 即ざに切り替えて2階へ。 2階

    • 平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」一日目

      平沢氏の追加公演一日目。 整理番号が2000番台だったので、 開演間際にのこのこ会場入りしたら、 想定外の熱気、 会場を埋め尽くし、溢れかえっている客は、 明らかにキャパオーバーで、 絶対に、チケット販売枚数を間違えたとしか思えない。 どうにか潜り込んで、 後ろにより掛かる柵がある場所をキープ。 すぐに演奏は始まったけど、 全く平沢氏は見えず。 ちらっと会人をかすめただけでは、 ライブというより、 平沢音楽だけがかかっているクラブといった感じ。 平沢氏、 お姿が見えな

      • 仙台で迎えた13年目の3月11日

        震災後、 初めて地元でこの日を迎えた。 14時46分に近づくと、 自分の中に、 とんでもない「悲しみ」が押し寄せた。 経験したことのない「悲しみ」は、 私だけのものとは思えない。 黙祷しているたくさんの人たちの「想い」が、 空気を震わせて、 その振動が伝わってきたのではないかと思うほど、 それは深くて生々しい「悲しみ」だった。 東京で迎えていた、3月11日とは大違いだ。 3人の幼い子どもたちを津波で亡くして、 「消えてしまいたかった」と心情を吐露する父親は、 震災を知

        • 再生

          【期間限定・マンウィズ】東日本大震災から10年目に双葉町から配信されたライブ

          元旦という特別な日に震災にあわれた能登方々の心情を思わずにはいられません。 このライブには、地震と津波と原発の事故で失った日常、傷ついた心、それでも必ず復興はする、またまだだけど確実に。 そして、ずっと変わらず「寄り添っているよ」という彼らの想いに溢れている。 多分、今日もどこかで、誰かの力になっているはず。

        平沢進+会人「HYBRID PHONON 2566+」二日目(昼)

        マガジン

        • カミーユ・クローデル
          5本
        • 音楽の出身地(P→マンウィズ→平沢進)
          10本

        記事

          +3

          灰色だった冬の庭に、鮮やかなピンク❤

          灰色だった冬の庭に、鮮やかなピンク❤

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          「痛み」を笑え

          一昨年、インフルエンザワクチンを接種してから、 腕に微妙な違和感が発生した。 しかし、某感染症のワクチン接種後の痛みに比べれば、 そよ風のような、ささやかなものだったので、 知らんふりしていた。 細かい経緯は、思い出したくないので割愛するが、 痛みは「肩」に移行し、 激痛となり今に至る。 昨年、膝にも違和感があり、 これも「痛いけど別に」みたいな心持ちでいたら、 夜、眠れぬほど痛くなった。 簡単に治ると思って、 9月の平沢氏のライブ前に整形外科に行った。 2時間、硬い椅

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          2013年『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』初演。当時89歳の女優・丹阿弥谷津子の朗読抜粋。

          丹阿弥谷津子さんの声で「カミーユ・クローデル」と名前を発せられた瞬間、 初めて『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』を観た時の"心の震え"が蘇りました。 そして、宮本さんが、カミーユのドラマチックな人生ではなく、 精神病院での彼女の「生き様」を表現せずにはいられなかった「想い・心情」を垣間見ることが出来たようでもありました。

          2013年『ワルツ〜カミーユ・クローデルに捧ぐ〜』初演。当時89歳の女優・丹阿弥谷津子の朗読抜粋。

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          にわか「ピタゴリアン」の高貴なランチ

          にわか「ピタゴリアン」の高貴なランチ

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          父の立ち上げた会社で働く妹。 背中越しに「ゲンバって」と声をかけた。 言った私も、妹も大笑い。 「元気を出して」とか「がんばって」という、 励ましと愛情を目一杯詰め込んだ、 亡き父の、多分造語。 忘れていたのに、突然、頭の中がクリアになって、 言葉が飛び出していた。 側にいるの?

          父の立ち上げた会社で働く妹。 背中越しに「ゲンバって」と声をかけた。 言った私も、妹も大笑い。 「元気を出して」とか「がんばって」という、 励ましと愛情を目一杯詰め込んだ、 亡き父の、多分造語。 忘れていたのに、突然、頭の中がクリアになって、 言葉が飛び出していた。 側にいるの?

          ティーカップに、 ぽんと入れられたティーバッグ。 「これなあに?」と妹に聞けば、 「飲もうと思ってたんじゃない」と。 熱いお湯を注がれるのを今も静かに待っている。 豪華な裁縫箱に、 料理用のミトンの型紙。 突然、主を失った家の中には、 そんな「主待ち」の状態が、そこここかしこに。

          ティーカップに、 ぽんと入れられたティーバッグ。 「これなあに?」と妹に聞けば、 「飲もうと思ってたんじゃない」と。 熱いお湯を注がれるのを今も静かに待っている。 豪華な裁縫箱に、 料理用のミトンの型紙。 突然、主を失った家の中には、 そんな「主待ち」の状態が、そこここかしこに。

          ③ “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム ZCON

          配信も終わって、 平沢音楽ロス状態。 配信最終日に、 「21時にみんなで見よう」みたいな企画にこっそり参加した。 大阪公演の配信もそうだったように、 最終的に「音」が良くなったり、改善が著しかった。 (最初は、「中音」じゃないかというほどバランスが素人が聴いてもイマイチで、会場で味わった臨場感には程遠かった) さて、気を取り直して。 ******************************************************* 「共時性、共時性えいえっ」

          ③ “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム ZCON

          「徒然の雑感」 9/17 東京国際フォーラム“HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN http://frozenbeach5.blog.fc2.com/blog-entry-1188.html

          「徒然の雑感」 9/17 東京国際フォーラム“HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN http://frozenbeach5.blog.fc2.com/blog-entry-1188.html

          ② “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          「叫ばない」 「はい!」 ******************************************************* まさかの師匠、やりやがった!! そんなこんなで、 東京公演は、 「え゛ーーーーーー」っと驚いて笑っていたら、 曲は進み、 曲中の「はい!」で我に返る。 平沢氏が登場するまでも、 随分と、「期待値」を隠さない、 拍手や声援で盛り上がっていたが、 してやられた。 オープニングの曲は、 初聴とも言える曲だったので、 メロディラインを追うのが

          ② “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          ① “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          ある日、平沢師匠が呟いた。 『 埼玉県蕨市のライブハウスで3人の客を前に演奏していた男が次に目を開けた時には東京国際フォーラムの舞台に立っている。 私ならこう言う。「ウケる」 』 ****************************************************************************** 平沢音楽を「音楽の出身地」と言ってはばからない私も、 「カタギ」のふりして平沢音楽から離れていた空白期間がある。 空白が長かった分、

          ① “HYBRID PHONON 2566” by Susumu Hirasawa+EJIN  9/17 東京国際フォーラム 

          暑過ぎ、痛過ぎ、辛過ぎ。 インフルエンザの予防接種後から、微妙に腕が痛くて、服を着たり脱いだりが辛過ぎる。膝に負荷がかかりすぎて、膝の内側が痛い。この痛みじゃ死ねないけど、死ぬほど痛い。平沢氏のライブがあるのに東京行きも危うい。

          暑過ぎ、痛過ぎ、辛過ぎ。 インフルエンザの予防接種後から、微妙に腕が痛くて、服を着たり脱いだりが辛過ぎる。膝に負荷がかかりすぎて、膝の内側が痛い。この痛みじゃ死ねないけど、死ぬほど痛い。平沢氏のライブがあるのに東京行きも危うい。