稲刈り

今の陣容でできる事をする【音声と文章】

山田ゆり
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今回は、今の陣容でできる事をする
ということをお伝えいたします。
8分17秒の音声です。
音声と文章どちらでもお好きな方をどうぞ。

**文章はここからです***

おはようございます。山田ゆりです。
今回は、今の陣容でできる事をする
ということをお伝えいたします。

どこまでも空が深い秋晴れの昨日は
夫、長女、三女と私の4人で
稲刈りをした。


台風が近づいてきたこともあり
朝から夕方までお昼休憩なしでやった。


我が家の稲刈りは、
1. コンバインに乗る人、
2.コンバインに袋を取り付けて
その袋にたまったもみ殻をトラクターまで運ぶ人、
3.機械が刈り残したところを鎌で刈って集める人、
これら3つの役割がある。

コンバインからもみ殻が袋へ送り出される。満杯になった袋のファスナーを閉じて、
トラクターまでその袋を担いで運ぶ。
これはかなり重労働。


昔、コンバインに乗るのは腰が悪い父だった。
そして、お婿さんの夫がもみ殻を担いで運ぶ人。
その他、母、私、娘たちは鎌を手に
田んぼの四隅を刈ったり、
刈り残しがないか田んぼの中を歩き回る。

その後、父が他界し、
夫がコンバイン。
姉のご主人が運ぶ人。

その姉のご主人がまさかのご病気で他界。

それからは、
私がコンバイン。
運ぶのは夫。

長女が高校生の頃から、
長女がコンバイン。
夫が運ぶ。

昨年は
三女がコンバイン。
運ぶのは夫。

だから、今年もまた
娘たちがコンバインかな
と私は思っていた。


稲刈りは、外側から内側へ向かって
グルグル回りながら刈っていく。

最初の田のくろに近いところは刈りにくい。
まっすぐ突き当り、左へ旋回する時は技が必要。

だから、長女や三女の時でも
最初の何周かは夫が刈り取る。


3周位したところで夫がコンバインから降りてきて、
私に運転しろと言った。

「へっ?私?」

てっきり娘たちが運転する事になると思って私は安心しきっていた。


私は以前運転したことがあるといっても
近年は娘たちに任せっきりだ。

昨年なんて、私に乗れと夫が言い
いざ、乗ってみたら私は操作方法をすっかり忘れていた。

そして、何回も同じことを夫に聞いていたら
夫には面倒くさがられ
結局私は数分で降板。
一球も投げずにマウンドから降ろされた。


そして三女が夫から操作方法を伝授してもらい、三女は難なくコンバインを操縦した。

そういう経緯もあり
もう、私の出番は無いだろう
と思っていた。


昨日、やってみて、やはり、最初は手順が分からず、
そして、いっぺんに違う動作をすることが困難で、昨年の二の舞になるかもと私は危惧した。

しかし、なぜ、今年、
私がコンバインに選ばれたのか、
その状況を田んぼに来て
数分の間で理解した。


夫は最近、腰が痛くなって
重い物があまり持てなくなっていた。
若いと思っていた夫も、もう60代。

今日、夫は、時々は無理して袋を担ぐが
ほとんどはコンバインの袋がつまらないよう、全体的な指揮をとる役をするとのこと。

そして、重いもみ殻の袋をトラクターまで運ぶのは長女と三女。

女性一人ではよほど力持ちでない限り持てない重さなので
二人で1つの袋を運ぶことにした。

女性3人の内、二人は運ぶ人。
では、なぜ、私がコンバインなのか。


私は以前の音声でも申し上げたが
私の両手は母指CM関節症になってしまい
重い物が持てない。

また、物をぎゅっと握ることができない。

だから、重いもみ袋を運ぶことができない。

私が重い物を持てなくなった事を夫は知っている。

だから、私がコンバインを操縦しないといけない。

結局、コンバインは私、
運ぶのは長女と三女、総括が夫

夫はそう決めたのだ。
それを私は感じ取った。

だから、私がコンバインをやらなければいけない。


夫、長女、三女、私。
我が家には男手が足りない。

でも、足りないと言っているだけでは事が進まない。


「できない」と言うのではなく
「できるようにするにはどうすればいいか」だ。

「今いる陣容で出来る事」を考える。


だから、今、
私は昨年のように「できない」と言って
投げ出すことはできない

なんとしても私がやらなければいけないと理解した。

ポンコツな私でもやれる事がある。

私は、やると決めた。


最初はやっぱり、夫に何度も聞いた。
どのレバーをどうするのか、
夫がコンバインと一緒に並走してくれた。

田んぼを3周位したところで、
私は一人で操作ができるようになった。


直進する時最初、「レベル4」で走行するのがやっとだった。

しかし、台風がそこまで近づいていた。
のんびりはできない。

しかしその内、「レベル8」に上げる事ができ
そして、最高の「レベル12」で走行できるようになった。

左手で「レベル12」のレバーを握りながら
右手で左右に動くレバーを繰る。

戦隊もののロボットの中にいるみたいでワクワクした。



田んぼの稲に
コンバインが割り込んで進む。

バッタやカエル達が
「大変だ、大変だ」
と左右に飛び跳ねる。

バッタが飛んできて
レバーを掴む私の腕にとまる。

トンボが私の頭にとまる。

バッタやトンボたちが
まるで同志のような気分。



私には与えられた仕事がある。
今はこれを完遂させるのがミッション。



自分には無理、できない。
そう思っていても
やると決めたらやる。

決心すればできる。

使い古された言葉だが
私は今回、それを実感した。


今年の稲刈りは
今までとは全く違う景色だった。



今回は、今の陣容でできる事をする
ということをお伝えいたしました。

本日も最後までお聴きくださり
ありがとうございました。

ちょっとした勇気が世界を変えます。
今日も素敵な一日にしましょう。

山田ゆりでした。

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