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恩田川紀行

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恩田川を自転車で遡り、地形や遺跡、神社を散策します。
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鶴見川流域の歴史を調べるのに役立つ情報

鶴見川遺跡紀行の上流編が一応(?)一段落しました。 (所々取りこぼしはありますが…それはまたの機会に) そこで、ここまで引用や参照で使用した情報を、自分用のブックマークを兼ねてまとめておきます。この地域の歴史を調べる際の参考になれば幸いです。 ■県史・市史・区史横浜市史稿  横浜市史は、国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能です。 下記の2つのサイトに横浜市史の目次や索引があります。 目次で年代から調べるか、索引で調べるなどの方法があります。 横浜市の区史

埋甕(うめがめ)と胞衣笑い(えなわらい)

以前訪れた、恩田川上流の町田市「高ヶ坂遺跡」で見た柄鏡形敷石住居址。 柄鏡のような形と小石が敷き詰められている珍しい住居址で、縄文時代後期の一時期だけ、主に中部高地と関東に広まっていた形式です。 さらに調べてみて、興味深かったと同時に疑問に思ったことが一つあります。 それは、胎児や乳児の遺骨を納めた小さな甕(かめ)を、柄鏡形住居の出入口通路に埋める「埋甕(うめがめ)」という縄文時代の風習です。 埋甕とはもともとは炊事用の甕だったものを、骨壺に転用したのでしょうか。子ども

高ヶ坂石器時代遺跡 恩田川紀行(4)

そこに遺跡がある限り、ママチャリは止まらない 恩田川紀行、この先どうしよう... 横浜市域の恩田川には現存する遺跡が少ないし、案内板さえ無い所ばかり。造成された住宅地で写真を撮ってるだけなら、ただの不審者ですよ。 あぁ、形ある遺跡が見たい… と思っていたところに情報が! 敷石住居跡? 石器時代遺跡? 2021年4月公開? しかも、恩田川沿い! でも町田かぁ…さすがに遠いな。電車で行こうかな… いや、ママチャリで限界に挑戦だ!(株式優待の桐谷さん?) 川沿いを行

榎下城址・舊城寺 恩田川紀行(3)

小机城の出城か ー 後北条氏の城址巡り、再び。 恩田川支流・梅田川杉山神社からスタートします。 恩田川の対岸に渡って下流方向に少し戻ると、小川が見えます。 緑区三保地域が水源の小河川ですが、鶴見川水系なので立派な一級河川。 梅田川についての詳細はこちら→【ご参考】横浜市「川のはなし」梅田川 前に見える緑の高台が目的地っぽい。 横浜線のガードを越えたところ。手前側が古い石積造りで、奥がコンクリート造り。単線時代の名残でしょうか。 「三保団地入口」交差点から、Y字路を

西八朔杉山神社 恩田川紀行(2)

シンデレラのように式内社に選ばれた神社 ライフワーク化した杉山神社巡り。 しかし、今回は一層ワクワク感が高まります。 そう、今日向かうのは、あの延喜式内社の有力論社。 恩田川流域2中川大橋を越えて先へ向かいましょう。 横浜線沿線は都市化が進む一方、対岸は長閑な田園風景が広がっています。 右手に丘陵地が見えて来ました。田園地帯に入り、気持ちの良い眺めです。 萬代堤改修記念碑。恩田川流域も水害に悩まされた場所なのでしょう。 西八朔杉山神社川沿いから内陸に入り、畑を抜け

「青砥」杉山神社 恩田川紀行(1)

今回は杉山神社ではなく「青砥」が主役です。 お待たせしました(待ってない?)鶴見川遺跡紀行の第2弾が始まります。 今回は、支流の恩田川沿いを散策します。 今までタイトルに「遺跡」を入れていましたが、恩田川って遺跡が少ないので、素直に川を遡ることにしました。 恩田川恩田川の概要 鶴見川上流の支流。長さ13km、流域面積46.7㎢、源流は東京都町田市。下図から分かるように、谷本川(鶴見川本川)にも劣らぬ水量を誇ります。 【ご参考】 鶴見川水系河川整備計画(神奈川県) h