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鬼邪高の女なので『東京リベンジャーズ』を観に行ったんですけど、いつの間にか吉沢亮に惚れていた。

 先日、『モータルコンバット』を劇場で鑑賞した際、上映前にこんな映像が流れてきました。

 オラついた顔のいい若者たち、無軌道な暴力、献身的に主人公を支えるヒロイン、何やら族を率いているっぽい山田裕貴!?!?!?!?!?めちゃくちゃ顔のいい吉沢亮!???!???!??!???!!!?

 途端、脳内ドベマンが「JUMP AROUND ∞」を熱唱し、ありもしない記録を捏造し始めた。村山率いる鬼邪高に突如現れたチャレンジャー、星心大輪拳の使い手であり仮面ライダーに変身できる男、吉沢亮。彼の参戦によりSWORD地区の勢力図は一変し、彼らは新たな旗印を掲げた。その名は、【東京卍会】……!!(ナレーション:立木文彦)

 未だにバルジ編制作の音沙汰がないファンに突如投げ込まれた、ジェネリックハイロー。すでに原作漫画も大ヒット、アニメ版も放送され人気絶頂の最中、ファン待望の映画『東京リベンジャーズ』を、なんの予習もせずそこにいるかもしれない村山良樹の影を求めて観に行ってきました。ファンの皆様、本当にごめんなさい。漏れは、村山良樹に蹴り殺されたいヲタクだからよ~~~~~!!!!!!!!ってなわけで、以下、レポです。

 日曜の午前11時。映画館、死ぬほど混んでいた。密を避けろだの外出を自粛しろだの言われ、何かと弱い立場に追い込まれがちな映画館ですが、この日は若い学生層を中心に劇場ロビーは混雑状態。券売機の前にもズラリ、売店の前にも長蛇の列。こんなに劇場が賑わっているのは煉獄さん以来でした。もしかして山田裕貴、400億の男になっちゃう~?????とか、この時はまだ余裕でした。

 で、いざ入場始まったんですけど、ヒョリガリでメガネの陰キャ、おれしかおらんかった。最近の若い男子、みんなハット被ってるけど、それ流行り!?女子は女子でめいっぱいオシャレしてるし、おへそ見えてる!破廉恥!!隣の席同士で自撮りしてるけど、後ろに座ってる漏れ写ってない?大丈夫?グロ画像になってない??気を遣ってわりかし前方の席でポツンと一人で観ようと思っていたのに、なんと座席はほぼ完売状態。久方ぶりに隣に誰かが座っている環境での映画鑑賞、隣に座ったJKが彼氏の愚痴を実名込みで話始め、この子の同級生が今日この回に来てませんようにと祈ってしまう始末。か、帰りてぇ~~~~~~!!!(泣)

 というわけでわりかし不安な出だしだったんですけど、いざ本編始まったらみんな、静かにお行儀よく映画に見入ってました。よくネットで見かける治安の悪い劇場体験、みたいなことは一切無くて、私語とか飲食物の持ち込み等々のマナー違反や迷惑行為も無く、快適に映画を楽しめました。仮想敵を作って自己防衛することでマインドを保とうとしていた俺氏、ここで猛省。人を信じ他者を愛する心、それが大事だって、『HUGっと!プリキュア』で学んだじゃんよ……。

 そして、映画が始まりました。自分に自信がなく、誰からもナメられっぱなしな最悪人生を送るタケミチ(演:北村匠海)はある日線路に落ちて電車に轢かれてしまい……と思いきや、10年前の中学生時代の自分にタイムリープし、かつての仲間(磯村勇斗くんすき)と学園生活を送ることに。人生たった一人の彼女と再会し喜びに浸るのも束の間、彼が謝りっぱなしの人生を送る羽目になった過去のトラウマな事件を再体験。そのお相手とは……鈴木伸之!!!!鈴木伸之がおる!!!!!!!!!!

 めっちゃグレたヤマト、タケミチらを「奴隷」として扱い、若き彼らの自尊心をメッチャクチャに潰しに来ます。もう我慢がならねぇ!と磯村くんが凶行に及ぼうとすると、それを止めるタケミチ。彼は仲間を守るため、初めてなけなしの勇気を振り絞ります。しかし、喧嘩で勝ったことのないタケミチに勝ち目などなく、このままでは死んでしまう……とその時、待ってました俺たちのむらや……ドラケンくんと、、、、、マ、マイキー……??????

 美(び)が、そこに立っていました。かつて、ハイローのオタクたちは山田裕貴を「少年マガジンの実写化」と言い、前田公輝や塩野瑛久を「実質二次元」と称えました。現実離れしたキャラクター付けを物ともせず、ありのままに取り入れても違和感を抱かせず、そこに“いる”と思わせる圧倒的な存在感、立ち振る舞い。原作やアニメを嗜んでいない私でもわかる。吉沢亮=マイキーは、完璧だと。彼以外ありえないキャスティングが、400%のシンクロ率を叩きだしたのだと、この時心で理解(わか)りました。

 バチクソに顔がいい山田裕貴と吉沢亮が指揮する東京卍会は、今では時代遅れ(タイムリープ先の舞台は2010年)になってしまった不良が、不良らしく生きられるための居場所としてマイキーが創ったもの。喧嘩はしても人の道は外れず、自分のケツは自分で拭き、仲間のことは絶対見捨てない。そんなMUGENみ溢れるサイコーな集団ですが、そんな卍会は10年後に過激な暴力組織となり、結果としてタケミチの彼女とその弟を死に追いやってしまう。だが、タケミチには彼らがそんな危険な存在には思えない。一体、どうしたらいいのか。

 最悪な未来を変えるためにタケミチがすべきこととは何か。未来で協力者となった刑事さん(タケミチの彼女の弟ォ!)の力を借りつつ、ようやくたどり着いたゴールへのフラグ。それは、「山田裕貴を守る」ことだった!?

 ここからはネタバレを含むためご自身の目で確かめていただくとして、山田裕貴が隣にいてくれなきゃ駄目になっちゃう系の吉沢亮(バチ萌え)と山田裕貴を逆恨みする鈴木伸之(どうしちまったんだよヤマトさん!!)とマイキーに重ための感情を向ける間宮祥太朗が無から出てきたりして、「好き」のフルコースが次から次へと運び込まれるので気分は生コン飲まされるコブラちゃんのようでした。

無題

 でね。確かにきっかけは山田裕貴であり、村山でした。東京リベンジャーズの山田裕貴、とにかく強くて優しくて、仁義があって、卍会を陰から支える二番手として、マイキーの隣でしっかりアタマ張ってて。でも時折“村山良樹”が顔を出す瞬間があって、メチャクチャにアがりました。彼が撮影に臨んだエピソード含めて、楽しんで演っているのが伝わりました。大好きです。

 ただ、今作のMVPはやっぱり吉沢亮なんですよ。元より顔立ちが綺麗で、足が長くて、信じられないくらい美形なのに、しっかり凄みを感じさせる圧のある演技をするもんだから、マイキーがトップである、という説得力をしっかり演じきっているんですよね。その上、普段は飄々とどら焼き食べながら現れるクセに一度キレたらもう止められない暴君の一面もあったりして、しかも足技使いというオタクの好きなもの欲張りセットみたいになっていて、これ好きにならんほうが無理じゃない!?!?ってなります。その上「行くぞテメェら」をやってくれるので、鬼邪高の女へのファンサも完璧なんですよ。英勉監督には足を向けて寝られねぇ。

 そして彼の真骨頂がコレ。クライマックス、信じられないくらい人の心を動かす「泣き」の演技を見せてくれます。東京卍会の長として張り詰めていなければならなかったマイキーの、誰にも見せない表情。生涯の相棒を想う気持ち。それら全てを台詞ではなく「アクション」で魅せる。これぞ名優、This is 吉沢亮。

 吉沢亮。彼を初めて見たのは、『仮面ライダーフォーゼ』の夏の劇場版の舞台挨拶で、我が地元の映画館に来てくれた時。爽やかな笑顔を見せてくれた吉沢亮くん、あの時は憧れのヒーローで、今は憧れの総長として、おれの心を掬い上げてくれた。東京卍会。おまえがいてくれれば、無敵を地で行く、吉沢亮と山田裕貴の永遠の契り。こんなに心動かされ、萌え狂い、泣かされるなんて、思いもしなかった。ありがとう、東京リベンジャーズ。

 そんな私が劇場を後にして(劇場が明るくなった途端、マイキーかっこよかったね!ってはしゃぐ女の子たちが最高だった)最初にやることは、「吉沢亮 写真集」で検索することでした。いやコレ、顔が良すぎないか?染色体は同じはずなのに、どう考えても生物としての造りが違いすぎないか??そういえば『キングダム』の吉沢亮も美(び)がカンストしてたっけな。続編も絶対観ます。ずっと金髪にしていてくれないかな、亮……。



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