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偏愛しろ、陶酔しろ、ぼくに。ポップセンスに。

やっほ。ruggirl木之元です。ようやっと、ツアーの全貌が見えてきたね。まあこっちとしては依然として、曲を書く日々で大した変化もないのだが。
今日はツアーにあたっての気持ちについてまた書こうと思う。あとは来た方がいい理由についても。
来てほしいからね。

まず、このツアーの構想は思い返すとバンドを始めた頃からあった。

ぼくはずっと、音楽に関してはミーハーもミーハーでメロディがキャッチーじゃないものしか聴いてこなかった。というか聴こうとしても聴けなかった。

良いメロディを聴くと口ずさみたくなるタイプで、作曲を始める前はずっとずっと人のメロディを我が物顔して歌っていた。なんか歌い続けてたら自分の物になるような気がしていた。し、その歌詞の中の引用を口に出したり、つまりそれは、音楽に対する憧れというよりも自分の人格形成を"良い音楽"に
近づけていくという作業に似ていたと思う。

良いメロディを聴くと口ずさみたくなるぼくは、
さらに容態が悪化し、バンドを始めてからは
「良いバンドを聴くとそのバンドになりたくなる」という悪癖が出てきた。

ぼくは、忌野清志郎になりたかったし、

坂本龍一になりたかったし、

チバユウスケになりたかったし、

ポールマッカートニーやジョンレノンになりたかった。

その為に頭を働かせて曲を作ったりものを考えたりする時間は苦しくない。むしろ甘ったるく幸せな
時間と感じていた。バンドマンは皆きっと考える事が好きである。全く、汚らしい病気だ。

チバユウスケが亡くなったのが、ちょうど「ツアーをしたいね」なんて話していた頃だった。
ぼくは居ても立っても居られずに、「ビリー・クランベリー・ジャンキーズ」という哀悼の意を込めてオマージュソングを書き上げた。

「い・け・な・いループマジック」「ロジカル・ヒストリー・ツアー(Roll up for the history)」の2曲できていて、披露の機会を考えていたが、絶好最悪のタイミングでチバユウスケが亡くなってしまったので「このタイミングで、ぼくは全員になってやろう。」という半ば分裂のようなよく分からない発想と熱量でツアーを組むことにした。

このツアーは、高校の軽音部の先輩がおふざけ半分で丸パクリの曲を作ってぼくに半笑いで聴かせてきたような思い出の、その延長線である。

ぼくは、このツアーで忌野清志郎に、チバユウスケに、ジョンレノンになる。なるのだ。
その邪魔は誰にもさせないよ。

オリジナリティがもっと欲しいわネ。

なんて言った暁には顔を覚えて末代まで祟ってやるからな。

という枕は置いておいて、ここからはツアーでリリースする新曲について順に語ろうと思う。

い・け・な・いループマジック

まず皆「い・け・な・いルージュマジック」という曲はご存じだろうか。
ぼくが敬愛する忌野清志郎と坂本龍一による日本で「これ以上完璧なものはないのではないだろうか」という具合にうまくいっているコラボ楽曲だ。
「君がいなけりゃ、夜は暗い」全くその通りだ。
現代的にぼくが勝手に再解釈したという次第だ。

忌野清志郎のパクリ?

忌野清志郎と坂本龍一以外にオマージュを見つけられないような輩は単純に良いメロなので黙って聴いていてほしい。あと変な口出しすんな。

めちゃくちゃ色々なオマージュを散りばめたので、
どうか宝探しみたいに楽しんでほしい。
あとメロディは国宝級の物を紡いだ。
Music Videoだって拵えた。
ぼくのポップセンスに怯えてもほしい。君が白旗を上げるのを待っているぞ。

ビリー・クランベリー・ジャンキーズ

野暮かと思い、もう普通に黙ってリリースしようかと思ったほどにオマージュを隠すつもりも微塵もない曲だ。皆まで言うな、THEE MICHELL GUN ELEPHANTのパク…じゃなくオマージュだ。

去年の11月26日、ぼくの誕生日の次の日に、
チバユウスケ氏が亡くなった。
嫌な言い方をすると、何だか運命を感じた。
(誕生日だったらもっと運命感じてたかも。)

あまりに憔悴しきってしまい、師匠をわざわざ呼び出して偲ぶ会でラッキーストライクを線香みたく立ててミッシェルについて、ROSSOについて、
バースデイについて語った。

なんかそのとき「ぼくがチバさんみたいな曲を書かなきゃ」と、全然関係ないのに使命感に勝手に襲われた。非常にアホである。

その日の夜にざっとワンコーラス「ビリー・クランベリー・ジャンキーズ」という曲を書いた。
ビリーはスモーキン・ビリーより、クランベリーはピンヘッド・クランベリー・ダンスより、
ジャンキーズはリボルバー・ジャンキーズより。

ぼくの好きな歌からそれぞれ題名を拝借した次第だ。小賢しいことは一切しなかった。
難しいことを考えずに歌詞を書いたし、リフを作ったし、メロディも何も考えていない。
君も難しいこと考えずにぼくが勝手に書いたミッシェルの新曲を聴いてほしい。
アホな先輩が作ったパクリの歌みたいに。

ロジカル・ヒストリー・ツアー(Roll up for the history)

この曲はとにかくビートルズになりたくて、
でもちゃんと自分の言葉で書きたくて、
ちょうどいい塩梅のところを探して書いた。

でもでもやっぱりちょっとのアイデアの拝借は許してほしい。だってぼくも「ロラ〜!」って歌いたかったんだもん。ビートルズ好きな友達みんなで
「ロラ〜!」って歌ったりしたことを思い出したら書かずにいられなかった。
だって、大好きなんだもん。

この曲できたときに、まずビートルマニアの師匠に
デモを送って爆笑したりした。
実際合わしてみると結構格好良くて、リハーサル
終わりにその勢いでレコーディングを済ませた。

ツアーのリハーサルのあとに師匠と上田と車で丸々
Magical Mystery Tourを聴いた。
なんかそのときに「アッ、間違ってないな」と確信した。あまりに前衛的で、あまりにメロディが美しくて、なんだかぼくたちがビートルズになったような錯覚に落ちた。

ぼくたちは、このツアーでは
RCサクセションであり、
THEE MICHELL GUN ELEPHANTであり、
The Beatlesであります。

誰がぼくらに勝てるもんか。
どうか今のアホな高校生の熱量でツアーをする
ぼくらみたいなバンドを是非観てほしい。

だから君の街まで行ってやるんだよ。
ツアーで会おうね。会おうね。約束だよ。

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