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世にも奇妙な物語で好きな回

 世にも奇妙な物語はホラーな話かギャグな話か感動する話のどれかになる為、子供の頃は最後が怖い形で終わらないかと、ビクビクしながらみていた。
 そう、怖い話が苦手な私です。

 しかし、ある時から世にも奇妙がめちゃくちゃ面白い番組であることに気づき、大学生の頃は昔の回を見漁っていた時期もあった。
 そんな私が気に入った世にも奇妙な物語を紹介していきたいと思う。
 (ほとんどが昔のやつだけれども…)


 23分間の奇跡

 一番好きな回。お気に入りとかじゃ無い。殿堂入り。内容は「23分間あれば1クラス洗脳する事は容易」という話。
 暴力的な描写は一切無いけれども確かな恐怖がある。むしろ、武力行使よりもやっている事のタチが悪い。
 これほどまでに、おぞましいという言葉がぴったり当てはまる話は他に知らない。


 冷やす女

 同棲中のカップルの話。部屋をひたすら冷やし続ける女と、登山姿のまま黙って座っている男。
 多分世にも奇妙の中で一番泣けた話。 
 ジョンレノンの『Happy Xmas』と『LOVE』がいい味出してる。あと、ブラウン管テレビから流れてくる新年のカウントダウンが、またノスタルジーでいい。
 もう、平成初期の暮らしって感じがエモすぎて懐かしくて、そう言った意味でも泣ける。


エキストラ

 SMAPの特別編で香取慎吾が主演だった。
 皆んなが決められた台詞を言って毎日を過ごしているという話。どんなに驚くような展開があっても、全てが台本通り。つまりは、皆んながエキストラ。
 この時の香取慎吾かっこ良くて好き。


親切すぎる家族

 営業マンの話。一度は家族を持ったが、仕事一筋の男は家庭を顧みることをせず、離婚してしまう。その事に罪悪感を抱きながらも、いつものようにゴールドを田舎の老人に売り捌いて行くアコギな商売を続けていた。
 炎天下だったこともあって、熱中症になった男。近くのベンチで一休み。朦朧とする意識の中で、最後の夢を見るという内容。
 歴史ある日本家屋、外に干してある綿布団、祖母が沸かした五右衛門風呂…全てが懐かしく暖かい。そう、一言で言えば暖かい話。
 あと、古尾谷雅人がごっつイケメン。だから好き。


戦争はなかった

 太平洋戦争の記憶を有している男。だけど、周りの皆んなは「戦争なんて無かった」と口を揃えて言う。そんな奇妙な世界に翻弄される話。原爆ドームもあるのに火災でああなっただけで、爆撃された物ではないと。
 最後に主人公が言う「戦争はあったんだ!忘れちゃいけないんだ!」という一言が印象的。
 歴史として争いの記録は残されているけれども、実際に体験した人がいなくなった時に、私たちの記憶から戦争という文字が消えてしまうのだろう。そうして、歴史は繰り返される。


 美女缶

 缶詰を開けたら美女が出てくる、ラブラブな恋愛ストーリー♡にしないところが、世にも奇妙。実は缶詰を開けた男もまた缶詰から生まれていた。意外とおセンチな気持ちになる話。

幸福の選択

 ちょっと親切すぎる家族と似通ったストーリーかもしれないけれど、パラレルワールド的な内容。
 バリキャリウーマンだけれども独身の主人公が、5年前に占ってもらった占い師にもう一つの人生を見せて貰うという話。そのもう一つの人生というのが、結婚して子供がいたらというルート。自分の好きなように出来ないし、行動は制限されるしで、家庭を持つっていいことないなぁと思っていたけれど…?
 どっちを選んでも多分幸せだった。けれど、やり直しが効かないから人生は楽しい。今を大切にしようと思える作品。


ベビートークA錠

 「全部お前が悪いんだ」という台詞が有名のベビートークA錠。乳児のお世話に疲れた母親が薬局の人にベビートークA錠という薬を勧められて…という話。薬を飲めばあら不思議、赤ちゃんの言葉が分かる。
 それから薬の沼に嵌っていく母親。薬剤師から言われた用途を守らず多量摂取していたら、何故か自分にも副作用が起こって…?
 最終的には感動系の話だけど、途中で赤さんが怖くなるので個人的にはホラー系に分類している。

迷路

 『23分間の奇跡』の次に好きな回。閉鎖されたテーマパークにある巨大な迷路。その迷路の中に入って出てきた者はいないという。
 そんな迷路を攻略する為に、3人が訪れる。辿った道がわかるように、アリアドネの糸が持参され、携帯も持ってきているから迷うことは無い……なんて事はなく、迷路に迷った3人。果たして誰が迷路から脱出できるのか?というストーリー。
 当時はミノタウロスの被り物をした人間が怖すぎて嫌いだったけど、高校生ぐらいの時に再視聴して一気に好きになった。
 伏線回収とかが好きな人には刺さる話だと思う。


試着室

 ドレスアップして同窓会に向かう主人公。
 道中、色々と災難があってドレスが汚れてしまったため、新しい服を買う為近くの洋服店へ入った。そこには、膨大な服がずらりと並んでいていわばよりどりみどり状態。
 試しにドレスを試着すると、その服を着ていった時の同窓会がシュミレートされて…?
 話としても面白かったのだけど、これ個人的にはヘアメイク殺しの回だと思う。
 着物やら民族衣装やら色んな服を着て、その分メイクも変えていたので、撮影大変だったんだろうなぁという印象が強く残っている。


僕は旅をする

 再度SMAP特別編で、今度は稲垣吾郎主演。
 慌てん坊の姉が旅行をしに行ったのだが、不運な事に道中電車に撥ねられ亡くなってしまう。だけど、遺体は頭部だけが見つからない。
 主人公である弟は、姉の旅行の軌跡を辿るって内容だった気がする…。
 普通に、吾郎ちゃんがカッコいい。ただそれだけが記憶に残っている。
 役者やっている時の吾郎ちゃんてめっちゃ好き。

 このほかにも、好きな作品はたくさんある。
 有名どころは同じくSMAP特別編で草彅剛が主演だった『13番目の客』。死刑が廃止された日本で新たに作り出された極刑『懲役30日』。作り話が本当になってしまう?それとも恐怖が現実を作り出したのか?椎名桔平主演『扉の先』。本に挟まっている栞で文通する堀北真希主演『栞の恋』。

 1990年から放送されている『世にも奇妙な物語』。放送された物語は数知れず。
 時に怖く、時に感動して、時に訳分からん話を出して来る世にも奇妙な物語。
 私もテレビ離れしてしまった為、もう新作は観なくなってしまったけれど、いい作品はいつまでも忘れる事は無いだろう。






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