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【詩の森】553 悪代官

悪代官
 
植物の名前にも色々あって
それらはみな
人間の都合で付けられたものだが
茄子に似た雑草に
ワルナスビというのがある
雑草が何か悪さをするとは思えないが
まるで犯人みたいで
少し可哀相な気がする
 
そうかと思うと
ヘクソカズラというのもある
確かに臭いは強烈だが
それでもあんまりだと思う
国松ゆたかさんの句に
花あげてへくそかずらはかなしき名
というのがあって
季語にもなっている
 
俳句ではこれを灸(やいと)花ともいう
火をつけたもぐさに見立てたものだろうか
ほかにもハキダメギクは
掃溜めでよく見かけるからという
これもあんまりだと思って
『へくそかずらとはきだめぎく』という
恋の童話に仕立てたことがある
金色のヘクソカズラの実は美しい
 
ところで
植物にこんな名前を付けるくらいだから
人間の世界にも悪意がつきものだ
政府が作った法律で
憲法違反はどれくらいあるのだろうか
本来憲法違反の法律は無効なのだが――――
この国の人々は多数決が民主主義だと
勘違いしている
 
政治家が世襲のようになって
知恵よりも悪智恵の勝る
意地悪な家系が生き延びてきたのだろうか
地盤看板鞄―――
その鞄の中身は悪金にきまっている
あんまり悪口はいいたくないが
世の中にこんなにも嘘が出回っているのは
国民がお人よしだからだろう
 
おそらく
一部の悪者がマスメディアを牛耳り
地球上でしたい放題
悪さをしているというのが
この世界の姿ではないだろうか
悪金が世界を支配しているのだ
その大本に通貨発行権を握っている
世界銀行権力があるのだろう
 
金融経済のゲームのようなお金と
実体経済のお金が同じだなんて
人間はどうかしている
実体経済の何十倍ともいわれる大金を
信用創造で無から創り出したのは
他ならぬ銀行なのだ
借金経済システムの頂点に
悪代官のような銀行が君臨している
 
2023.10.6
 

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