精神障害者にも安楽死【スイス法律の抜け穴】

精神障害者でも安楽死できる


自発的な死(AVD: Assisted voluntary death/安楽死)を施行しているLifeCircle(ライフサークル)などの安楽死施設を支援しているEternalSPIRIT(エターナルスピリット)財団の案内によると、

「深刻な身体的苦痛がない精神疾患の人」などをAVD非対象者としているが、実質的には可能なことが以下の判決から分かる。

2024年、スイス最高裁は身体的に健康な女性の自殺ほう助したEXITの副代表に無罪判決で支持した。

2023年、精神疾患を証明するための精神科医の報告書がない状況でも、女性が安楽死を支援した医師(LifeCircleの代表)に無罪判決をスイス最高裁が下した。

法律の抜け穴

実は安楽死はスイスで合法ではないけど、法律に抜け穴があるため、実質的には無罪になり得る。

スイスの法律によれば、
「自己中心的な動機から他人を自殺に誘導し、
またはその支援をする者は、
もし自殺が成功したか試みられた場合、
監獄で最大5年間の収監、
または禁錮によって処罰されます。」
出典: スイス刑法の第115条

「自己中心的な動機から」が肝。

自殺を支援する人が無償で行動していると主張すれば、起訴されない。

この文言により事実上の合法化が実現するが、自殺支援は法的には合法ではなく、ただし上記の判決のように罰せられない場合がある。自己中心的な動機が証明されない限り。

また、自殺支援が医療行為であるという示唆もないため、自殺を支援する人が医療専門家である必要はなく、起訴を免れることができるのだ。

https://www.patientsrightscouncil.org/site/switzerland/

安楽死当日前後の手順

残念ながらLifeCircleは2022年より新規会員の受付を終了している。

それを知らずに、私の第一候補だったため、安楽死当日までの手順と、その後の手続きを調べたので、参考として下記に記載しておく。

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