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年取って沁みる映画。「ロスト・イン・トランスレーション」

「ロスト・イン・トランスレーション」
2003年公開だから20周年。CM撮影で来た俳優とカメラマンの夫の連れで来た女性が言葉の通じない異国の地・東京で惹かれ合う話。

当時は高校2年。
トーキョーで君に会えて良かった」「ひとときの恋心、永遠の想い出」という公開時のキャッチコピーに惹かれたものの、話の内容が理解できず。ソフィア・コッポラは日本人が苦手なのか?という印象が残った。

年取って再見すると沁みる。独身生活が長くなってぼっちの気持ちが分かるからか。異性との話が嚙み合わない時や周りから浮いてると気付いた時に彼の気持ちが分かる。一つの出会いときっかけで景色が変わる事を教えてくれる。その出会いを心の中で欲しているのだろうな。スカーレット・ヨハンソンが良いとか贅沢は言わないから。

今や海外スターが日本CMに出る事もめっきり減ってしまった。本作でビル・マーレイが演じる俳優はサントリーの高級ウイスキー「響」のCMだったが、同じ会社のトミー・リー・ジョーンズしか今は出ない。ジャン・レノは一時、出まくっていたのに。今や「響」も販売停止。嗚呼時代の流れよ。

日本縁のキャストも多数。「Mathew TV」でマシュー南こと藤井隆は当時も話題だったが、CMディレクター役がダイアモンド☆ユカイだったのが発見。指示がアバウトで「パッションだよ、パッション」と、普段口にしてるサムシングと言ってる事が何も変わってないやんというツッコミ。

そしてクレジットで流れる「はっぴいえんど」の「風をあつめて」。
話に乗れなかった当時でもこの曲の良さは分かる。歌い易く口ずさみたくなる曲。あとは東京の景色。スクランブル交差点、カラオケ、ネオン。。洗練された美しい街並みと時々混じる外人の姿は疾病明けも変わらなかった。

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