終わりがあるのは美しい。

日常は、面白みがなく、変化がなく、退屈でどこか常に寂しい。

そんな日々でも「あぁ、幸せだな」と感じることがある。
誰かと一緒にいる時
誰かと笑ってる時
誰かが自分のこと好きでいてくれることを感じた時

そんな時、幸福度数は急激に伸び、宇宙までぶち上がる。
生まれてくることができて、幸せを感じられることができてよかったな。と大袈裟に、だけどとても自然に、宇宙にまで思いを馳せる。

人生が小説だとしたら、そういう瞬間はハイライトだと思う。きっと付箋がつけられる。
その他の平凡な文章が記憶に残らないとしても、日々の中で生まれる幸せポイントはたったそれだけ覚えてもらえる。

どん底は、闇のように深い。
もし今この瞬間自分がいなくなっても気づいてもらえない、見つけてもらえないという恐怖。この先も変わらず私のいない世界は回っていくのだと思うと寂しく、無力で、それが当たり前なのに無力だと感じてしまうような自分の傲慢さにもガッカリする。

闇は無色で、ジタバタしてもなにも触らないくらい深くて怖い。
この地球に人類がもし私しかいなかったら、それは存在していないのと何も変わらない。
1人の人間の主観な世界があるだけだ。
落ち込んでいる時は、その感覚に似ていると思う。

掬い上げてくれるのはいつもそばにいる友達や家族の存在だった。
毎日連絡をとるわけでも、会っているわけでもないからその存在を常に意識するのは難しい。
ただ、ふとした瞬間に連絡が来たり、会って言葉をもらったりすると自分はずっと世界に存在していたんだなと分かる。

私を生かしているのは周りにいる人の存在なのだと思う。

それを実感できた時幸せだな、と思うしその気持ちを共有できることもまた嬉しい。

生まれてこれて、よかったな
と思うのだ。