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ザァザァ…ザァザァ…
私の自宅の目の前には、澄んだ小川が流れている。二、三箇所の小さな滝があるため、水の落ちるザァザァという響く音が途切れることはない。
滝のないところは、サラサラ…サラサラ…と静かな水音を立てて流れていく。
春の小川は、優しい音色に溢れ、水温も冬の時より温度が上がり、手を入れると気持ちが良い。

川の音、流れというのは、人生の旋律によく似ている。
穏やかな姿もあれば、荒々しい姿を現すこともある。その日その日で、微妙な違いが川にも存在する。
荒々しく流れた後の川は、今までにあった石の配置や、多くの砂の状態を変えさせ、全く異なる形に変えてしまうことがある。私はこの変化に富む、川という生き物が好きだ。

私事ではあるが、この川のある山奥の家に辿り着くまで、大きな変化、変化の連続であった。時折、人生というのは川なのだ、と、大きな石に腰を下ろして、じっと水の流れを見渡しながら、そのようなことを考えている。

今年でこの川と生きるのも三年目。今年はどのような姿を見せてくれるのか。
私たち人間も、“変わる”ということを恐れず、変化を一つの楽しみとしながら、川の流れのように、悠々たる歩みで進んでいきたい。その先には必ず、素晴らしい景色が待っているに違いない。

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