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思いがけず戸隠へ

2018年8月。
もう来年は教員をやめてやるんだぜ、という先取りの解放感とともに黒姫を訪れた茶ぶどうは、勢い余って追加の1泊、一路戸隠へ向かった―
 
(↓黒姫↓)


戸隠奥社の参道で

東京並みに蒸し暑い長野駅からバスで出発。夏休みらしい青空が広がる。
「自由! 私は自由!」とニマニマしているうちに、戸隠中社に到着。急遽宿泊を決めた「ペンションあぜりあ」のおじいさんが大きい荷物だけ預かってくださり、身軽に散策を開始。まずは中社。

ソフトクリーム 白くないのを選びがち

くまざさソフトクリームなるものを食した後、鳥居をくぐって戸隠奥社へ向かった。
(クリスチャンだが神社仏閣見学は好き)

これぞ戸隠!

観光客が多い。やがて「戸隠!」って感じの見事な杉並木の参道が現れた。
解放感に浸ってノースリーブになって歩き出す。旅の恥はなんとやら。

地面がじゃりじゃり。昔の人はもっと荒れた道を「草鞋」かなんかで歩いたんだ、と思う。

――雷が鳴り出した。
参道は長い。途中で〇っと〇トイレ(紙はゴミ箱へ!)に入ったり、ワイルドな石段を登ったりしてけっこうたいへんだった。「この先まだまだですか!?」と戻ってくる人に何度も聞きかけた。40分弱でようやく奥社到着。しかし、なんだこの行列! 参拝の列めっちゃ長っ子どももけっこういるけどこの道よう来たな
……とか思ってたら、雨が。一堂、呆然となるほどの勢いで、降り出した。
私は晴雨兼用傘を持ち歩いていたため助かったが、傘のない人も多いようだった。
 
とんでもないレベルのどしゃ降り。その中、冗談みたいに険しい山道を下る。たちまち腰まで濡れる。それでもなお上を目指す参拝客もいてたまげた。2組ほど「この先まだ遠いですか?」と聞いてきたので「遠いし人多いのでやめた方が」とお答えしたところ帰途につかれた。ご安全に。

下り勾配を雨水がどんどん流れていく。泥が膝上、腰まではねる。
入り口が近づくころには空は明るくなってきたが、雨はやまず、不思議な光景が広がった。

水たまりの水をばっしゃんかけてしまったお姉さん 本当にごめんなさい

当日予約で飛び込んだペンションで

「あぜりあ」のおじいさんが迎えに来てくださり、ペンションへ。途上、雨が上がり、大きな虹がかかった……

靴を洗わせてもらって早速お風呂に。
下調べなしで突発的に来たこのペンション、なんとも素敵な趣。広いお風呂は貸切り状態だし、いいの!?ってくらい気分よく過ごさせてもらった。
ズボンも下半分だけ泥を流した。明日には乾くっておじいさん言ってたけど大丈夫か。
長野駅で購入したおやきを夕食に食べる。おやきはいい。

やっぱり山の上は涼しい。窓を開けているだけで涼しい。
水道水をペットボトルに入れる。結露するほど冷たい。

あぜりあの朝

6時に起床、早朝散歩。すばらしいひんやり感を堪能する。山の香り。黒姫ともまた違う空気。

爽やかそのもの

食堂で、ちょうどいい量の朝食をいただく。
昨日びしょぬれになった服は見事に乾いた。靴はさすがに無理だったようで、「ビニールを履いてから履くといい」とビニールをくれた。とはいえ9割乾いていて、十分。

戸隠森林植物園へ

おじいさんに戸隠森林植物園まで送ってもらった。途中、中社のコインロッカーに荷物を淹れさせてもらった。朝食のみの飛び込み客に対してなんと親切な。

広い 明るい 人がいない 素晴らしい
懐かしのヘビ苺
こういう道 大好き

1時間20分ほど散策し、鏡池に到着。
青空の下、靴と靴下(歩いているうちしみてきた)を乾かしつつ、裸足で旅ノートをつける。日傘ごしにも強い陽射し。でも風が涼しい。

らんららん

鏡池を一周し、さらに散策。妙なキノコ?や木の瘤のようなキノコを発見。仰向けになったねずみの死骸も見つけてしまった。死んでまもないのか、虫が一匹しかたかってない。灰色の毛が柔らかそう……さすがにさわらないでおく。
園内は人が少なく、数人としかすれ違わなかった。最高。

夏の小さな清流よこんにちは

戸隠そばに舌鼓を打つ

昼ごろ、中社にゴールイン。あぜりあのおじいさんが教えてくれた「戸隠堂」でざるそばを注文。コシが強くてすごくおいしい。

念願の戸隠そば

バスに乗って「そば博物館」で下車。近くの「山笑(やましょう)」に入店。観光客が増えつつあったが、うまいこと席を確保して、いざ食べ比べ!
戸隠そばを出す店はそれぞれこだわりがあるようで、また違った味わい。おいしい。蕎麦湯がもっちり、ねっとり濃い!

念願の戸隠そば②

戸隠そばを2種食べられて満足。2時間のうちに2食たべられる人間でよかった。
ほら、ご覧の通りそばだけなんで。テンプラとかつけてないんで。

牛に引かれずとも善光寺

バスで長野駅へ。途中、善光寺を通ったので下車してみた。
いや、善光寺界隈の「モダン」なこと!
仲見世通りはデザートの宝庫。ソフトクリームだけで何種類あるのか。私はびんずるソフトクリームにした。「おいり」がカラフルでかわいくて。

これはミックス

善光寺境内は予想以上に観光地化が激しく、もはやテーマパークのようだった。人出の多いこと! 山門に登るだけで500円!? お堂の中までお店があるの!?
茶ぶどうの好きなお寺は……人が少なくて、中で畳の上にしばらく静かに座っていられるところ。
なんなら誰もいなくて、寝そべることができるところ!
 
Oh...と思っていたところ、鐘の音が。
ちょうど16時。鐘つきの様子を眺めて音が聴けたのはよかった。

夏旅や俄か鐘きく善光寺

長野駅に着くと急いで新幹線自由席券を買い、少々のお土産を買い、車内で食べるおやきも買い、ホームへ小走り。始発だから自由席車両でも横に人がいない状態で座れた。
 
3日間、無心に旅した。
1日のばして本当によかった。準備ゼロだったけど、皆さまのご厚意に支えられて冒険させてもらった。
一泊のつもりだったから着替えもなし、資金もギリだったけど、すごい充実してた。
こういうのは一人旅だからこそ。バスの時間以外の何にも縛られず……

戸隠植物園はまた行きたいね

(↓うちのにゃんも よろしければ どうぞ↓)

(↓オタクの遊び↓)




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