せおいびと

人は皆
背中に何かを背負っている

それは
物かもしれない
立場かもしれない
苦悩かもしれない
身近な人かもしれない
自身かもしれない

人は皆
背中にいつの間にか背負っている

それは
縁かもしれない
転機かもしれない
事故かもしれない
死かもしれない
生まれた瞬間からかもしれない

人は皆
背中に様々な重さを背負っている

それは
羽ほどの重さかもしれない
一握りの砂ほどの重さかもしれない
握りこぶしの鉄球ぐらいの重さかもしれない
両腕で抱えるほどの岩ぐらいの重さかもしれない
ビルのような鉄筋コンクリートの塊ほどの重さかもしれない

人は皆
互いに見れば背後のものの大きさに目がつく

自分の後ろにあるものは
自分で見る事が出来ないものだから

しかし背負うものは
負債ではない

生きてきた過程で
自身に積み重なってきた大事な資産

だから
他が差し伸べる手を自身は制すのだろう

だから
自らの足で踏ん張り歩を止めないのだろう

重さに耐えて潰されまいと
背負う何かを未来へ届けんと
いつか肩の荷が下りる事を願わんと
誰かの幸せを実現せんと

人は皆
自分の後ろにあるものすべてを
守り通すために生きている


* * *


#詩 #ポエム #背負う #生きる #私 #皆
#誰もが抱える背中のもの

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