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旅に出たら、留学が決まった話。

32歳になってまさか留学することになるとは思わなかった。

しかも、トルコに。

ケバブとトルコアイスしか知らないこの私が。


謎のウイルスが流行り始めた頃、転職した私はフルリモートの環境を手に入れた。転職先は、ベンチャー企業でそれはそれはハード。一日中PCに向かって仕事詰めの日々を送っていた。

フルオンライン環境で社員とも合わない日々。虚無感というか何か悶々とした毎日を送っていた。このまま、歳をとるのかと恐怖だった。

何かを変えたいときは、環境を変えるのが一番という逸話を信じてそうだ!旅をしようと思いたった。(単純)

行ったことがない場所に行く。ただそれだけを条件とした。

そんな時に、たまたまトルコ人の知人から連絡が来た。日本に仕事で行くから、お茶しないかと。

会って話を聞いてみると、またすぐ自国に帰るとのこと。
行先はココだ!と直感でトルコに行くことに決めた。想定よりも遥かに遠いなと思ったがまあいい。

それから、2ヶ月後✈
言われるがままに取ったチケットを握りしめて1ヶ月のワーケーションへ出かけた。
初の海外ひとり旅。

イズミルという第三の都市エーゲ海が見える地域に来た。
トルコは想像以上に快適だった。

治安はよく、食べ物が安くてめちゃくちゃ美味しい。
近くには広い公園があり、暇さえあればウォーキングをした。
美味しいご飯とこのウォーキングのおかげで、1ヶ月で4キロぐらい痩せて体調がかなり良くなったことは思いがけない副産物だった。

東アジア人はほぼ見かけないが、日本人だというと優しく接してくれ、歓迎の振る舞いすらしてもらえる。(先祖に感謝)

トルコ語が分からないので、愚痴をいわれていても分かってないだけかもしれないが。それはそれで幸せ。

雑音の入らない世界に来て、考え事が捗った。

長期間住んで、トルコ語が理解出来るようになればストレスは増えるだろが、何となくココに住みたいと思った。

トルコを訪れて2週間を過ぎた頃だったか、

知人「大学に通いたい?」
私「ん??」
知人「国際学部があるから、語学を学ばないか?」
と言われたのだ。知人は、研究者のため大学に勤務しているのだが、なんと思いつきのひょんな話。

単純な私は、これにノッたのだ。
「yes」とだけ返して。

20歳ぐらいの頃に、青年海外協力隊に行きたいと思ったこともあったが結局いかず、留学や海外での生活には興味がある程度で実行する気もさらさらなかった。でも、どこかに塞ぎ込んでいた気持ちもあった。

こんな立ち話が本当に実現するわけもないと思いながら、前向きな返事だけはしておいた。

留学に誘った理由を聞くと、まだ日本人の留学生を輩出したことがなくちょうど実績作りになると考えたらしい。日本人が好きな彼等は、日本との繫がりを作りたかったようで、win winの関係になると言う結論に至ったらしい。

数日後、学長に挨拶に連れて行かされ、通う気があることを伝えるとみるみるうちに進み、ひょんな思いつきの世間話で私の留学が決まってしまったのだ。
というわけで、私はある大学の日本人第一号の(仮)留学生となることとなった。(まだ行っていない)

エージェントも通さずに、試験も受けずに。
授業料もほぼいらない(元々安い)と言われた。
こんな夢のような話があるのか。ここだけ切り取ると詐欺にあったような話(笑)

一応伝えておくと大学も存在したし、学長にもお会いした。世界の大学ランキングにも名前のある大学だった。(疑いは未だに自分自身が一番もっている)

国民性なのか、たまたまなのか、物事はこんなもんで進むものなのか。

日本人パスポートは、本当に最強であるという話。 

そして、私は会社員をしながら本気で大学生をしようとしている。
無謀な気もするけど、WBCを見た私は今ならやれる気がする。

続く


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