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温故知新なレトロの世界

こんにちは、プロデュース部の橋口です。
最近、携わるお仕事や巷のデザインをみていると、レトロなテイストが増えて来たな〜と感じます。
レトロと一口に言っても、戦前戦後の昭和レトロや江戸時代風もあれば、70〜80年代のシティポップテイスト、最近では平成もレトロの仲間入りを果たしていていますね。

個人的には、どの時代のテイストもそれぞれ魅力的で好きなのですが、特に昭和レトロは、体験したわけでもないのに何故か感じるノスタルジーな雰囲気にとても惹かれます。

そんなレトロが詰まった空間を実際に体験できる博物館があるので先月行ってきました。
小金井にある江戸東京たてもの園という施設で、広い敷地に30棟もの建物が移築・展示されてます。
当時の建物っぽく再現しましたではなく、実際に別の場所に建っていたものを移築したというのが、他にあまりない大きな魅力です。

入ってすぐのミュージアムショップでは、宮崎駿監督がデザインしたマスコットキャラクター「えどまる」が迎えてくれます。
「千と千尋の神隠し」の制作時には、園内の銭湯や商店のデザインを参考にしたりするなど、スタジオジブリとの縁が深いことも特徴の一つのようです!

商店が立ち並ぶエリアでは、明治〜昭和初期の建物が並んでいて、
まるで映画の世界に入り込んだかのような気分を味わえます。
商店では、食器や筆、タバコ、乾物、ソースなど、商品も並べてあるのでより臨場感があります。

特に、ソースや缶詰、タバコの包装紙は当時のデザインそのままでこのレトロ感が印象的でした。
瓶や缶詰は西洋風、タバコは浮世絵のような和モダンなテイストで、
当時のデザインの流行り・移り変わりも窺い知ることが出来ますね。

園内でも、ひときわ大きく目を引くスポットになっているのがこの立派な銭湯です。

90年以上前の1929年に建てられて、その後1988年まで足立区千住で営業していたそうです。
富士山の壁画はもちろん、アナログの体重計や当時の広告などレトロ要素ぎっしりです。
丸みを帯びた柔らかなフォントが多いのが特徴的ですね。
特に右下の広告は全て手書きなので、微妙なヨレや絵の具の膨らみも味になってるな〜としばらく眺めてしまいました。

町並みに目を向けると、民家や商店の壁にも広告が掲げられています。
まさしく昭和レトロといった感じの食品・薬などのホーロー看板、これもレトロ好きにはたまりません。
当時のデザインを知る上でもとても勉強になります。

建物の中にもレトロアイテムはたくさんあります。
黒電話やレジスター、冷蔵庫、卓上テレビなど当時の電化製品もそのまま展示されています。
並べてみると、フォント同様シンプルだけど丸みを帯びた洗練されたデザインが印象的です。

他にも、さらに古く江戸時代後期に建てられた茅葺屋根の立派な民家なども建てられています。
これも、映画や漫画で見るような囲炉裏やかまどなど臨場感たっぷりに展示されていて、その世界に入り込んだような気持ちを味わえます。
屋根に吊るされた風鈴も涼しげで、ちょっとだけ蒸し暑さも紛れました。

こんなに沢山かつ本物のレトロを肌で感じることが出来る施設というのは、日本中探しても中々ないのではないかなと思います。
皆さんも、古くて新しいレトロな世界を体感してみたくなったら、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?それでは。

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