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ライティング・色彩の観点から見る芸術の秋の映画3選

どうも、映画の藤井です。
「芸術の秋なのにどんな映画を観たらいいか分からないよ。助けてよ。」というお声が全国各地から
虫の音に乗って私の元に届いてきました。今回はいつもどおり映画を軸にしながら映画内のライティング・色彩の観点から見る映画3選を紹介致します。

まず一つ目は、「鑑定士と顔のない依頼人」です。

引用元:映画com

あらすじ
天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)は、
資産家の両親が遺(のこ)した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の
女性クレア(シルヴィア・フークス)は決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、
歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共に依頼人の身辺を探る彼は……。

引用)yahoo!映画「鑑定士と顔のない依頼人」より

といったような感じで、主人公は美術鑑定士であるため、芸術の秋に観る映画らしく
かなりの絵画が登場します。内容はさておき、映画全体のトーン、特に主な舞台となる依頼人クレアの住む
お屋敷のインテリアがお洒落でそれだけでも観る価値アリではないかと思います。
この映画は割と暗めのトーンで構成されているのですが、それとは対象的に
主人公が大量の絵画を保管している室内は真っ白の壁紙でかなり明るめのライティングがされており
しっかりと作品の中でコントラストがつけられ印象的になっています。
ぜひ、作品を見て確認してみてください!

二つ目は「バスキア」です。

引用元:IMDb.com

タイトルで分かるとおり、日本では、あの月に行った前澤さんが約62億円で絵を購入したことで
有名な「天才画家ジャン=ミシェル・バスキア」の27 年の生涯を描いた伝記映画です。
この作品は好きすぎて何回みたか分かりませんが、最初のシーンで、カフェで働くヒロインを観ながら
カフェのテーブルに直にメープルシロップ垂らして彼女の似顔絵を描き、彼女の興味を惹こうとする
シーンは何度見ても心掴まれます。汚いですけど笑
あと、後にヒロインと恋仲になり同棲しているバスキアが良かれと思って彼女が大事にしているドレス
にペイントをするのですが、普通に彼女にめちゃくちゃ怒られるというかわいいエピソードも最高です。
バスキアのファッション、映画の空気感、アンディーウォーホル役のデヴィッドボウイ、全部いいので
是非見ていただきたです!

最後は「アデル、ブルーは熱い色」です。

引用元:www.amazon.co.jp

この映画もかなり有名な映画なので、紹介する必要もないくらいだとは思いますが、ざっくりあらすじは、
女子高生のアデルが、ある日道ですれ違った青い髪の女性エマに心奪われてしまい、ほどなくして二人は恋に
落ちていくという感じです。
この作品には「ティールオレンジ」が作品を通して使用されています。
ティールオレンジとはハリウッドで人気のあるカラーグレーディングです。 映画のような世界観を作り出す色合いで
ティール(青緑)とオレンジは補色関係にあり、メリハリを出しやすく同時にコントラストを作り出すことができるので
人の肌色を強調出来ます。 さらに写真全体に奥行き感を与えるのも特徴の一つです。
画像の左側の主人公は赤髪でオレンジの服を着ているのに対し、画像右側のエマは青髪で青色のタンクトップに身を包み
青で統一することで、オレンジと青の補色関係となりお互いを引き立てあっています。
本編は3時間近くありますが、映像美を堪能したいという目的だけでも観ていただきたい作品です。

映画を内容や迫力だけでなく、ライティング、色彩にフォーカスしてみてみることでより一層芸術の秋を
深められるのではないでしょうか?
以上「ライティング・色彩の観点から見る芸術の秋の映画3選」でした!
では、また会う日まで〜

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