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映画「バービー」のこと、109シネマズプレミアム新宿のこと、など、

8月×日
109シネマズプレミアム新宿で「バービー」(グレタ・ガーウィグ監督)

特に印象に残るシーン無し。
(カラフルなバービーランドは10分で飽きるし、現実世界に行ったと思ったら割とすぐに戻って来てしまうし)
登場人物も、ライアン・ゴズリング演じるケン以外は(主役も含めて)あまり魅力が感じられず。
(特にバービーが現実世界に来るきっかけになった母と娘はあの程度の描き方でいいの?)

という訳であまり良い出来とは思えず。
ただストーリーは確かに良く練られていて皮肉も効いているので、最後まで退屈せずに見ることはできた。

・あんまり上出来とは思えないが、
・たしかに面白がれる部分はあり、
・一部で熱狂的に盛り上がっているらしい。

という映画、ちょっと前にもあったな。
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」だ。

あれも賛否両論の映画で、ぼくは「否」の方だったけど、「バービー」も同じく。

賛否両論の中にも当然いろんな幅があるわけで、
「フェミニズム/ポリコレが気に食わないから駄目」
なんていう「否」はお話にならないと思うけど(だいたいこの映画にはそれほど過激なメッセージがあるわけでもない)、
「賛」の方にもとんでもないものがある。
「完璧な映画だ」なんていうレビューを読むと、「この人はいったい今までどんな映画を観てきたんだろう」と思わざるを得ない。
たとえば「ゴッドファーザー」って映画は観たことあるのかな?
「ゴッドファーザー」はフランシス・フォード・コッポラっていう監督が撮った映画で・・・、いや、うん・・・、まあ止めておこう。

× × × × × ×

109シネマズプレミアム新宿という映画館、初めて中に入ったのだがなかなかスゴイところだった。

まずはネットでチケット購入時、日時を選び、座席を選び、券種(一般)を選んだところ〈4,500円〉と出て来て驚愕。
映画館の料金といえば、1,800円だった一般の料金が1,900円(劇場によっては2,000円)になって、きついなあと思っていたところなのだが・・・。
最近の映画館は、一部に豪華なプレミアムシートみたいなのを設けているところがあって、まちがってそういう席を選んでしまったのかと思ったが違った。
この109シネマズプレミアム新宿の座席はすべての席がプレミアムシートで、さらにその中にもっと豪華な席があるとのこと。
普通の席が4500円、豪華な席は6500円。
一部では話題になっていたらしいのだが全然知らなかった。

思わず購入を止めようかと思ったが、まあ一度くらいは行ってみるか、と思い直し購入(痛い出費だが)。

鑑賞者専用ラウンジ
上映1時間前から入場可能で、鑑賞作品の本編開始時刻まで、ポップコーンとソフトドリンクは無料でおかわり自由。
料金を払えば軽食やアルコール類も。
右手前が男性用トイレ
場内
4,500円の席
たしかに座り心地は良かった。

ぼくの経済状態を考えると、おそらく二度と行くことはないと思うが、まあ経済的な余裕のある人たちに向けて、今までと違ったサービスを提供する試み、ってのはアリだとは思う。

ただ、この日は朝9時頃に行ったのだがほとんど客がいなかった。
だからほとんど人の写っていない写真を撮ることができた。
「バービー」も観客はぼくひとり。
平日の朝とはいっても夏休み中。
大丈夫なのだろうか。

この映画館が入っているのは、4ヵ月前にオープンした歌舞伎町タワー。
一部で話題になったこのビルのジェンダーレストイレは、わずか4ヵ月で廃止になってしまったわけだが、さて映画館の方はどうなるだろう。
これだけ豪華な施設だと、トイレみたいに「男女別のトイレ+多目的トイレに改修しました」みたいな方向転換も難しそうだが。

こういう高価な映画館に対して需要があるとしても、場所柄の問題もある。
ビルの前はいわゆる「トー横キッズ」と呼ばれる子供たちがたむろしている場所だし。
すぐ近くにあるTOHOシネマズ新宿は、観客のマナーが悪いという評判もあるみたいだし。

もっとも、この同じ場所に「おしゃれなミニシアター」の先駆け的存在である「シネマスクエアとうきゅう」が出来たのは今から40年ちょっと前。
歌舞伎町が今よりももっと危ないいかがわしい雰囲気をむんむんさせていた時代なのにもかかわらず、「シネマスクエアとうきゅう」は80年代のミニシアターブームの一翼を担ったわけだから、109シネマズプレミアム新宿もがんばってほしいものだが・・・。

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