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私は今日も、おじさんに助けられている

初めに注釈を入れるが、決して体を売ったり金銭的援助を受けたりしている話ではない。

社会に出て気づいたことではあるが、私はおじさんに好かれやすい。もちろんおじさんにもタイプはたくさんあるので全員とは限らないが、私を面白がってくれる人とは大変息が合うと自負している。
今では新しく出会い、交流する機会は減っている。それでも、これまで出会ってきたおじさん方には大変感謝している。

敬意をこめて、これまで出会ったおじさんたちとのあれやこれを記してみる。

CASE1:仕事を教えてくれた無口なツンデレおじさん

間違いなくこの方がいなければ、学生から社会人へきちんとなれてなかっただろうというおじさん。
私は大学卒業後に就職できず路頭にさまよっていた。紆余曲折あり23歳で再度就活をしてたなか、落ちまくった面接で唯一通してくれた方である。既卒未経験就職といったポテンシャル重視の採用において、何がよかったかはいまだに謎。

当初50代中盤のおじさんで社内では技術部門の部長。口数が少なく職人気質で、営業からは怖いといわれることも多かったが、本人が心を開く人を選んでいるだけである。実際は年頃の娘さんが二人いるし世話焼き、そしてつぶらな瞳を持っている。(だからか私の目が小さいといじめてくる、羨ましい)

上司として仕事はもちろん教わったけど、雑談とか飲みに行った時の印象がとても強かった。酒豪であり自分も飲めるからよく仕事終わりに近くの角打ちに行っていた。
また、地理が苦手だったから時々からかわれていたのだけど、地理が覚えられると有名な「桃太郎電鉄」のゲームソフトをくれたのはいい思い出。(当時よりましにはなった)

私が転職を決めて、送別会を会社で開いてくれた時にはメッセージ入りのデザートプレートをいただいた。送別会中には別れが寂しくてずっと泣いていて、それほどいい会社で過ごせたなと思えた。

その会社を離れて久しいが、時折飲みに行くこともあるし、酔っ払いの電話がくることもある。
少し前だがちょっと気持ちが落ちていたタイミングがあって、そこにちょうど電話がきたことがある。
用件がとくにあったわけではなく単なるからみ酒みたいなものだったが、その時に「何かあったら連絡しろよ」的な言葉をかけていただき、ひとりファミレスで静かに涙した。

このように、自分のキャリア形成にも、生き方にも強く影響し、その存在に助けられている。

CASE2:私を面白がってくれる面白いおじさん

ちょっと謎の縁だけど、イベントで知り合った友達がオススメしてくれたセミナーをやっていたおじさん。

いくつだろう?50オーバーだと思うが、常に面白いことを探していてトークも面白い。
その友達を通して会話することがあったが、私のフットワークの軽さと色んな失敗談(生き方も恋愛も)を知って、私自身も面白いと思っていただけたようだ。

お笑いをやろうとしたり、誰かのファンクラブを作ろうとしたり、映画まで撮ろうとしたり。たまに話しないかと誘われて、壁打ち相手として私も面白がっていた。
いくつであっても楽しもうという姿勢の人は輝いて見えるものだ。

最近連絡を取れていない。久しぶりに話ししたいなと機会をうかがっている。

CASE3:あれ?友達?なLINE中心おじさん

通称肉友。毎月29日になるとほぼ必ずお知らせが来る。
ひとつ前の会社では社員がそれぞれの顧客企業に在中で仕事をしていた。
社員間のコミュニケーション機会が少ないため、社内グループウェアで自分を開示する「分報」を提案して採用してもらったときに、よく絡んでくれたのがこのおじさんだ。

40代前半?まだ保育園のお子さんがいる方で、私と似てテキトーな雰囲気が出ている。
在職中には3~4回くらいしか会ってなく、連絡の頻度があがったのは私の離職後からだ。

LINEを交換してからはとにかくやり取りが多い。ここ最近で誰よりも多くやり取りしている。そして、ノリがとても軽い。
私はSNS系は返事を考えてしまうと時間がかかりがち、そしておろそかにしがちである。だけれどもそのおじさんのメッセージは超短文で内容がない(褒めてる)だから自分も軽く返せてしまうのである。

そんな友達感覚のおじさんだが、私が絶賛人生の選択に悩んでいる時期であるため相談に乗ってもらうことも多くなった。
在職中は知らなかったが、一時期個人事業主もしてたのだとか。やはりおじさんは先を生きる人なので、経験則からの哲学を語ってもらうのは参考になる。

今は餃子を食べに行こうと、次にいつ会えるか画策中だ。

世の中は素敵なおじさんにあふれている

少し前の時代をどう生きていたのか、おじさんにはたくさんの知見がある。それをきいていくだけでも楽しいし、自分の考えを見つめなおすきっかけにもなる。
これまでの出会いに感謝しつつ、まだまだおじさんには私の知らない世界を見せてほしい。

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